宇宙で糖の分子を見つけた望遠鏡
夜、ベッドに入ると窓から見えるたくさんの星々。
満天の星空を見上げると、こんなにたくさんの星があるのだから、この中の1つや2つは生き物が居住している星もあるのではないかと考えてしまします。
そんな想像が現実となるのではと予感させる研究結果が8月29日に発表されました。
我々人間を含む生き物の身体の重要な構成成分の一つであるグリコールアルデヒドという糖類の分子が宇宙で発見れたのです。
グリコールアルデヒドが宇宙で発見されることはこれまでもあったのですが、今回は世界で初めて、完成しきっていない若い星の重力に引っ張られ落下していく途中で発見されました。
この発見は、天文学者たちにとって、今後、生命の誕生に関わる他の分子を探す研究の重要な手がかりとなるそうです。
この発見をしたのはALMA(アルマ)と呼ばれる望遠鏡群です。
アルマは直径12メートルのパラボラアンテナ66台を組み合わせる巨大電波望遠鏡です。電波望遠鏡は、人間が目に見えている光(可視光) より波長の長い電波とその強さもキャッチして宇宙の様子を観察します。
また、電波にもいくつかの種類があるため、宇宙から来たのがどのような電波なのかを調べます。
今回は、あらかじめグリコールアルデヒドの出す波長を調べておき、それと宇宙から来る電波を比較することで見つけ出しました。
巨大なおかげで、物質が発見された場所やその位置、場所の状況などを詳しく知ることができ、今回のように、440光年離れた地球から、グリコールアルデヒドのような物質を発見することができるのです。
ちなみに、今回動いた電波望遠鏡はアルマのほんの一部分、つまりアルマはまだ本気を出していません。
全機能が発揮されれば、宇宙のことがさらに詳しくわかるようになるのです。
近い将来、地球人は宇宙に住む地球生物以外の生物と、友達になれる日が来るかもしれないですね。