植物のお医者さん、世界を救う 堀江 博道
法政大学生命科学部生命機能学科植物医科学専修
堀江博道さん(教授、農学博士)
笹井裕里さん(学部4年生)
研究テーマ
植物の病気の診断、そして予防・治療を行っています。毎月のフィールド調査に加えて、日本全国の樹木医や企業などからサンプルが送られてきます。また、学生がここで経験を積み、自ら病気の診断ができる人材になってくれることも研究室の大切な目標です。
この研究に進んだきっかけ
(堀江)もともとは文学青年で、農学部へ進学して初めて植物の病気や菌学について学びました。野山を歩いて植物の病気を診断してみたらとても楽しくて、この分野に出会えて本当にラッキーでした。
(笹井)小さい頃に参加した植物観察会が大好きでした。その一方で、高校の先生から環境問題の解決に微生物が役立つと聞き興味を持ちました。そこで、大好きな植物と菌類について学べるこの研究室を選びました。
この研究のアツいところ
(堀江)植物医師は、病原体の幅広い知識に加えて、診断結果と対処法をわかりやすく伝える能力が必要不可欠です。農作物の病気は農家にとって緊急問題。これまでに培った知識と経験を総動員し迅速に対処していきます。緊張感のある重要な仕事です。
(笹井)じつは植物の病気は身近にあります。病斑には、赤くなったりしてキレイな模様もあるんですよ。毎日たくさんのサンプルを追いかけることで、病気がだんだんとわかってきてとても楽しいです。
将来の目標
(堀江)研究室の学生には、農家や樹木医などさまざまな人々とのコミュニケーションを経験することで、社会で広く活躍できるようになってほしいと思い指導しています。将来的に、卒業生たちが、食糧危機問題や環境問題の解決に貢献してくれたらうれしいです。
(笹井)園芸や緑化管理の仕事に就きたいと思っています。それと並行して、仕事中に見つけた病気を自ら診断したり、母校と共同研究をしながら植物の病気の研究を続けていきたいと思っています。