「葉酸」が元気なからだをつくってくれる
最近野菜ジュースやサプリメントのパッケージの裏にある栄養成分表示表に「葉酸」が加わっていること知っていましたか?
葉酸はビタミンB群のひとつでからだをつくるうえで重要なビタミンです。
葉酸を食べているかな?
葉酸は普段から食べているごはんのおかずに含まれています。
特に多く含まれているおかずはレバニラいためほうれん草のおひたし枝豆かぼちゃやさつまいもの煮物など。
食べ物から取り入れられた葉酸は小腸から血液を通じて全身の細胞に運ばれ細胞分裂を助けるために使われます。
正しく細胞分裂が起こるにはDNAの複製とタンパク質合成の両方がきちんと行われることが重要で葉酸はDNAの部品となるT(チミン)の合成やタンパク質を構成しているアミノ酸(システインやメチオニン)をつくる反応を助けています。
赤ちゃんがすくすく育つために からだをつくる成長期のみなさんにも重要なビタミンなのですがとりわけ重要なのはお腹に赤ちゃんがいるときです。
妊娠初期の「受精後28日間」に葉酸が不足すると神経管閉鎖障害といって脳やからだに問題が起きやすいことがわかってきました。
この時期はたった1個の受精卵が何10兆個にも分裂・増殖していく時期で脳神経心臓手足眼などほとんどの器官のもとがかたち作られます。
お腹の中の赤ちゃんのためにもお母さんは普段より多く葉酸を摂取する必要があるのです。
日本では出産を考える女性にはサプリメントなども活用して葉酸を十分摂取するよう呼びかけるようになりました。
まずは食生活から
偏った食生活では葉酸も不足しがちです。
近年必要のないダイエットによって低栄養状態の女性が増加し2500g以下の低体重で生まれる赤ちゃんの割合が大きくなっています。
成長期まっただなかのみなさんもいつもの食事に野菜のおかずやジュースをちょっとプラスして葉酸の摂取量を増やすとよいでしょう。
元気なからだをつくるのに一役買ってくれるはずです。(文・稲本晶子)
ポスターダウンロードはこちらから
ビタミンB群の仕事をのぞいてみよう(サイエンスポスター)
協力:杏林製薬株式会社