面白い→ニワトリのコケコッコーが体内時計によって制御されていることを解明 吉村崇

面白い→ニワトリのコケコッコーが体内時計によって制御されていることを解明 吉村崇

ニワトリのコケコッコーという発声は、紀元前から時を告げるものとして利用されており、誰 もが「ニワトリは朝に鳴く」という行動を知っています。 

紀元前から知られていたとは知りませんでしたが、日本人としても馴染みのある話ですよね。しかし、ここに謎があったのです。

しかし、この行動がニワトリ自身の体内 時計によって支配されているのか、あるいは周囲の刺激(たとえば、光や他のニワトリの声な どの音)によって制御されているのかは明らかにされていませんでした。 

137. Funky Chickenそうだったのか!!てっきり、朝の光を感じて鳴くのかと勝手に思っていたのですが、それは謎だったんですね。確かに、曇っている日に鳴くというのは凄い事だったのかもしれない、と自分の観察眼の無さを嘆くわけです。

今回の研究で、ニワ トリが自身の体内時計によって夜明け前に朝を予知して鳴き始めることが明らかになりました。 

明らかになりました。明らかに鳴ったのです。体内時計によって制御されていることが。しかも

また、周囲の光や音によってもコケコッコーが誘導されますが、その誘導の度合いも、や はりニワトリ自身の体内時計によって制御されていることを明らかにしました。 

やっぱり光も関係しているようなのですが、もっと根っこの方に体内時計があるという事がわかったようです。

どうやって研究したの?

測定方法は、明るさを調整できるボックスの中で鶏を飼い、日照時間をコントロールする事で行ったようです。12時間点灯・12時間消灯というサイクルで生活を続けると、点灯時間を予知して「コケコッコー」と鳴くようです。しかし、一日中薄暗くしておくと、ニワトリの体内時計の周期である23.7時間サイクルで鳴くようになるのです。

さらにおもしろいのは、ニワトリは暗闇でヘッドライトに照らされると鳴く事が知られているのですが、光の照射や、さらには他のニワトリの鳴き声を聴かせることによってもコケコッコーと鳴くのです。それならということで、これらの刺激を色々な時間帯に試してみたところ、結局のところは朝の時間帯が一番誘導されるという事がわかったのです

これらの事から、体内時計によって制御されていることがわかったと結論づけています。

23.7時間が体内時計の周期だと徐々にずれていく気がするのですが、それは人間と同様に日光でキャンセルされるとかそういう機構が別にあるのでしょうか。面白いですね!

参考:名古屋大学「PDF:ニワトリのコケコッコーが体内時計によって制御されていることを解明