勝負の日に向けて! あなたの風邪予防法は?(someone:Q 中高生意識調査)
冬がやってきました。受験や期末テストの季節ですね。そして,クリスマスやお正月,バレンタインデーなど,楽しいイベントも盛りだくさんです。そんななか,気をつけないといけないのが「風邪」。今回の「someone:Q中高生意識調査」では,「風邪」をテーマにアンケート調査を実施し,分析してみました。
風邪の原因を知っていますか?
風邪の8割はウイルスが原因といわれています。アンケートに答えてくれた中高生の85%が,「風邪の原因となるウイルスが200種類以上存在する」ことを知っていました。みなさん,勉強していますね!残りの2割は,マイコプラズマなどの細菌。「風邪」は,病名ではなく「主にウイルスの感染による上気道(鼻やのど)による炎症の総称」なのです。そのため,「どんな風邪の症状にも効く」万能薬はなく,ウイルスだったら抗ウイルス剤,細菌だったら抗生物質と病原によって種類を変える必要があります。また,市販の風邪薬にはウイルスなどをやっつける働きはなく,熱を下げる,のどの痛みをやわらげるなど,症状を軽くするだけ。薬を飲んで,元気になったらすぐに通常生活しようとすると痛い目にあいますのでご注意を。自分ではよくなったと思っても,治っているわけではありませんよ。
風邪予防にマスクやのど飴は当たり前
風邪を引きたくない場面を聞いたところ,「修学旅行」「入試」「定期試験」がベスト3でした。そこで,どのような予防をしているか聞いてみると,1位「手洗いをする」2位「うがいをする」。その次に,「マスクをつける」「寝る」「のど飴をなめる」の順に続きます。空気中の絶対湿度が11 g/m³以下になると,鼻の奥で異物を排除する繊毛の働きが低下し,ウイルス等の侵入を防ぐ機能が低下することが報告されています。マスクやのど飴を使って上気道の湿度を保ち,風邪を予防するというスタイルが定着してきているようです。
気をつけていたのに風邪を引いてしまった……。そんなときの対策は,上位から「よく寝る」「薬を飲む」「病院に行く」「よく食べる」「のど飴をなめる」の順でした。
今回の調査で,『someone』読者は風邪に対する意識が高く,知識もあることがわかりました。風邪を引いてしまったときの対策でなく,予防をすることにも力を入れているようです。 一方で,この1年間で風邪を引いてしまった人は63.1%にのぼります。熱が37℃以上にならなければ学校を休まないと答えた読者が51%,38℃で休むと答えたのが71%でした。熱が上がると体内の酵素が変性し,通常通りの働きができなくなってしまいます。無理は禁物ですよ!大事なイベントの前には特に予防に力を入れて,元気な状態で臨みましょう。
(データ分析・篠澤 裕介,文・藤田 大悟)