五輪招致を決めたチームプレゼンを真似ろ!
東京オリンピック招致の際の日本招致団の素敵な英語のプレゼンテーションは選考委員のみならず日本中を感動させた。
私もはからずもプレゼンテーション本番を見ていたのだが、
決してナチュラルな英語ではないが堂々としたプレゼンテーションが自信を感じさせ、思わず最後まで見てしまった。
五輪招致のプレゼンテーションの勝因について解説した記事があった。
『五輪招致を決めた「チームプレゼン」の巧みな仕掛けとは』
多少長いのだが、中でも印象的な解説は、
プレゼンテーションの起承転結の中で3種類の「起」を使ったことに関する解説。
高円宮妃の「品性を喚起させる起」、佐藤真海さんの「感性を喚起させる起」、そして竹田理事長による「理性を喚起させる起」の3種類の「起」を、異なる色合いとして機能させたのです。いままでの日本のプレゼンテーションでしたら、無難に竹田理事長による「理性的な起」からスタートさせていたことでしょう。会場のIOC委員たちの多くも、真面目な日本はきっとオーソドックスに始めるだろうなと思っていたところに、「あっと言わせる瞬間を用意する」(カーマイン・ガロ氏のForbus記事「日本のプレゼンに成功の7法則」)という仕掛けが、冒頭から放たれたのです。それはスタートに、若い女性を登壇させたことです。
「あっと言わせる瞬間を用意する」ということはリバネスでもプレゼンの基本として若手研究者に伝えてきた。案外に真面目な場になりがちな研究のプレゼンテーション、特にインパクトが重要な国際学会の場でも有効だ。
しかも、この解説記事を読んでいくと、このプレゼンテーションの「あっと言わせる瞬間」の演出は、プレゼンテーターのキーワードが様々リンクしながら、伝わる「自分の言葉」ありながら、チームプレゼンによって仕掛けられたものであることがわかる。計算された「感性を喚起する」プレゼンテーションならば研究者も面白がって参加してくれるだろう。
今度国際学会にチャレンジする、という人はこの記事を参考にして自分のプレゼンを演出してみてはいかがだろうか。ただし、「あっと言わせられる研究結果」も必要になることは言うまでもない。
国際学会対応プレゼンテーション研修もやっています。