時代が研究者に追い付いてきた! STAP細胞発見の小保方博士報道に見る未来
昨日こんな記事をあげたところ多くの人に読んで頂けたようで嬉しい限り。
メディアは研究業績をどう伝えるのか?STAP細胞 理化学研究所 小保方 晴子博士
先ほどテレビを見ていたのですが、今日も引き続き小保方博士の報道がなされています。
「リケジョ」「女子力」「割烹着」ここまでは昨日出ていました。
当然のように賛否両論になりましたね。ここまでは想定の範囲内です。
そして、今日はついにあれが来ましたよ!!
小学校の文集!!!
Twitterでは「おいおい・・・」という声が散見されていますが、それも想定内。でもですね、一度踏みとどまって考えてみて欲しいのです。
小学校の文集ですよ?直近でそれが報道されたの誰だか覚えてますか。そう、本田圭佑です。スターですよ。スター。完全にスター扱いです。
僕はここに未来を見ています。
スター性を売りにする研究者の登場
現時点では売りにした訳じゃなく、結果としてそうなったという事なのですが、将来的にそういう人が増えてくるといいなと思う理由があります。弊社リバネスは、「理科離れ」をなんとかしないとね、という所が根底にあるのですが、スターダムな人が出てくるというのは理科離れ対策に大きな貢献をするはずです。
今回の報道で言えば、小学生くらいの女の子が、「将来あんな研究者になりたいな」と思ってくれれば良いのですよ。その為には前向きでキャッチーで素敵な報道が欠かせないのです。かっちりした報道ばかりじゃ子供たちは分からない。だからこそ、研究者はそのスター性で取り上げられる必要があると思うのです。
当然スター性を売りにすれば今までにないような叩かれ方もするでしょう。スポーツ新聞並みに評価がついても面白い。注目が集まるってことはプラスにもマイナスにもなるが、それは本人次第。研究というフィールドがスポーツの世界に迫るのを夢見ています。
スター性で資金調達をする研究者の登場
更に言うと、こうやって認知が進むことで、研究者の資金調達方法が多様化してくるはずなのです。
iPS細胞の山中伸弥教授は、JustGiving Japanというクラウドファンディングサイトで2000万円を資金調達しました。
今回の発見は性格がiPS細胞に近いこともあり、そこに期待する人の層は同じなはずです。是非JustGiving Japanさんにはしっかりと営業に行ってもらい、この研究を更に進めるための資金調達を支援して欲しい所です。(本当は弊社でたちあげたいところなのですが、ちょっと時間をください・・・)
リバネスがやっていることは「科学技術の発展と地球貢献を実現する」事なのですが、こういうアプローチの報道は、そのベクトルにマッチすると思っています。それなので支援。
マスコミは研究内容にあまり焦点を当てないという意見も散見されますが、それはそれで良いじゃないですか。そんな事より注目を集めてくれるという機能が重要。そして、その注目が科学技術の発展に寄与することがもっと重要。(当然、取材対応が増えると研究時間が減っていくんじゃないか・・・という指摘もあると思いますが、そこは両立する方法を考える必要がありますね)
クラウドファンディングと研究の相性について
個人的に、NeuroOnというキックスターターで資金調達をしているプロジェクトを支援しているのですが、これが面白いんですね。先日はついに製品が完成したぞ!的なアップデートがあったのですが、資金調達までにも色々なニュースを発信出来るし、調達後はアイデア達成のために何が出来るかについてどんどん発信していく。
当然研究ですから、データを出すことは出来ないと思います。でもね、お金を出して支援してくれる人に対して研究のアップデートを文章・映像・写真などを通して発信し続けられるんですよ。究極のアウトリーチ活動だと思いますけど。
そういう意味で、僕はクラウドファンディングと研究は相性が良いのではないかと、可能性を感じています。
増えていく資金調達方法
昨日ホリエモンちゃんねるを見ていたのですが、堀江貴文さんも研究の資金調達方法としてのクラウドファンディングについて言及していました。
私自身もこういう部分に関心があります。
将来的に、研究の資金調達方法は多様化してくるはずで、その為に何が出来るかを考えていく必要があります。
ちょっと宣伝になってしまうのですが、リバネスでは今研究者・技術者のクラウドソーシングサービスの立ち上げ準備中です。
これをキッカケに、多くの人に研究者にもっと興味を持ってもらって、3.11で失墜しかけた研究者のイメージを取り戻して欲しい所です。