Tech Planグランプリ ものづくりベンチャーと 一緒に汗をかく
新日本有限責任監査法人第Ⅰ監査事業部シニアパートナー公認会計士 鈴木一宏さん
世界各国で会計、税務、アドバザリーサービスなどを展開するEY(アーンスト・アンド・ヤング)の一員である新日本有限責任監査法人。日本から世界企業を輩出することを目指し、経営者に必要なあらゆるサポート体制を構築している。
日本発のベンチャーを支える熱い使命感
世界的にみても最もIPO支援に力を入れている巨大ファームであり、“新日本有限責任監査法人”というとやや敷居が高いと思われがち。だが、決してそんなことはない。アーリーステージのベンチャー育成のノウハウを持ち、若い経営者とともに会社を成長させていきたいと願う熱い志を持った会計士が多い。もっとベンチャー支援に注力するべきという同法人の経営方針から、2013年7月にはベンチャー支援を専門に行うEY新日本クリエーション株式会社も設立した。今回、TechPlanグランプリの取り組みを知り、全力で支援したいと思ったと鈴木さんはいう。「日本の今後を元気にする会社を応援するのが私たちの重要な使命のひとつです。中でも、ものづくりニッポンというキーワードは今後重要になると思います。」
ものづくりが直面する経営課題
ITやサービス系に比べ、経営が難しいといわれているものづくりベンチャー。成長の過程で気をつけるべきテーマが主に3つあるという。1つは、理想の技術水準を追求しすぎると、どんなに良いものでも顧客のニーズに合わず、世の中に浸透しにくいということ。ただものを作るだけではなく、市場を知ることが大切である。また、製品の製造には初期投資が必要になるが、金額が大きくなるとリスクコントロールが非常に難しい。金額は小さくてもまずは売れるところから始めていって、大きく育てていくことがリスク管理につながる。さらに、ヒット商品を生み出しても行き渡ってしまえばいずれ頭打ちがきてしまうため、常に新しいアイデアを取り入れ、イノベーションを起こして市場をリードするサイクルをまわし続けることが求められる。
経営者と並走して一緒に汗をかく
同法人では、そんな悩みを抱える若い起業家に対して、率直にリスクを伝え、前向きに解決するためのサポートを行っている。企業の成長段階に応じて、事業計画、管理のしくみ、他社との連携、契約の結び方など、様々な悩みごとが生まれてくるが、ざっくばらんに相談してほしいと鈴木さんはいう。「起業家はいわば“機関車”のようにがむしゃらに進んでいくわけですが、“信号ですよ”“そこは線路が歪んでいます”と周りを見渡しながら進路の安全を確保する整備士のように、一緒に汗をかきながら並走していきたい。」目に見えないところで密にサポートするのが彼らのプロフェッショナルな姿勢だ。「私たちも志のある起業家の姿には非常に感動します。会計士として一緒に成長していきたいです。」
TechPlanグランプリでは、新日本有限責任監査法人による『無料経営相談会』を実施する。彼らの誠意あるサポートが、ものづくりベンチャーの支えになることは間違いないだろう。