テレビ番組が生んだ国産3Dプリンタ組み立てキット『CellP』〜【特集】3Dプリンタは産業界・研究界に革命を興すのか?『EngGARAGE*04』
Robotoma.com
2013 年12 月、世界初の等身大二足歩行ロボットが バトルを繰り広げるテレビ番組企画『リアルロボット バトル日本一決定戦』が行われた。その開発チームの 1 人として参加したロボット専門ショップRobotoma. com が、ロボットの外装を作るために自前で開発し た国産3D プリンタ『CellP』が話題を呼んでいる。
満足いく性能を追求するプロのこだわり
「開発のきっかけは、ロボットバトル用のロボット 外装を3D プリンタで作ろうとしたときに、3D プリ ンタサービス会社に外注すると予算が足りず、既存の 安い3D プリンタでは精度が悪いと思ったからです。 それならば自分で開発してしまおうと思ったのです」。 内村さんは、ロボットやものづくりの魅力を伝える 伝道師“ロボットエバンジェリスト”として活躍す る一方、自身が勤めているピルクス社で、ロボット向 けの高性能サーボモーターを開発・販売しているもの づくりのプロフェッショナルでもある。実際、ロボッ トバトルでは、1t のトルクが出せるサーボモーター をオリジナルで開発した。CellP は、そんな内村さん のプロとしてのこだわりから、プロジェクトチームが 立ち上がり、組み立て式ながらも高性能な仕上がりとなった。作ったからには市販してみようとオンライン ショップで販売を始めたところ、予想以上の反響を得 ることになった。
組立キット化で自らメンテナンスが可能に
CellP は3D プリンタのオープンソース『RepRap プロジェクト』をベースに作られたプリンタだ。特徴 は、安価であるが剛性を高くするためにMDF 板を利 用し、はめ込み構造にすることで、ヘッドの移動の揺 れを最小限に抑えたことだ。また、送り出しをベルト にすることでスムーズなヘッドの動きが実現した。本 体は、購入者に組み立ててもらう仕様になっている。 「自分でベルトやヘッドのメンテナンスができるよう になって、継続的に使えるように組み立て式にしまし た。3D プリンタの仕組みも学べるので、教育用途に も使ってもらえると考えています」。ひょんなきっか けで生まれたCellP だが、多くの人たちに新しいもの づくりに挑戦してもらうきっかけを提供するだろう。
【CellP 製品スペック】
・最大造形サイズ 200mm × 180mm × 180mm ( 幅×奥行×高さ)
・利用できる素材 PLA,ABS, 1.75mm
・積層ピッチ 0.1mm
・入力データ形式 STL
・価格 140,000 円(税別)
・電源 100V-240V 50/60Hz
・外形寸法 幅400 × 奥行400 × 高さ 418mm( 電源ユニット、突起物除く)
・サポートOS Windows 7/ Windows 8
ロボット専門ショップ Robotoma.com
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http://www.cellp.jp