「睡眠」「医療イノベーション」をテーマとして第1回フロントランナーセミナーを実施
7月8日、第1回関西フロントランナーセミナー「シリコンバレー発!これからの医療とヘルスケアを考える」を開催いたしました。
演者としてお迎えしたのはスタンフォード睡眠・生体リズム研究所所長の西野精治先生と、神戸大学医学部の杉本真樹先生。
西野先生からは睡眠に関する科学的知見について、様々なデータを元に紹介されました。
中でも印象に強く残ったのは、スタンフォード大学のバスケットボールチーム選手に「強制的に」毎日10時間ベッドに入らせた結果、短距離走、スリーポイントシュート成功率、フリースロー成功率などのパフォーマンスが優位に上昇したというデータ。
別のデータで、睡眠が不足すると認知の反応速度が低下することが示されていることと合わせて考えると、私たちは普通に生活しているように思っていても、無自覚のうちに自分たちの能力を100%発揮できない体調になってしまっているのかもしれません。
また深部体温と睡眠との関連と合わせて高反発・低反発マットレスの比較の話や、最新の情報(とはいえ研究の世界ではすでに数年前から知られていること)として、網膜内に視覚とは関係の無い光受容細胞があり、生体リズム調節と関わっているというお話が紹介されました。
杉本先生からは、自身がアメリカ留学時に仕掛けた医療イノベーションの取り組みとして、手術時に患者腹部に臓器の3D CGを投影するためのツールを構築した経験について紹介されました。
全米に広がる米軍退役軍人病院やAppleを巻き込んでいった杉本先生が大切に考えるコラボレーションの秘訣は、「相手のメリットを明確にする」「相手の本気に自分の本気で応える」「出会った瞬間にコラボレーションを持ちかけられるよう、30秒で自分の考えを伝える準備をする」といったもの。日々深く考え、何をしたいのかを整理し、人に伝える訓練をすることの大切さが説かれました。
今後も株式会社リバネス大阪事業所では、月に1回程度のペースで、最先端の科学・技術の話題を提供するフロントランナーセミナーを開催してまいります。
開催概要
日時:7月8日(水)18:30-20:00 (20:00より懇親会)
場所:株式会社リバネス 大阪事業所 3階セミナー室
大阪府大阪市中央区北浜1-5-7 北浜MDビル3階
参加者:24名