わくわくを伝える実験教室で、社員の成長も促す | オリエンタルモーター株式会社

わくわくを伝える実験教室で、社員の成長も促す | オリエンタルモーター株式会社

「何のためにその仕事をしているの?」子どもたちからのストレートな質問に、自分の描く夢を語れる人は、あなたの会社や研究室にはどのぐらいいるだろうか。オリエンタルモーターでは、入社2年目の若手社員が、拠点地域の中学生に向けて自分の仕事の意義を魅力的に伝える実験教室を行っている。

なぜモーターを作るのか
オリエンタルモーターは、5万種類にもおよぶモーターを世界中に送り出し、駅の自動改札のゲートや回転寿司の高速レーンなど、私たちも普段からお世話になっている「動き」を支えている。多数のメーカーの中でなぜオリエンタルモーターで働くのか?社員がその意義や価値を見出すことが十分にできていないのではないかーーそんな課題意識から、2年目社員の研修プログラムとして、実験教室の開発・実施を行う「わくわく社員研究会」を導入した。実験教室では、単にモーターに詳しい人がその原理や実験の仕方を教えに行くのではない。「なぜ自分はモーターを作るのか」を伝え、一緒にやりたいといってくれる未来の仲間を自ら作りに行く。だからこそ、子どもたちは教科書や学校では知ることができない、実際にモーターを作る人の考えを知ることができ、伝える社員は自社や自身の仕事を振り返り、自分の言葉でビジョンを語るという経験ができる。子どもたちに宣言をすることで、仕事への誇りや愛着、ビジョンを実現しようという使命感が生まれるのだ。研究会の名前には、研修中の社員、実験教室中の子どもたち、さらにはその後仕事に取り組む中での社員の「わくわく」を生み出したいという思いが込められている。

モーターで世界を進化させる第一歩
初実施となる2016年度は、鶴岡拠点の17名が研究会に参加した。全員が地元庄内の出身者だ。2チームに分かれ、約3ヶ月をかけてそれぞれの実験教室を開発する。今回教室の題材としたのは、鶴岡で製造している「ブラシレスモーター」。まさに参加社員たちが世に送り出しているモーターの一つである。研究会の初回が一番の肝だ。いつも見ているモーターや日々の仕事について振り返り、「なぜ自分はモーターを作るのか」を考え抜く。そして、子どもたちに届けたい「モーターを作るわくわく」にようやく行き着くのだ。
当日教室に参加したのは、鶴岡市立鶴岡第五中学校の中学2年生。緊張とわくわくが入り混じる中、研究会で考えてきたことを必死で伝える。「私たちはモーターを進化させ続けることで世界を進化させる」その言葉には彼らの熱と自信がしっかりと伴っていた。聞いて知っているだけの会社の理念ではなく、この会社で、この仕事で実現したいビジョンを自分の言葉にすることで、実現へ向かう重要な一歩を踏み出したのだ。これから彼らは世界を進化させるモーターを作り続けるに違いない。(文・瀬野 亜希)

<研究会の流れ>
実験教室本番までに全体で集まる機会は3回。
この3回以外に、チームごとの会議や個人作業は各自実施。
10月:第1回研究会(メッセージの決定と予備実験)
11月:第2回研究会(講義資料の作成とプレゼン練習)
12月:第3回研究会(リハーサル)
1月:実験教室本番
2月:振り返り会(各参加社員の上長らに向けて、実験教室で伝えたメッセージや研究会を通じて自身が学んだことなどをプレゼンテーション)

<参加社員の感想>
・自分の仕事は何をしているのか、オリエンタルモーターはどの様な会社なのか、モーターはどう回っているのか、など改めて考えたりすることができてよかった。
・入社2年目の通過儀礼として、続けていって欲しいです