全国の中高生と海の研究に挑戦する「マリンチャレンジプログラム」 3/28(水)初の全国大会を開催/各地区の選抜16チームから最優秀賞を決定
株式会社リバネスは日本財団とともに、人と海との未来を創り出す仲間づくりのため、海・水産分野・水環境にかかわるあらゆる研究に挑戦する中高生研究者を対象に、研究資金助成や研究アドバイザーによるサポートを行う「マリンチャレンジプログラム」を2017年度より開始しました。プログラムを通じて、未知なる海の可能性に興味をもち、答えのない研究に挑戦する力を磨いた中高生が、10年後、私たちの仲間となって、海に囲まれたこの国の海洋科学技術を既存領域にとらわれず発展させていくことを期待しています。
来たる2018年3月28日(水)、初年度の最終成果発表会として「マリンチャレンジプログラム 全国大会 〜海と日本PROJECT〜」を開催致します。5つの地区ブロック大会で全59チームから選抜された16チームによる口頭での研究発表が行われ、審査によって最優秀賞および各賞を決定します。本大会の審査員・講演者は、同じくリバネス・日本財団とで進める、海洋分野技術の事業支援プログラム「マリンテックグランプリ」と、海底探査のための技術開発を推進する「DeSET project」に参加し、今まさに海の可能性を広げようとしている多様な研究者らで構成されています。大学・企業の研究者と中高生が、海の未来を見据える同志として、熱いディスカッションを行います。
1. 概要
大会名 :マリンチャレンジプログラム 全国大会 〜海と日本PROJECT〜
日 時 :2018年3月28日(水)9:30開場、10:00~18:10(予定)
場 所 :品川フロントビル B1F 会議室(〒108-0075 東京都港区港南2-3-13)
アクセス:JR品川駅中央改札より徒歩5分、京急品川駅改札より徒歩8分
内 容 :二次採択チームによる研究発表、研究者による講演、ポスター交流
参加者 :二次採択チーム16チーム、その他見学者
2.当日スケジュール
9:30〜 受付時間
10:00〜 開会式
10:15〜 口頭発表1〜4
11:15〜 休憩
11:20〜 口頭発表5〜8
12:20〜 お昼休憩
13:10〜 口頭発表9〜12
14:10〜 休憩
14:15〜 口頭発表13〜16
15:15〜 休憩
15:25〜 研究者講演
16:15〜 表彰式・閉会式
17:10〜 ポスター交流
3.発表校一覧
発表テーマ | 研究代表者所属校 | 都府県 | |
1 | アマモ場再生への環境要因を探る | 岡山学芸館高等学校 | 岡山県 |
2 | トビハゼの転がる方向に規則性はあるのか | かえつ有明高等学校 | 東京都 |
3 | 降河回遊種モクズガニの遡上経路としての海と川の連続性の評価 | 金光学園中学・高等学校 | 岡山県 |
4 | 宮川の浄化力に関する研究 ~地元の河川からみる自然の浄化作用~ | 福島県立会津学鳳中学校 | 福島県 |
5 | 兵庫県沿岸のメバル属3種に寄生するMicrocotyle属単生類の系統分類学的研究 | 白陵高等学校 | 兵庫県 |
6 | 水質変化から見る魚類のストレス | 福岡県立新宮高等学校 | 福岡県 |
7 | ハレム形態を持つ雌性先熟魚2種におけるハレム構造・生態の違い | 高槻高等学校 | 大阪府 |
8 | CO2がミズクラゲに与える影響~捕食行動に着目して~ | 愛媛県立松山南高等学校 | 愛媛県 |
9 | 捨てられるウニと菌で農業を元気に | 鹿児島県立鶴翔高等学校 | 鹿児島県 |
10 | 栽培におけるヘドロの効果 | 清風高等学校 | 大阪府 |
11 | イワノリの陸上養殖に向けた基礎研究 | 山形県立加茂水産高等学校 | 山形県 |
12 | 膜を用いた”海水淡水化”への挑戦 ~イオン分析による膜の性質の調査~ | 国立大学法人 千葉大学教育学部附属中学校 | 千葉県 |
13 | 小型ROVの研究 | 富山県立滑川高等学校 | 富山県 |
14 | サンゴの卵を回収するシステムの開発 | 独立行政法人 国立高等専門学校機構 沖縄工業高等専門学校 | 沖縄県 |
15 | 藻類を活用した水中の金属イオンの回収~汚染水中のストロンチウムイオンの回収を目指して~ | 福島成蹊高等学校 | 福島県 |
16 | 海洋環境保全のためのバイオセメンテーション技術の開発 | 国立和歌山工業高等専門学校 | 和歌山県 |
4. 審査員
丸 幸弘 株式会社リバネス 代表取締役CEO
海野 光行 日本財団 常務理事
都筑 幹夫 一般社団法人日本先端科学技術教育人材研究開発機構 代表理事/東京薬科大学 生命科学部 名誉教授
居駒 知樹 日本大学 理工学部 海洋建築工学科 教授
田中 信行 理化学研究所 生命システム研究センター 研究員
5. 研究者講演
山中 裕樹 氏(龍谷大学 理工学部 環境ソリューション工学科 講師)
講演テーマ
「琵琶湖に育った中学生がアマゾン川に行くまで ~なぜ研究を始めて、どこへ向かっているのか~」
講演者は滋賀県に育って、琵琶湖の魚類を守ろうと研究者を志した。しかし、それは完全に偶然に決まった方向性だった。魚とりが好きな少年ではあったが、研究しようなどとは思っていなかった。そしてまた偶然に、環境DNA分析という技術の開発に携わり、水の中に浮いているDNAからすんでいる魚類を推定し、分布や多様性の研究をしている。魚が好きなのに、魚を研究していても調査では水を汲むだけになってしまったこの現状も、なにかの偶然だろう。しかし、この技術現在、琵琶湖の生物多様性保全や水産資源管理に役立とうとしている。講演では、研究を開始したきっかけから、魚好きが高じてあこがれていたアマゾン川に行くまで、そして今後の研究の展開について話す。
■本件に関する取材・お問い合わせ先 株式会社リバネス 瀬野
Email: [email protected] Tel: 03-5227-4198 FAX: 03-5227-4199
■見学者募集中
どなたでも見学参加いただけます(参加費無料・要事前申込み)。
こちらよりお申込みいただけます(採択チームは申込み不要です)。
※お申込みにはイベントレジストへの登録が必要になります。
■マリンチャレンジプログラム 概要
初回となる2017年度は、中高生研究者59チームを採択し、研究資金助成の他、全国の大学・研究機関の所属するアドバイザー13名とともに研究サポートを行ってきました。
<募集テーマ>海・水産分野・水環境に関わるあらゆる研究
<募集対象>中学生、高校生、 高等専門学校生(3年生以下)による2名以上のチーム
<助成内容と採択数>
・一次採択: ①北海道・東北②関東③関西④中国・四国⑤九州・沖縄の5ブロックで各10〜14チーム(計59チーム)に研究費5万円
・二次採択:5ブロックの一次採択チームから各3〜4チーム(計16チーム)に研究費5万円
<2017年度研究サポート期間>
・一次採択チーム:2017年6月〜12月(地区ブロック大会で二次採択とならなかったチームは12月にリバネスが主催する中高生のための学会「サイエンスキャッスル」(全国4会場で開催)を目指して研究を続けます)
・二次採択チーム:〜2018年3月
採択チーム・研究テーマ一覧は、マリンチャレンジプログラムウェブサイトからご覧いただけます。
https://marine.s-castle.com/
(マリンチャレンジプログラムは「海と日本PROJECT」の一環で実施しています)
■株式会社リバネス
知識プラットフォームのリバネスとして、科学教育から研究者の人材育成、新事業開発までを手掛ける。2006年より「教育応援プロジェクト」を立ち上げ、独自の出前授業のノウハウを活かし、企業の実験教室プログラムの開発、実施コーディネートを行っている。プロジェクト参加企業は現在100社を数え、科学教育を推進する様々なプログラムを全国で実施している。