マリンテックグランプリ2022速報:最優秀賞はLiquid metalが受賞
2022年10月1日(土)にマリンテックグランプリ2022がセンターオブガレージにて開催され、最優秀賞と企業賞の受賞チームを決定いたしました。
テックプランターは、2020年シーズンより、「未解決の課題 “ディープイシュー” に対して、科学技術の集合体 “ディープテック” で解決する、Deep Issue & Deep Tech Explorer」にコンセプトを進化させて推進しています。
また本年度、審査基準としてこれまでの「新規性・実現可能性・世界を変えそうか・パッション」の4つに、新たに「海外への展開力」を加えました。アーリーステージからグローバルを見据えることを促すとともに、リバネスが主催している海外テックプランターのアラムナイ1126チーム(2022年9月1日時点)等との連携による新展開を加速することを意図しています。
当日は、テックプランター2022に応募いただいた349チームの中から選ばれたマリンテックグランプリのファイナリスト11チームが、海事関連や河川環境に関するIoT、微生物、液体金属、新規養殖システム、汚泥リサイクルシステム、ゲル、バイオロギング等の多様な技術を活用して、世界の課題解決を実施するための想いを熱くプレゼンテーションしました。
そして、栄えある最優秀賞に輝いたのは、「Liquid metal」です。
Liquid metalの近藤 正聡 氏(東京工業大学)は「液体金属技術で淡水と有価資源の同時回収を実現する」と題したプレゼンテーションを行いました。近藤氏の専門である核融合炉の研究から着想・開発した液体金属を活かし、海水の淡水化と海水中の有価資源の回収を同時に行えるプロセスによって、資源不足に困らない持続的発展が可能な社会を実現するというビジョンが披露されました。新しい科学技術と良質なQuestionの両者を満たし、また海に関わる既存の業界人が気づきにくい発想から「水が飲めない、もしくは水が手に入らないという究極のペインポイント」を解決する可能性がある提案として、審査員満場一致の授賞となりました。
最優秀賞を受賞したLiquid metalのメンバーと審査員一同
企業賞・最優秀賞一覧
チーム名 | テーマ名 | 受賞 |
株式会社MarineSL | 船上データを活用した包括契約管理プラットフォーム | |
Symbiobe株式会社 | 光合成細菌飼料による次世代水産養殖システムの実現 | DIC賞 三井化学賞 |
株式会社ARK | 海を休ませるための小型・分散型陸上養殖 | マルハニチロ賞 |
株式会社フィッシュパス | コップ1杯の水から地域環境のDX | リアルテックファンド賞 |
株式会社トロムソ | 籾殻でアマモ育成しブルーカーボンクレジットを実現 | |
有限会社ヴァンテック | 遠心分離による養殖汚泥リサイクルシステムの開発 | |
Liquid metal | 液体金属技術で淡水と有価資源の同時回収を実現する | 最優秀賞 旭有機材賞 |
アプライド・ライブ・フィード | 海から切り離した魚類養殖の実現 | 荏原製作所賞 |
キイロタマホコリ | 組み換え大腸菌によるマイクロプラスチック回収技術 | フォーカスシステムズ賞 |
転成ソフトマター研究室 | 低エネルギーで実現する海上農園 | |
Marine Wildlife I/O | 海洋生物装着センサを利用したIoT情報機構 |
一般投票結果(審査員以外のパートナー企業参加者およびファイナリストチームによる投票)
1位 | 株式会社ARK |
2位 | 転成ソフトマター研究室 Marine Wildlife I/O |
3位 | Liquid metal |
デモデー実施概要
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