フードテックグランプリ2022速報:最優秀賞はKOJI LABOが受賞
2022年10月15日(土)にフードテックグランプリ2022がセンターオブガレージにて開催され、最優秀賞と企業賞の受賞チームを決定いたしました。
テックプランターは、2020年シーズンより、「未解決の課題 “ディープイシュー” に対して、科学技術の集合体 “ディープテック” で解決する、Deep Issue & Deep Tech Explorer」にコンセプトを進化させて推進しています。
また本年度、審査基準としてこれまでの「新規性・実現可能性・世界を変えそうか・パッション」の4つに、新たに「海外への展開力」を加えました。アーリーステージからグローバルを見据えることを促すとともに、リバネスが主催している海外テックプランターのアラムナイ1126チーム(2022年9月1日時点)等との連携による新展開を加速することを意図しています。
当日は、テックプランター2022に応募いただいた349チームの中から選ばれたフードテックグランプリのファイナリスト12チームが、 昆虫食、フードロスのアップサイクル、ヘルスケア、介護食、 味覚メディア、ロボットハンド、麹肉等の多様な技術を活用して、世界の課題解決を実施するための想いを熱くプレゼンテーションしました。
そして、栄えある最優秀賞に輝いたのは、「KOJI LABO」です。
KOJI LABOの萩原 大祐 氏(筑波大学)は「麹菌による代替肉が地球を救う」と題したプレゼンテーションを行いました。萩原氏の専門である麹菌は、味噌、醤油、酒など日本の醸造文化のなかで独自に家畜化された「国菌」です。萩原氏は、この麹菌そのものが代替タンパク質として有用であるという点に着目しました。そして研究の結果明らかになった、「低環境負荷」、「低コスト」、そして「繊維質のある肉的な食感とクセのない風味」が、肉の代替品として有用で持続可能な社会に大きく寄与するという可能性を提示しました。すでに先行するベンチャーが多い「培養肉」という領域において、それでも社会実装をすすめる意義が大きいとして、最優秀賞の授賞となりました。
最優秀賞を受賞したKOJI LABOのメンバーと審査員一同
企業賞・最優秀賞一覧
チーム名 | テーマ名 | 受賞 |
Morus株式会社 | 食糧危機を救うカイコの機能性原料量産事業 | |
ASTRA FOOD PLAN株式会社 | 『過熱蒸煎機』による食品残渣のアップサイクル | 日本ハム賞 リアルテックファンド賞 |
株式会社ビヨンドサイエンス | 腸内細菌にケトン体を生産させ酪酸菌を増やす | |
ギフモ株式会社 | 食べる喜びや幸せを実現するケア家電「デリソフター」 | SUZUMO賞 |
株式会社Sydecas | あらゆる食の制限を超える蒟蒻由来の次世代フード | |
株式会社FingerVision | 触覚センサ付ロボットによる食材盛付けの自動化 | JT賞 マルハニチロ賞 |
脳育粉ミルク開発グループ | 子の脳の発達に影響を与える母乳の因子について | |
あいすくらぶ | 常温で凍るアイス開発 | 明治ホールディングス賞 |
宮下芳明研究室 | 味覚メディアの創出 | シグマクシス賞 |
多糖ナノ粒子開発チーム | 天然物由来多糖ナノ粒子での健康食品・ワクチン開発 | サントリー賞 |
CUHORT | コメの糖質消化性制御 | 吉野家賞 |
KOJI LABO | 麹菌による代替肉が地球を救う | 最優秀賞 いいちこ賞 |
一般投票結果(審査員以外のパートナー企業参加者およびファイナリストチームによる投票)
1位 | ギフモ株式会社 |
2位 | 宮下芳明研究室 多糖ナノ粒子開発チーム |
3位 | ASTRA FOOD PLAN株式会社 あいすくらぶ |
デモデー実施概要
- グランプリ名:フードテックグランプリ2022
- 場所:センター・オブ・ガレージ(〒130-0003 東京都墨田区横川1丁目16−3)
- 開催日時:2022年10月15日(土)13:00-19:00
- 参加対象:クローズド・事前登録制にて開催(エントリーチーム、パートナー企業、スーパーファクトリーグループ・プロフェッショナルサポーター)
- 関連イベント:フードテックグランプリ