第一薬科大学にてサイエンス・アントレプレナー入門を実施しました
株式会社リバネスは、Platform for All Regions of Kyushu & Okinawa for Startup-ecosystem (PARKS)の事業の一環として、第一薬科大学にて講義「サイエンス・アントレプレナー入門」を実施いたしました。
概要
株式会社リバネスではシードアクセラレーションプログラムTECH PLANTERの開始から8年間で述べ3000以上のチームの研究成果の社会実装を伴走支援してきました。今回、将来的に、創業する研究者や支援者になる潜在層・駆け出し層に対して、「サイエンス・アントレプレナー入門」を開発しました。リバネスのこれまでの経験から抽出した起業家候補とその支援者に役立つリアリティある創業・特許戦略のエッセンスをお伝えし、社会実装に自分ならどのように向き合うかを考える力を手に入れていただくためのプログラムです。本プログラムの実施を経て、これまでビジネスの予備知識のなかった受講者が自分の殻を破ってビジネス構想をつくりはじめ、自分の考えを話し、VCや弁理士、弁護士などの仲間をつくれるようになることを目標としています。
特徴
今回は講義方法に3つの工夫を取り入れました。
Slackを活用したアクティブラーニング
受講者が参加するSlackチャンネルを作成し、各回のレポートがすべてSlack上で見られるようにしました。これにより、参加者それぞれの考え方に振れ、互いに学び合える環境を構築しました。
バッジ取得方式によるゲーミフィケーション導入
各回のレポートを提出することで、サイエンスアントレプレナー入門のためのバッジを獲得できるという設定にしました。本プログラムは動画でのアーカイブ受講も受け入れましたが、このような工夫によってリアルタイムの参加者以外も楽しんで講義に参加できる環境を構築しました。
ChatGPTを利用したレポート作成サポート
本プログラムのレポートでは「自分の考えを文章でまとめる」という場面が多くありました。しかしながらそれはかんたんなことではありません。そこで、ChatGTPを活用して文章のたたき台を作成できるようにしました。これによって自らの考えを文章で出力するハードルを下げました。
さらに、知財に関する講義については株式会社パテントインベストメント草野大悟氏の協力の下、映画「知的財産村の財宝~知的財産剣®VSダーマス海賊団~」を教材として活用しました。研究者に身近な特許権だけでなく、商標権、意匠権、著作権も含めた知的財産権の存在を理解し、自らの社会実装にどのように影響してくるのかを学習することができました。
コースの流れ
講義はオンラインと現地開催のハイブリットで実施し、オリエンテーションと8コマの講義を行いました。
<各講義での実施内容>
#0 | オリエンテーション | アントレプレナーシップとはなにかを言語化する。 |
#1 | 始める | 自らのQuestionとPassionを言語化する。 |
#2 | 磨く | 2年前の自分と2年後を考え、成長点や重要視していることを言語化する。 |
#3 | 知る | TECH PLANTERのピッチ動画を視聴し、アントレプレナーのPassionを知る。 |
#4 | 創る | 誰宛かを明記した自分のPassionを書く |
#5 | 守る | 4種類の知財について知る。 |
#6 | 避ける | 起業準備段階において気をつけることを知る。 |
#7 | まとめる | 今後の活動に向けた宣言。 |
#8 | 振り返る | フィードバックを経て得たものを認識する。 |
#1〜#4及び#7〜#8では受講者自身のQuestionやPassionを深堀りし、今後の行動につなげるための言語化を行いました。また、#5〜#6では社会実装を目指す際に課題となりやすい知財についてその本質を理解し、自分にはどのような対策が必要かを意識しました。これらの講義により、今後参加者が研究成果を社会実装するアントレプレナーとして活動するための土台を整えました。
受講生の声
本講義には第一薬科大学と日本経済大学から20名の教員、1名の職員、13名の学生が参加しました。受講者からは下記のような感想をいただきました。
・大変楽しくアントレプレナーシップ教育を学ぶことができました。
・1ヶ月間講習会に参加させていただき、自分を深掘りすることが出来たように思います。各セッションのワークで、自分の内の曖昧な感じを言語化することはとても良かったと思います。講習会最後に、これまでの自分のワークを振り返り、1ヶ月の軌跡を確認できたことは感動的でした。
・大変勉強になりました。自分を振り返るいい機会になりました。
・近頃は受講者の立場になって学び考えることもあまり無いのですが、今回のセミナーでは久々に真剣に講義を聞いたり考えたり、熱い思いをさらけ出す良い機会となりました。
・自分自身を見つめ直し、自身の考えを発信する訓練になり、知財などの知識もスッと入るので、もっと多くの学生さんに受講してもらいたかったように感じます。
・YouTubeの動画など飽きにくい工夫もされており、また、不慣れな受講者の意見を常に肯定的に捉えてコメントをしていただいたので、モチベーションを保ちやすかった。
・起業するための一番の要素がお金や時間ではなくアントレプレナーシップにあると感じました。また、自身のアントレプレナーシップに関して考えることができる良い機会を頂きました。
リバネスでは今後も研究者がよりアントレプレナーシップを発揮して活躍することを後押しするべく、取り組みを続けてまいります。本プログラム「サイエンス・アントレプレナーシップ入門」にご興味を持っていただけた方は、以下問い合わせ先までご連絡ください。
【お問い合せ】
株式会社リバネス 人材開発事業部 重永
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