ライフサイエンス系スタートアップのためのシェアラボ『スタートアップ・クリエイティブラボ』グランドオープンから3周年および3周年記念イベント開催のお知らせ
株式会社リバネス(本社:東京都新宿区、代表:丸幸弘、以下「リバネス」)は、2020年10月より神戸医療産業都市のクリエイティブラボ神戸(以下「CLIK」)内に作られたライフサイエンス分野のスタートアップ向けのシェアラボ「スタートアップ・クリエイティブラボ」(以下、「SCL」)を神戸市、神戸都市振興サービス株式会社とともに運営してまいりました。この度、2020年12月のグランドオープンから3周年を迎えることができました。
3周年を記念して、2024年1月31日の16時からCLIK 2階イノベーションパークにて3周年記念イベントを開催いたしますので、お知らせします。(イベント申込はこちら。詳細は本文後半に記載)
■2020年度から現在までのSCLでの取り組み
リバネスは、大学発のライフサイエンス分野のスタートアップが初期の研究開発を推進する上で不足しているラボ環境を整え、事業の立ち上げを後押しすることを目指して、実験設備が揃いすぐに研究が行えるSCLの運営を2020年10月より神戸市、神戸都市振興サービス株式会社とともに行ってまいりました。この間、株式会社Inner Resourceの試薬購入管理システム、共通機器の予約システムの導入や、SCLサポートチームの立ち上げ(関連リリース https://lne.st/2021/04/12/scl-2/)、資金調達アドバイザリーボードの設置(関連リリース https://lne.st/2021/08/23/scl-advisoryboard/)、人材採用イベントの開催など、ハード面だけではなくソフト面での支援を強化してまいりました。
■20社のスタートアップによる利用実績
2020年12月のグランドオープン以降、年度ごとの利用企業数は、2020年度5社、2021年度14社、2022年度13社、2023年度(2024年1月4日時点)16社と推移し、2023年12月には6室ある個室が満室になりました。これまでののべの入居企業の数は合計20社にのぼります(図1)。
図1 SCLののべ入居企業数の推移
特に、2018年度より神戸市、神戸医療産業都市推進機構とともに行ってきたメドテックグランプリKOBEを通じて創薬、細胞医薬、遺伝子治療、医療機器、診断・検査などのメドテック領域に関連するスタートアップ、研究成果の社会実装を目指す研究者381チーム(メドテックグランプリKOBE2023までの重複なしの合計)とコミュニケーションしてきた結果、これまでにエントリーしたスタートアップのうち10社がSCLに入居し、活用しています。
さらに、入居スタートアップうち6社は入居期間中にベンチャーキャピタルを含む外部からの資金調達に成功しているほか、NEDOやAMED、神戸医療産業都市推進機構のスタートアップ支援プログラムに採択される入居企業も出ています(表1)。
年月 | スタートアップ企業 | 採択事業 |
2023年12月 | 株式会社セルファイバ | 2023年度 NEDO「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業」(DTSU) PCAフェーズ |
2023年9月 | マイキャン・テクノロジーズ株式会社 | 2023年度 NEDO「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業」(DTSU) PCAフェーズ |
2023年8月 | オーチャード・バイオ株式会社 | 2023年度 神戸医療産業都市研究開発補助金 ギャップファンド枠 |
2023年8月 | リジェネフォーティー株式会社 | 2023年度 神戸医療産業都市研究開発補助金 ギャップファンド枠 |
2023年7月 | 株式会社レストアビジョン | 2023年度 AMED「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」 |
2022年11月 | 株式会社セルファイバ | 2022年度 AMED「医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)」 |
2022年8月 | オプティアム・バイオテクノロジーズ株式会社 | 2022年度 神戸医療産業都市研究開発補助金 ギャップファンド枠 |
2021年10月 | マイキャン・テクノロジーズ株式会社 | 2021年度 NEDO「研究開発型スタートアップ支援事業 / シード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援 (STS) 」 |
2021年7月 | 株式会社セルファイバ | 2021年度 NEDO「研究開発型スタートアップ支援事業 / シード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援 (STS) 」 |
表1 入居スタートアップによる助成金・補助金獲得状況(入居期間中の実績)
■開設3周年記念イベントの開催
SCLのグランドオープンから3年が経過し、入居スタートアップと事業会社との連携の重要性がより高まっています。そこで、2024年1月31日(水)16時より、2024年1月時点でSCLに入居する14社と事業会社との連携促進の機会を作ることを目指して、開設3周年記念イベントを開催します。実施概要は下記の通りです。
<実施概要>
開催日時 | 2024年1月31日(水)16:00-18:30 |
開催場所 | CLIK 2階 イノベーションパーク |
主催 | 神戸都市振興サービス株式会社、株式会社リバネス |
後援 | 神戸市 |
スケジュール | 第1部 3周年記念イベント
16:00-16:10 開会挨拶 16:10-16:25 キーノートスピーチ 株式会社カイオム・バイオサイエンス 取締役 経営企画室長 美女平 在彦 氏 16:25-17:10 入居スタートアップピッチ 17:10-17:20 休憩 17:20-17:45 パネルセッション『スタートアップの事業を加速させるための共同研究戦略』 17:45-17:50 クロージング 第2部 ポスター交流会 17:50-18:30 ポスター交流会(※19:00までは自由交流の時間としています) ※交流会の時間にて、希望者へのSCL内シェアラボ見学対応も可能です。 |
申し込み | こちらの申し込みサイトから、現地参加もしくはオンライン参加を選択してください。
※登壇するスタートアップとのポスター交流は現地参加限定です |
<登壇予定のスタートアップ>
- aiwell株式会社:独自技術AIプロテオミクスを活用した診断支援、創薬支援
- 株式会社IDDK:半導体技術と光学技術を融合した新たな顕微観察装置の開発とその応用
- 株式会社PITTAN:独自の微量成分分析技術を利用した、汗中アミノ酸分析による身体コンディショントラッキングサービスの開発、提供
- 株式会社イクスフォレストセラピューティクス:RNA構造を創薬ターゲットとした独自解析技術を用いたRNA構造を標的とした医薬品の迅速かつ効率的な開発
- オプティアム・テクノロジーズ株式会社:キメラ抗原受容体(CAR)のデザイン技術と高活性のCAR-T細胞を選抜する独自技術を利用したがん治療法の開発
- オーチャード・バイオ株式会社:薬剤とヒト細胞を組み合わせたハイブリッド再生医療製品の開発
- カーブジェン株式会社:AI画像解析技術を用いた細菌感染症菌種の判別システムの開発、抗菌薬選定システム等の開発
- 株式会社セルファイバ:ゲルでできた直径数百μmのチューブの中で細胞を高密度で増殖させる独自技術を用いた細胞医薬品向けの細胞の大量製造方法の開発・提供
- マイキャン・テクノロジーズ株式会社:iPS細胞、末梢血中の単球細胞から感染症の検査・研究や免疫反応の評価に利用できる独自細胞を樹立する技術を用いた、感染症研究、免疫反応評価のための細胞の開発と販売
- リジェネフォーティー株式会社:間葉系幹細胞を改良して作り出した独自細胞NEcST細胞を用いた脊髄損傷の治療法の開発
- 株式会社レストアビジョン:独自に開発した光センサータンパク質「キメラロドプシン」の遺伝子を用いた、網膜色素変性症の遺伝子治療薬の開発
リバネスは、今後もライフサイエンス系スタートアップが事業会社と連携を生み出すための機会を作り出していくことで、事業化に長い時間が必要とされるライフサイエンス領域の技術の社会実装を後押しし、社会課題の解決を推進していきます。
<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社リバネス 磯貝里子・井上剛史 [email protected]