BeAGRIプロジェクトにおいて「液体たい肥 土いきかえる」を用いた水田からのメタン抑制の共同研究を開始

BeAGRIプロジェクトにおいて「液体たい肥 土いきかえる」を用いた水田からのメタン抑制の共同研究を開始

株式会社リバネス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 CCO:井上 浄 以下、リバネス)農林水産研究センターは、環境大善株式会社(本社:北海道北見市、代表取締役:窪之内 誠 以下、環境大善)とBeAGRIプロジェクトにて「液体たい肥 土いきかえる(以下、 土いきかえる)」を用いた水田からのメタン抑制の共同研究を開始しました。

 地球温暖化の原因となる温室効果ガスのうち、メタンは二酸化炭素の 28倍の温室効果があると言われています。日本国内のメタン発生量は、8割が農業由来とされており(* 1)、そのうち5割近くが稲作による水田から排出されているとの報告があります(* 2)。水田においてメタンが発生する理由としては、イネの生育に従って根からの酸素吸収量が多くなり湛水状態が続くと、土壌中が酸欠状態となり夏場の高温も重なりメタン生成菌が活発に働く状態になることで起こります。対策として水田から水を抜く「中干し」を行い土壌中に酸素を供給することでメタン発生を抑えるアプローチや、メタンを抑制させる資材の開発も進んでいます。

 環境大善は、独自の微生物発酵技術により牛の尿をアップサイクルした「液体たい肥 土 いきかえる」を製造、販売しています。「土いきかえる」はこれまでに植物に与えることで 生育促進や生産物の品質を高めることが確認されており(関連リリース 1, 2, 3)、水田に使うことでガス湧きが抑えられたというユーザーの声もあることから、BeAGRIプロジェクトにおいて、メタン抑制効果を明らかにしていくべく研究を行います。
 プロジェクト実施にあたり、先行して進めている一次産業における温室効果化ガスの削減を目指した研究開発(関連リリース 4, 5)のライブストックジャパン株式会社(本社:青森県 十和田市、代表取締役 CEO:鍋西 久)のサーモニメタンを活用し、公益財団法人鯉淵学園 鯉淵学園農業栄養専門学校(本社:茨城県水戸市、学園長:長谷川 量平)の水田圃場を用いて、株式会社アグリノーム研究所(本社:東京都墨田区、代表取締役:西岡 一洋, 宮内 陽介)がメタンの計測を行います。本研究では、5 社がそれぞれの強みを活かし連携すること で、「土いきかえる」を水田に与えることでメタン抑制効果を検証します。

 今後もBeAGRIプロジェクトにおいて、アグリテックを農の現場へ活かす取り組みを模索してまいります。本取り組みに関心がある方はぜひお問い合わせください。

*1:2021 年度(令和 3 年度)温室効果ガス排出量(確報値)について
*2:気候変動に対する農林水産省の取組

 

関連リリース
1. 液体たい肥 土いきかえるの水耕栽培利用における効果:https://research-center-for-swa.jp/research/457/

2. リバネス、環境大善株式会社と小松菜の土耕栽培における「液体たい肥 土いきかえる」の効果について共同研究を実施:https://lne.st/2021/10/12/iaf2_kankyodaizen/

3. 芝へ牛尿発酵液を葉面散布した際の影響と最適散布量の調査により、 芝生の根張り促進への有効性を示唆:https://lne.st/2022/03/28/iaf2_kankyodaizen-2/

4. アグリテックの生産現場への普及を加速する「BeAGRIプロジェクト」発足、記者発表しました:https://lne.st/2023/09/11/beagri/

5. BeAGRIプロジェクトにおいて、リバネス、ライブストックジャパンおよび鯉淵学園の3社による、一次産業における温室効果化ガスの削減を目指した研究開発を開始:https://lne.st/2024/05/14/beagri_lne_livestockjapan_koibuchi/

 

■環境大善株式会社
代表取締役:窪之内 誠
所在地:北海道北見市端野町三区 438-7
URL:https://kankyo-daizen.jp/

■ライブストックジャパン株式会社
代表取締役 CEO:鍋西 久
所在地:青森県十和田市西十一番町 21 番 1 号
URL:https://livestockjapan.com/

■公益財団法人鯉淵学園 鯉淵学園農業栄養専門学校
学園長:長谷川 量平
所在地:茨城県水戸市鯉淵町 5965
URL:https://www.koibuchi.ac.jp/

■株式会社アグリノーム研究所
代表取締役:西岡 一洋、宮内 陽介
所在地:東京都墨田区八広 3-39-5 ライオンズマンション墨田 101 アグリガレージ URL:https://agrinome.jp/

【本取り組みに関する問い合わせ】
株式会社リバネス 農林水産研究センター 担当:宮内
TEL:03-5227-4198  E-mail:[email protected]