BeAGRIプロジェクトにおいて「液体たい肥 土いきかえる」を用いた水田からのメタンおよび硫化水素の抑制の共同研究を開始しました

BeAGRIプロジェクトにおいて「液体たい肥 土いきかえる」を用いた水田からのメタンおよび硫化水素の抑制の共同研究を開始しました

株式会社リバネス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 CCO:井上 浄 以下、リバネス)農林水産研究センターは、環境大善株式会社(本社:北海道北見市、代表取締役CEO:窪之内 誠 以下、環境大善)と「液体たい肥 土いきかえる(以下、 土いきかえる)」を用いた水田からのメタンおよび硫化水素の抑制の共同研究を開始しました。本研究はBeAGRIプロジェクト(関連リリース 1)の一環として行っています。

水田では、イネの生育に従って根からの酸素吸収量が増加し、湛水状態が続くと土壌中が酸欠状態となります。さらに、夏場の高温も重なりメタン生成菌が活発に働く状態になることでメタンガスが発生します。日本国内のメタン発生量は、8割が農業由来とされており(* 1)、そのうち5割近くが水田から排出されているとの報告があります(* 2)。また土壌中の鉄分や養分が溶脱した水田では硫化水素が発生し、イネの根を痛め、生育に悪影響を及ぼすことがわかっています(* 3)。

環境大善は、独自の微生物発酵技術により牛の尿をアップサイクルした「土いきかえる」を製造販売しています。「土いきかえる」はこれまでに植物に与えることで生育促進や生産物の品質を高めることが確認されており(関連リリース 2, 3, 4)、水田に使うことでガス湧きが抑えられたというユーザーからの声が寄せられています。昨年度からBeAGRIプロジェクトにおいて、メタン抑制効果について検証を進めており(関連リリース 5、6)、「土いきかえる」の水田への効果をさらに明らかにすべく、メタンの抑制効果を検証するとともに、硫化水素の抑制効果についても検証を行います。

今後もBeAGRIプロジェクトにおいて、アグリテックを農業現場へ活かす取り組みを模索してまいります。本取り組みに関心がある方はぜひお問い合わせください。

*1:2021 年度(令和 3 年度)温室効果ガス排出量(確報値)について
*2:気候変動に対する農林水産省の取組
*3:老朽化水田-ルーラル電子図書館―農業技術事典 NAROPEDIA

 

■関連リリース
1. BeAGRIプロジェクト:https://lne.st/business/beagri-pj/
2. 液体たい肥 土いきかえるの水耕栽培利用における効果:https://research-center-for-swa.jp/research/457/
3. リバネス、環境大善株式会社と小松菜の土耕栽培における「液体たい肥 土いきかえる」の効果について共同研究を実施:https://lne.st/2021/10/12/iaf2_kankyodaizen/
4. 芝へ牛尿発酵液を葉面散布した際の影響と最適散布量の調査により、 芝生の根張り促進への有効性を示唆:https://lne.st/2022/03/28/iaf2_kankyodaizen-2/
5. BeAGRIプロジェクトにおいて、リバネス、ライブストックジャパンおよび鯉淵学園の3社による、一次産業における温室効果化ガスの削減を目指した研究開発を開始:https://lne.st/2024/05/14/beagri_lne_livestockjapan_koibuchi/
6. BeAGRIプロジェクトにおいて「液体たい肥 土いきかえる」を用いた水田からのメタン抑制の共同研究を開始:https://lne.st/2024/08/07/beagri_paddymethane/

 

環境大善株式会社
代表取締役CEO:窪之内 誠
所在地:北海道北見市端野町三区438-7

 

【本取り組みに関する問い合わせ】
株式会社リバネス 農林水産研究センター 担当:宮内
TEL:03-5227-4198 E-mail:[email protected]