日本最大級の実験場・TAKANAWA GATEWAY CITY内のシェアラボ「LiSH Lab」ー 個室入居ベンチャー12社が正式に決定

株式会社リバネス(本社:東京都新宿区、代表:丸幸弘、以下リバネス)が運営パートナーとして参画する都内最大級のウェットのシェアラボ「TAKANAWA GATEWAY Link Scholars' Hub Lab(通称 LiSH Lab)」において、微生物、植物、水圏、バイオなど、環境生命科学を基盤とした革新的な事業に挑戦する12社の個室入居ベンチャーが正式に決定しました。
LiSH Labは、環境・ヘルスケア等のスタートアップの研究開発や技術開発を促進するため、TAKANAWA GATEWAY CITY内にオープンした、実験機器を備えたシェアラボです。タンパク質・DNA・RNAを扱う一般的な生命科学の実験に対応したライフサイエンスラボと、水棲生物の飼育、植物培養・栽培、微生物培養が可能な3つの特化ラボ(水圏ラボ、植物ラボ、微生物ラボ)、15の個室で構成されています。
2025年5月13日にラボが本格オープンしてから、既に個室の入居率が8割を超え、各ラボにおいては以下のようなベンチャーが活動を開始しています。
水圏ラボ(Aquatic Ecology Lab)は、海水の取り扱いが可能な特殊なラボです。海洋生態系を高精度に再現する独自の環境移送技術を開発する株式会社イノカを中心に、海洋汚染や生物多様性の喪失など、深刻化する水環境問題に関する技術開発・事業開発に取り組んでいます。
植物ラボ(Plant Physiology Lab)は、簡易植物工場ユニット、人工気象器などを備えた植物の栽培実験が可能なラボです。劣悪な環境下でも植物の生育を可能にする土壌微生物に関連した技術を開発する株式会社エンドファイトや、コケ原糸体の大量培養技術を開発する株式会社ジャパンモスファクトリーを中心に、農業収量向上、土壌や森林の再生、都市緑化、金属回収など、農業生産や地球環境改善に関する技術開発・事業開発に取り組んでいます。
微生物ラボ(Microbiology Lab)は、数Lスケールでの微生物培養、嫌気条件での微生物培養が可能です。独自の腸内環境評価技術「メタボロゲノミクス®」を開発する株式会社メタジェンを中心に、個別最適化ヘルスケアなどの健康課題やロンジェビティ、資源循環、新素材開発といった微生物がもつ力を活用した事業に取り組んでいます。
ライフサイエンスラボ(Life Science Lab)は、イメージング、遺伝子解析、細胞アッセイができる装置を備えています。都市や建築空間における環境マイクロバイオームの評価と微生物多様性を高める空間づくりに取り組む株式会社BIOTAや、生体内の脂質(リピドーム)を網羅的に探索・分析する独自の高精度リピドミクス解析技術を開発する株式会社リピドームラボを中心に、ヘルスケア・検査・診断・食品・環境・エネルギー・素材といったバイオテクノロジーが関連する技術開発・事業開発に取り組んでいます。
また、個室に入居するシンガポールの中堅企業で、生命科学を中心にした理化学機器の開発・販売や、細胞等の製造も手がけるEsco Asterは、彼らが取り扱う最新の細胞培養関連の機器を個室に設置し、入居ベンチャーが研究開発に利用できるサービスを開発、提供していくことを計画しています。
リバネスグループでは、科学技術が生み出す知識そのものの価値を高め、ベンチャーの技術が当たり前に活用される社会をつくり、経済の中心に知識と研究を据えた「知識研究経済圏」を確立することを目指しています。LiSH Labでは、リバネスとJR東日本のコミュニケーターが伴走しながら、フィールド・ファイナンス・知・交通利便性を兼ね備えたTAKANAWA GATEWAY CITYの特徴を活かし、街での実証実験や多様な企業・大学・行政との共創を通じてこの場に集まったディープテック領域の研究開発・事業を支援します。
なお、9月12日には、入居ベンチャー12社のお披露目会及び、知識研究経済圏の形成を促すための新規企画の説明会を開催し、連携パートナー企業の募集を開始する予定です。
引き続き、LiSH Labの利用者を募集しておりますので、ご関心のある方は、以下までご連絡ください。 ※LiSH Labご案内ウェブサイト
<お問い合わせ先>
株式会社リバネス 担当:髙橋、齊藤、松原
電話:03-5337-4198 メール:[email protected]
【入居ベンチャー紹介(五十音順)】
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株式会社アグリノーム研究所 |
「300年先も持続可能な農業を実現する」ことをビジョンに掲げ、先端テクノロジーと実践知を融合したアグリテック事業を展開する企業です。スマートセンシングによる圃場データの収集・解析、ドローンを用いた生育状況の可視化、植物工場や粉末化技術を活用した高付加価値作物の開発、ワイナリー支援など、多岐にわたる取り組みを行っています。これらの技術と知見を通じて、日本各地の農業生産者とともに、環境・社会・経済の持続性を高める農業モデルの構築を目指しています。https://agrinome.jp/ |
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株式会社イノカ |
「人類の選択肢を増やし、人も自然も栄える世界をつくる。」をミッションに掲げ、2019年にアクアリストとAIエンジニアによって設立された環境移送ベンチャーです 。独自の「環境移送技術®︎」により、水槽内に海洋生態系を再現。これにより、サンゴ礁、マングローブ、藻場など様々な海洋環境の再現・制御可能な実験環境を活用し、「海洋治験サービス」などを通じて海洋保全や多様性保全、ブルーカーボン推進に貢献しています。https://corp.innoqua.jp/ |
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インテグリカルチャー株式会社 |
独自の細胞培養技術「食で作る培養原料」と「CulNet®システム」を用いて、コスメから培養肉、培養素材などの細胞農業の実用化を進めるバイオベンチャーです。動物細胞の培養技術の食品化や、コストの大幅削減を実現し、持続可能なタンパク質生産と産業インフラの構築を目指しています。https://integriculture.com/ |
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AMI株式会社 |
循環器内科医・小川晋平氏が「自覚症状のない段階で心疾患を早期発見できれば命を救える」との想いから設立した研究開発型スタートアップです。医療専門家・ハードウェア技術者・AI研究者が協働し、心音(広い周波数帯を取得)と心電を同時取得する医療機器「心音図検査装置AMI‑SSS01シリーズ」(通称“超聴診器“)を開発。また、遠隔医療支援システム「クラウド超診®」を通じて、心音・心電データを遠隔共有し、AI解析も含めて心疾患の解析サービスを提供しています。この技術を通じて、一般の病院やクリニックだけでなく、離島医療や災害時を含む多様な診療体制の支援を実施していきます。医療DXを通じて「誰もがどこにいても質の高い医療を受けられる世界」の実現を目指しています 。https://ami.inc/ |
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Esco Aster Pte. Ltd. |
シンガポール発のCDMO(受託研究・開発・製造機関)で、培地を上下させて細胞を培養するTideCell®プラットフォームを中心に独自の連続培養技術を用い、ワクチン、細胞・遺伝子治療用バイオ医薬品、エクソソームなどの細胞外小胞体、細胞性食品などの様々なバイオ製品の開発からGMP製造まで一貫支援しています。研究室レベルから臨床・商業規模までのスケールアップやプロセス工程の最適化を手掛け、“One World・One Health”の視点から次世代医療・細胞農業インフラの整備を推進しています。https://escoaster.com/ |
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株式会社エンドファイト |
「森の微生物の力で未来を創造する」ことをビジョンに掲げた、2023年創業の筑波大学・茨城大学発スタートアップです。当社が実用化を進める植物内生菌「DSE」は、あらゆる植物の根部に共生し、環境ストレス耐性向上や栄養成分向上、生育促進等、様々な機能を付与することを可能とします。当社は世界最大規模のDSE菌株のライブラリを構築しており、農業・緑化・森林分野における広範なニーズや課題に対して適切なソリューションの提供が可能となっており、既に大手企業20社以上と連携しながら、新規グリーン産業共創のエコシステム構築を進めています。https://endo-phyte.com/ |
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株式会社Teraform |
独自開発の土壌保水剤「スーパースポンジ」によって、干ばつ地域でも農作物の収量を最大20%向上、最大40%の節水を実現する革新的技術を提供しています。生分解性の高いハイドロゲルを基盤に、コストを大幅削減することで大規模農場はもちろん、小規模農家にも導入しやすい商品設計を目指しています。2025年4月に法人設立し、乾燥地帯での気候変動対策を支援すべく、アメリカ・アフリカなどでのフィールド試験や現地パートナーとのPoCを展開中です。https://teraform-inc.com/ |
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株式会社BIOTA |
都市や住環境の「微生物多様性」を高めることで、人々の健康で持続可能な暮らしを実現する街づくり組織です。バイオインフォマティクス技術と評価指標を活用し、空間の微生物多様性の評価と建築・緑地設計を行います。また、発酵食品からやペットまで幅広いヒトと微生物が関わるあらゆる事象について共同研究を実施しています。同時にアート制作・キュレーションを通じて「ヒトと微生物がどう共に在るか」を多面的に問いかけています。https://biota.city/ |
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ファーメランタ株式会社 |
合成生物学を活用し、植物など天然由来の高付加価値な有用成分(アルカロイドやポリフェノールなど)を大腸菌ベースで生産するバイオベンチャーです。従来の植物抽出法に替わる、日単位での低コスト・高効率な生産プロセスを実現。20以上の異種遺伝子導入による複雑な多段階生合成経路を構築し、グラムスケールでの商業生産収量を可能にしています。https://fermelanta.com/ |
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株式会社メタジェン |
腸内環境の研究開発から社会実装までを一気通貫で行うバイオテック企業です。独自の腸内環境評価手法「メタボロゲノミクス®」を用いて、個人固有である腸内環境を科学的根拠に基づき制御する「腸内デザイン®」を推進しています。「病気ゼロを実現する」をビジョンに、事業として、価値訴求に繋がるエビデンス取得を行う研究付加価値探索、新規事業・商品サービスの創出をサイエンスベースで支援する商品開発支援、腸内デザイン共創プロジェクトの企画・運営、サイエンスと社会とのブリッジにより市場創出の仕組みを構築するサイエンスPRを展開しています。https://metagen.co.jp/ |
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リジェネソーム株式会社 |
ナノ粒子であるエクソソーム等を活用し、老化抑制や再生医療の新しいソリューションを提供することを目指しています。将来的には、医療技術の開発や宇宙医学分野における新たな解決策を確立し、健康寿命の延伸とともに人類の宇宙進出に貢献することを目指しています。https://regenesome.com/ |
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株式会社リピドームラボ |
独自の質量分析・バイオ解析技術を駆使した網羅的脂質解析サービスを提供するグリーン&バイオテックベンチャーです。動植物、ヒト由来組織・細胞、微生物、食品、皮膚など多様な試料に対応し、セラミドやエイコサノイド、カルジオリピンなど特定脂質クラスの定量解析も実施。創薬や診断、健康産業、化粧品、バイオ燃料など幅広い分野での応用を目指し、オーダーメイド解析による価値創出と学術連携に取り組んでいます。https://lipidome.jp/ |
※社会実装を目指す日本最大級の実験の場LiSHについて
「TAKANAWA GATEWAY Link Scholarsʼ Hub(LiSH)」は、多様で先端的な知や技術を持つ人(Scholars)をつなげ、かけあわせる(Link)ことで、新たなビジネスと文化を創造することを目指す、広域スタートアップエコシステムの拠点です。街そのものや都市OS、駅施設などの多様なフィールド、事業創出のための資金提供、アカデミアや産業などが持つ知の集積を通じて、世界中の社会課題に対する新たなソリューションを生み出し、社会実装までをサポートします。
「LiSH Lab」は、環境・ヘルスケア分野のスタートアップを支援するシェアラボです。最新の実験機器を完備し、研究開発や技術開発、実証実験の場を提供します。フィールド・ファイナンス・知・交通利便性を兼ね備えたTAKANAWA GATEWAY CITYの特徴を活かし、JR東日本やリバネスのコミュニケーターが伴走することで、ラボの環境や実証の場が不足しているディープテックスタートアップの成長支援と、社会課題解決のための地球貢献型ビジネスの創出を目指します。

提供:JR東日本
<<本件に関する問い合わせ>>
担当:株式会社リバネス 高橋宏之・松原
MAIL:[email protected]