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リバネスシンガポール代表取締役 徳江紀穂子博士がリバネス教育総合研究センター センター長に就任〜Science Castleプラットフォームを通じてアジアにおける教育研究を加速〜

リバネスシンガポール代表取締役 徳江紀穂子博士がリバネス教育総合研究センター センター長に就任〜Science Castleプラットフォームを通じてアジアにおける教育研究を加速〜

2025年10月、株式会社リバネス(本社:東京都新宿区、代表取締役グループCEO:丸幸弘)は、リバネスシンガポール代表取締役の徳江紀穂子(とくえ・きほこ)博士が、リバネス教育総合研究センター センター長に就任したことをお知らせいたします。
このたびの就任により、中高生の研究活動を促進する取り組み「Science Castle(サイエンスキャッスル)」を中心に、東南アジア及びアジア地域における教育プラットフォームをさらに強化し、国や地域を越えたグローバルな教育研究を推進してまいります。
なお、前センター長、前田里美博士が手がけてきた、生徒のワクワクから生まれる主体的な学びや行動を促す研究については、事業化の目処が立ち、教育開発事業部においてサービス化(※)を行っています。
※探究活動などの効果の可視化「ワクワク」見える化サービス:https://lne.st/project/wakwak_service/

 

新センター長 就任の背景

リバネスは、創業以来、「科学技術の発展と地球貢献を実現する(Advancing Science and Technology for Global Happiness)」という理念のもと、出前実験教室や次世代研究者育成プログラム、Science Castle等の科学教育を通じて、20万人を超える子どもや先生方に科学の楽しさを届けてまいりました。リバネスが実践する教育活動においては、2014年に提唱した「NEST教育」という概念が原点にあります。NESTは、Nature, Engineering, Science, Technologyの頭文字を表し、人類が地球・生命の営みを理解する学びの源流には、まず地球には自然(Nature)が存在し、人類が自然を生き抜く工夫としてものづくり(Engineering)が生まれ、そこからサイエンスとテクノロジーが発展していく、という考え方です。

※NEST参考資料
◯今、全人類が立ち戻るべきNEST教育とは? 〜世界を牽引するリーダーに求める資質〜:
https://media.lne.st/contents/VqQyJ2vljOawlZjY
◯NESTの始まり:https://media.lne.st/contents/Q2kgcScTxhb3Q9py


しかし、現代における急激なサイエンスとテクノロジーの発展は、人類の「豊かさ」に寄与する一方で、自然への理解が欠けていた結果として環境破壊という大きな課題をもたらしました。つまり、これからのグローバルリーダーは、常に自然に学び、問いを持ち、変化し続ける環境や社会に対応することが必要であるといえます。

リバネス教育総合研究センターは、身近な自然に興味関心を抱き、自ら問いをたて、好奇心を糧に行動する次世代のグローバルリーダーを育むための研究と哲学を深化する拠点として、2015年に設立しました。今回センター長に就任した徳江博士は、オーストラリア、タイで生態学の研究をしてきたバックグラウンドを持ち、自然の中で科学の原点を学んだ経験から、リバネスが掲げる教育の可能性に共感し、2011年にリバネスに入社。その後、シンガポール及びマレーシアの海外子会社を立ち上げ、Directorとして東南アジアの現地社員を60名までに拡大させました。その経験を元に、日本の若手研究者や学生を対象としたグローバルリーダー育成やマレーシアやシンガポールなどの東南アジアで現地の子どもたちへの科学教育を推進し、自然や体験から科学・技術を学ぶ教育機会の定着に尽力してきました。自らの経験やバックグラウンドをもとに、国境や距離を越えてNEST教育を推進してきた実績と、グローバルに活躍する視点を併せ持つことから、センター長に就任する運びとなりました。

 

Science Castleの国際展開強化

Science Castleは、中高生の探究活動を推進し、学校や世代、地域を超えて研究の仲間を集めるためのプラットフォームです。2012年当時、中高生の発表の場が不足しているという学校の先生の声をもとに、次世代研究者たちが自身の研究を発信し、議論する場として、日本・大阪府で初めてScience Castleの学会を開催しました。以来、日本国内の複数地域で展開すると共に、徳江博士の牽引により、2017年にはアジア地域をつなぐ国際大会としてScience Castle Singapore を開催、現在はマレーシア、フィリピンへと拡大しています。これまでの十数年間で、のべ15,000名以上の中高生・教員らが参加するプラットフォームへと成長を遂げ、中高生が研究するという文化を形成するに至りました。

さらに、新型コロナウイルスのパンデミックの最中には、徳江博士自らがオンライン形式のScience Caslte ASEAN(現:Science Castle Asia)を立ち上げ、複数の国と地域から参加者を集めることに成功しました。この取り組みは、国境や距離を越えて科学への好奇心を共有する新たな教育モデルの確立につながりました。

Science Castle Singapore 2017

Science Castle ASEAN 2020

 

今後の展望:アジアの教育をつなぐハブへ

今後、徳江博士を中心に、日本・シンガポール・マレーシア・フィリピンなど、各国のリバネスグループが有する知見を統合し、1)アジア各国におけるNEST教育の波及効果に関する研究、2)Science Castleを通じた各国の教育システムの比較研究、さらには、科学教育にとどまらず3)NESTの概念を理解した次世代のアントレプレナーシップを醸成する新たな教育モデルの開発に取り組みます。

リバネスグループでは、今回の徳江博士就任を機に、改めて創業の原点である「教育」を研究者的思考から生まれる課題解決の力と地球貢献の原動力と位置づけ、次世代と共に持続可能な未来を切り拓いてまいります。

<徳江博士のコメント>

「私はもともと野外で生き物を観察する行動生態学者でした。その原点が教えてくれたのは、好奇心こそ科学の出発点であるということです。教育総合研究センターを通じて、国境を越えた学びのエコシステムをつくり、子どもたち・先生方・研究者が共に成長できる場を拡げていきます。」
— 徳江紀穂子博士


※参照実績
◯SDGs子供向け講演:稲城第四小学校の小学生600人にSDGsへの向き合い方を講演
◯Great Teacher Seminar2025:ポスター発表の審査員長就任
◯Nikkei Forum メディニ・ジョホール:Panel Discussion「テクノロジー人材の育成でアジアをつなぐ、日本・マレーシア・シンガポールの連携
Nikkei Forum Melbourne 2025:session「Connecting People, Creating Value: Shaping the Future at the Crossroads

 

株式会社リバネスについて

リバネスは2002年に理系大学院生15名によって創業された「知識製造業」企業です。
研究者・教育者・企業・自治体をつなぎ、科学技術の力で社会課題を解決する仕組みを創出しています。日本、シンガポール、マレーシア、フィリピン、イギリス、アメリカに拠点を持ち、Science CastleTECH PLANTER、超異分野学会(Hyper Interdisciplinary Conference)などのプラットフォームを展開しています。

公式サイト:https://global.lne.st