代表の井上がRegenerAction JAPAN 2025にて登壇しました

2025年10月29日、株式会社リバネス 代表取締役社長 CCO(Chief Culture Officer)である 井上 浄(いのうえ じょう) が、再生型社会(リジェネラティブ・ソサエティ)の実現をテーマとしたイベント 「RegenerAction JAPAN 2025」 に登壇しました。
本講演「リジェネレーションにおける技術と教育の役割」では、井上が研究者・経営者として22年にわたり実践してきた「科学とテクノロジーを社会に実装する知識製造業」というリバネスの思想をもとに、リジェネラティブ(再生)の概念を科学的・社会的観点から再定義しました。
■ 科学と教育が支える「再生」の構造
井上は講演の中で、生命科学の視点から「リジェネラティブとは、エネルギーをかけて新たな秩序を生み出すこと」と定義し、単なる“持続可能(サステナブル)”を超えた「構造変革(フィードバックの再設計)」が必要であると強調しました。
この構造変革を支える要素として、
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科学・技術(ディープテック)
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システム設計(経済・制度)
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デザイン/コミュニティ(行動変化)
の3層モデルを提示し、科学と教育を通じた「再生する社会システム」の構築を訴えました
■ 「木庭 MOKUTEI」など、都市から始まるリジェネラティブ実証
また、リバネスがリーダーシップをとる「リジェネラティブ・シティ実証プロジェクト」の第一弾として、
「木庭 MOKUTEI」プロジェクト を紹介。
「都市のための森から、森のための都市へ」をコンセプトに、都市空間の中間領域に森の営みを差し込み、自然の循環を都市に取り戻す試みとして発表されました。
プロジェクトでは、VUILD、Japan Moss Factory、BIOTAなどのパートナーと協働し、檜原村の素材を用いた倒木更新の仕組みや、苔・苗木による再生循環のデザインを実現しています。
■ 次世代研究者が育つ「知識製造業」モデル
さらに、井上は講演の中で、リバネスが運営する中高生研究者のための学会 「サイエンスキャッスル」 を紹介し、教育現場での「知識の民主化」の進展を説明。
AIやデジタルツールの発展によって、誰もが問いを立て、知を育てる主体になれる時代が到来していると語りました。
このような教育と実践の循環こそが、リジェネラティブな社会の基盤であると述べています
RegenerAction JAPAN 2025について
東京建物株式会社、Future Food Institute、一般社団法人TOKYO FOOD INSTITUTEが主催する「リジェネレーション」をテーマにした国際カンファレンスです。2023年以来3回目の開催となる今回も、「政治」「環境」「人間性」「社会」「文化」「経済」の6つの分野を横断し、社会のあらゆる側面からリジェネレーションの道筋を探ります。食、文化、デザイン、スポーツ、企業経営、森林、地域など多岐にわたるテーマで、国内外の有識者やイノベーターが集結し、より豊かでリジェネラティブな社会を実現するための知見と実践を発信します。
https://regeneraction.jp/
講師プロフィール
井上 浄(いのうえ・じょう)
株式会社リバネス代表取締役社長CCO
博士(薬学)、薬剤師。2002年、大学院在学中に理工系大学生・大学院生のみでリバネスを設立。北里大学理学部助教および講師、京都大学大学院医学研究科助教、慶應義塾大学特任准教授を経て、2018 年より熊本大学薬学部先端薬学教授、慶應義塾大学薬学部客員教授に就任・兼務。研究開発を行いながら、大学・研究機関との共同研究事業の立ち上げや研究所設立の支援等に携わる研究者であり経営者。北里大学薬学部客員教授、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部客員教授、経済産業省産業構造審議会委員、文部科学省技術専門審査員、JST START-大学推進型およびスタートアップエコシステム形成支援委員会委員等を歴任。
講演のご依頼について
リバネスでは、ディープテックベンチャーとの連携による事業共創や、社内アントレプレナーの育成を目的とした講演を行っております。講義・セミナー等をご依頼の方は、以下よりご連絡ください。
