医学 × 工学で未来をひらけ!生命科学シンポジウム 実施報告【2025年11月29日】

医学 × 工学で未来をひらけ!生命科学シンポジウム 実施報告【2025年11月29日】

2025年11月29日(土)、公益財団法人テルモ生命科学振興財団主催)は、株式会社リバネス(企画運営)とともに、中高生を中心とした若年層に向けて「医学 × 工学で未来をひらけ!生命科学シンポジウム」を開催しました。参加者は207名うちオンライン参加72名)でした。

本イベントは、現代の医療が医学・工学・生命科学など多様な学問領域の連携・融合によって支えられていることを、第一線で活躍する研究者の講演などを通じて伝え、中高生を中心とした若年層が医工連携・融合領域に興味や関心を持ち、将来の進路について考えるきっかけを提供することを目的としました

 当日は、基調講演、パネルセッション、ポスター交流会、体験型ワークショップの4つのプログラムを実施しました。参加者は最先端の研究事例に触れ、研究者と対話する中で、自身の興味との新たなつながりを見出す機会を得ることができました。

 

なお、本シンポジウム当日の様子をまとめた約3分間のダイジェスト動画を、以下よりご覧いただけます。

▶ シンポジウム当日の様子(ダイジェスト動画・約3分)

https://youtu.be/DazXNZpWBwc

▶アーカイブ動画の視聴をご希望の方は下記よりお申し込みください(無料)

https://forms.gle/xhAUJvbzpVNcsuuK9

開催概要


名 称 : 「医学 × 工学で未来をひらけ!生命科学シンポジウム」
日 時 : 2025年11月29日(土) 14:00~18:40
場 所 : TKP市ヶ谷カンファレンスセンター(新宿区 市谷八幡町8番地)
対 象 : 中学・高校生(その他学生、保護者・学校教員等も参加)
一部、オンライン併用にて開催
主 催 : 公益財団法人 テルモ生命科学振興財団(https://www.terumozaidan.or.jp/
企画運営 : 株式会社リバネス

タイムスケジュール

14:00-14:05 開会式
14:05-16:00 基調講演 (3名)
16:05-17:25 パネルセッション(2部構成)
17:25-17:35 閉会式
17:40-18:40 ポスター交流会/体験企画(並行開催)

 

基調講演

第一線の研究者名にご登壇いただき、医学と工学が交わる最前線の研究事例と、その社会実装の可能性について語っていただきました。

京都大学大学院 理学研究科 教授
かくご あきら
角五 彰 先生

ご講演タイトル:小さな力が未来を動かす、分子モーターと群れがつくる新技術??
概要鳥や魚だけなく、時によっては私たちも“群れ”をつくります。“群れ”をつくる理由はなんでしょうか?またどのようにして“群れ”をつくるのでしょうか?この問いに、生き物ではないけれど、自ら動くことができる「アクティブマター」と呼ばれる動く物質を使って挑みます。群れることで機能する物質や分子サイズのロボットの誕生も夢ではありません。そのような“群れ”の不思議にせまります。

慶應義塾大学理工学部
システムデザイン工学科 教授
医学部精神神経科学教室 兼担教授

みつくら やすえ
満倉 靖恵 先生

ご講演タイトル:見えない“こころ”をリアルタイムに見える化する世界初の簡易デバイス
概要:医学・工学の立場から人の感情や脳の働きをどのように科学的に捉え、見える化してきたのかを紹介します。脳波や心拍などの生体信号を解析し、リアルタイムで感情を読み取るツールや、認知症の早期検出アルゴリズムなど、講演者が開発してきた最先端技術をもとに、「医工連携×自分」という視点から、医学・心理・社会が交わる研究の現在地とその未来をわかりやすくお話しいただきます。

神戸大学大学院
医学研究科 医療創成工学専攻
専攻長・教授

むらがき よしひろ
村垣 善浩 先生

ご講演タイトル:医療と工学の垣根をこえて、スマート治療室が生まれるまでとこれから
概要:臨床現場のリアルな課題から出発し、医療と工学の垣根を越えて挑戦を続けてきた歩みを紹介します。単なる「連携」にとどまらず、「融合」へと深化する中で、臨床現場はどのように変化してきたのか。そして、未来の医療を変えるスマート治療室(SCOT)の開発、未来の医療のあり方と、それを支える人と技術の関係性について、熱い思いとともに語っていただきます。

 

パネルセッション

パネルセッションは「医学×工学がひらく未来の医療 〜研究者が語る、学問の壁をこえる瞬間〜」と題し、つの構成で実施しました。

つ目のパネルセッションでは、基調講演者名が登壇し、異なる専門分野を横断することで視野がどのように広がり、新たな研究や価値創出につながったのかを、自身の経験をもとに語っていただき、分野を越えた連携の重要性や、視野を広げることで世界の見え方が変わることを伝えました。

続くつ目のパネルセッションでは、高校生・高専生研究者名が登壇し、自身の興味と医療・研究との接点を見つけたきっかけや、その広げ方について共有、研究は特別な存在ではなく、誰もが自分の関心から関われるものであることを示し、参加者が「自分にもできそうだ」と感じられる場をつくりました。

ポスター交流会


基調講演者の研究室に所属する大学院生に加え、パネルセッションに登壇した高校生・高専生による研究発表も行われ、世代をえた学びと交流広がりました。研究者と1対1で話す中で、進路や研究への不安を相談する中高生の姿も見られ、「未来の研究仲間」が出会う貴重な時間となりました。

体験企画


医療・科学を“自分の手で触れる”ワークショップを3テーマで実施しました。参加者は、普段使う機会の少ない専門機器に触れながら、科学的な探究心と技術の面白さを体感しました。

DNA抽出実験 〜自分の設計図を取り出そう〜
自身の口腔内細胞からDNAを抽出し、目に見えるかたちで「自分の設計図」と向き合いました。DNAの働きが生活習慣や環境によって変化する「DNA修飾」や、ストレスによる体の変化を捉える技術について学びました。体験を通じて、目には見えない“こころとからだのつながり”を実感し、未来のヘルスケアを考えるきっかけになりました。

手術ロボット操作に挑戦! 〜医工融合技術を体験〜
手術支援ロボットを模した教材を使って、遠隔操作による手術を実際に体験しました。画面越しにロボットアームを操作することで、通信技術や精密機械の進化を実感、未来の医療現場に必要な技術と、それを支えるインターネットの重要性に気づく機会となりました。体験後は、医療×テクノロジーの融合にワクワクする声が多く上がりました。

   

化学反応で光をつくる! 〜イメージング技術で生命を観る〜
本格的な蛍光顕微鏡を使い、染色した細胞を観察することで、化学反応が“光”として現れるしくみを体感しました。がん治療や脳研究にも応用される光イメージング技術の奥深さに触れ、分子のふるまいを可視化する化学の可能性に目を輝かせる生徒が多数。分子ロボットや創薬の未来にも話が及び、生命科学の最先端を感じるプログラムとなりました。

   

 参加者の声(抜粋)

参加者アンケートには、医療と工学のつながりへの“気づき”や、自分の進路を考えるきっかけとなったという声が多く寄せられました。

  • 「工学と医療の密接な関係に気づくことができた」
  • 「医療って本当はものすごく幅広いものなんだとわかった」
  • 「医療は医師だけの専門分野ではなく、工学・科学・情報技術が結びつくことで新しい医療が生まれると知った」
  • 「進路について考えるのを避けていたけど、気になることを深りしたら何かが見つかるかもしれないと思えた」

 

公益財団法人テルモ生命科学振興財団および株式会社リバネスは、本シンポジウムを通じ、医療の未来は多様な分野の協働によって創られていくというメッセージを次世代に届けました。
今後も、医療・生命科学に挑む若者を支え、学ぶ機会を提供していくことで、社会をより良くする新たな研究・技術の創出につなげてまいります。

お問い合わせ

株式会社リバネス 教育開発事業部
担当:花里、橋本
TEL:03-5227-4198
Mail: [email protected]