2021年 新年のご挨拶
2021年は再び緊急事態宣言からはじまりました。
変化はゆっくりと起こります。しなやかに、しかし確実に。
ポジティブな言葉が今、必要です。
今年は人類にとって、勝負の一年になります。激動の2020年は「時代の変わり目」を肌で感じた一年でした。
3月には新型コロナウイルス感染症の影響で緊急事態宣言が発令され、社会が逆流を起こし、人々の行動が変わってきた実感があると思いますが、2021年はさらに「強い風が吹く時代」だと思っています。それはマイナスの意味ではなく、今までの概念にこだわりすぎて、何事も決め打ちすると強風に耐えられずに折れるということです。風を見極めて、縦よりも横の繋がりを強化していく必要があります。これまでに関係していなかった人や場とのしなやかなネットワークが重要になってくるのです。
リバネスCEOが考える「逆流が起こる世界」とは
https://note.com/lnest/n/n9773139ab490
リバネスでは2020年12月、「144年続くベンチャー企業をつくる。」というタイトルで、本を出版いたしました。この激動の中、8年間描き続けた、599ページの歴史本となりました。この潮目が変わる時代、忘れていけないのは創業の原点です。リバネスは科学技術の発展と地球貢献を実現するために、若手研究者である大学院生15人で立ち上げた会社です。2020年のご挨拶にもありましたとおり、「知識プラットフォームのアップデート」をし続けながらしなやかに変化に対応してきました。
そして今年は、さらに潮目が変わります。シンプルに、しなやかに、仕掛ける。更なる「知識プラットフォームのアップデート」を図っていきます。
その中心になるのが、古くて新しいキーワードである「環境革命」です。
農業革命、産業革命、情報革命のその次は、環境革命が起こります。まさに2021年は環境革命元年になるでしょう。日本が、そして世界が培ってきた技術が再結合、逆流を始めて、ファッションとしてのエコやグリーンではなく、経済の中心に環境が据えられます。環境技術を中心に、経済が回りはじめ、環境が中心となって物事が逆流を始めるのです。リバネスも2019年から、海ゴミやマイクロプラスチックの課題に対して、日本財団と「プロジェクト・イッカク(https://ikkaku.lne.st/)」に取り組んできました。まさに環境革命を起こそうとするベンチャーが次々と生まれています。今年、注目してほしいベンチャーは8社あります。
環境革命ベンチャー
①株式会社チャレナジー https://challenergy.com/
②インテグリカルチャー株式会社 https://integriculture.jp/
③株式会社オリィ研究所 https://orylab.com/
④株式会社イノカ https://corp.innoqua.jp/
⑤サグリ株式会社 https://sagri.tokyo/ja/
⑥株式会社プランテックス http://www.plantx.co.jp/
⑦サステイナブルエネルギー開発株式会社 https://sustainable-energy.co.jp/
⑧tonari株式会社 https://tonari.no/ja/
チャレナジー、サステイナブルエネルギー、tonari、イノカなどの技術は当たり前に改革の中心に使われていくことになるでしょう。自律したクリーンエネルギーを中心に、街もDecentralizationし、どこでもドアで繋がりながら生態系を維持する生活が始まります。
金融資本主義から知識資本主義にゆっくりと、しかし確実にシフトしていきます。考え方(知識)自体を売るという形が知識資本主義であり、知識研究経済圏をもつリバネスの時代がやってきます。
さて、世界に目を向けると、ヨーロッパではイギリスのBrexitが完了し、今年秋にはドイツのメルケル首相が政界を引退します。アメリカ合衆国ではバイデンが新大統領になりましたが、国家の分断が深刻化しています。このように大国の情勢が不安定になると、中国が対EU・アメリカ対策をより強化する可能性があります。大国同士の分断に日本が巻き込まれれば、未来はありません。
日本の採るべき戦略は、東南アジアと強固な結合をつくることだと考えています。昨年は分断というキーワードが世の中を席巻しましたが、今年は再結合というキーワードが出てくると予測しています。業界を超えた再結合が、今までにない新しいネットワークとなります。リバネスは東南アジアとの再結合という新戦略を進めます。2020年、国際開発事業部を廃止しましたが、同年12月にリバネスシンガポールが10周年を迎え、2021年5月には正式にグループCEO直下で「グローバル戦略会議」を作り、次の10年で東南アジアにコミットしていきます。
世界を変えたいと考えている方はぜひご連絡ください。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2021年1月26日
株式会社リバネス
代表取締役 グループCEO
丸幸弘