7月28日サマーサイエンスキャンプ2012高校生レポート
小惑星探査機「はやぶさ」が打ち上がった町として、一躍有名になった肝付町。
打上の舞台となった「内之浦宇宙空間観測所」は、
日本のロケット工学の父とされる糸川英夫博士によって宇宙開発の重要拠点として開設され、今年で50年を迎えました。
現在、2013年度のイプシロンロケット初号機打ち上げに向けて、大幅なリニューアルが進められています。
リバネスでは、2010年度より肝付町と宇宙科学分野におけるプロジェクトを開始し、
宇宙ダイズプロジェクトやモデルロケット開発講座などを実施してきました。
今回みなさんに挑戦してもらうのは、本物の火薬で飛ぶロケット作りです。
世界中の宇宙飛行士の99%は幼少期に体験しているそうで す。
そんなモデルロケット打上げを、宇宙開発の聖地である、内之浦宇宙空間観測所で行います。
目的通りに飛ばし、また回収するために必要な、物理学や化学の知識なども身につけながら、オリジナルロケットを作りましょう。
また、小惑星探査機「はやぶさ」の打上げ当時使われていた管制施設や発射装置、M台地など、施設の見学ツアーもあわせて開催します。
夜は、プラネタリウムや天体観測を通して宇宙や星座への理解を深め、生物の起源や進化、宇宙の歴史について考えるアストロバイオロジーという新しい世界を紹介します。
様々な観点から宇宙について考え・体験する、そんな4泊5日のスペシャルプログラムです。
スケジュール
7月28日
アストロバイオロジー講座① 生命の共通点DNAを視る
ウェルカムパーティー
アストロバイオロジー講座② 宇宙と進化、天体観測
7月29日
アストロバイオロジー講座③ ロケットで宇宙を目指せ
内之浦宇宙空間観測所見学
モデルロケットライセンス取得
アストロバイオロジー④ プラネタリウム制作・上映
天体観測
7月30日
アストロバイオロジー講座⑤ ロケット開発者への道 PM モデルロケット開発 資材調達・開発
アストロバイオロジー講座⑥ もう1つの地球をさがして
7月31日
モデルロケット開発 試作・検証
モデルロケット競技会
アストロバイオロジー講座⑦ 宇宙と私の関わり方
懇親会
8月1日
プレゼンテーション・ディスカッション
7月28日(土)の高校生レポート
日本で最も宇宙に近い町、肝付町、我々はいよいよその地を踏んだ。そうしてしまった以上、我々にはその他の歴史、概要を知る義務がある。過去の奮闘や挫折、それがあったからこそ、今の肝付がある。更に我々は、そこに新たな歴史を付け加える事になる。更にその数年後、ここに再来、次は1人の技術者としてくるにはここがスタートになるだろう。ここで学び生きる、それがここでの”学生”なのである。(ヤマト匠)
(c)肝付町
「アストロバイオロジー」という耳慣れない学問に初めて触れました.自然科学のあらゆる観点から生命とは何かを考えていくものです。まずはすべての生命に共通するDNAのしくみについて。細かく視ていくと単純なものの組み合わせで複雑そうな「生命」というものがいくぶん違って見えました。自分のDNAを抽出する作業も面白かったです.次は主に地学の方面から地球と生命の変化の関係をざっと視ました。今、私たちがここにいるのは、何十億年も前から大爆発、全球凍結など多くの困難を乗り越えてきた結果であるというもので、話を聞くほど奇跡のような必然のような不思議な感覚を覚えました。明日からの講義も楽しみです。(中村真由)
キャンプ1日目の今日、皆さん緊張しているようで、初めの頃は会話も少なく静かでした。しかし講座やウェルカムパーティーを通して少しずつ打ち解けてきているようです。
アストロバイオロジー講座では、自分のDNAを視る事ができたり、生命や地球の変化について楽しく学ぶ事ができました。
明日は、いよいよ施設見学やモデルロケット、プラネタリウムの制作です。とても楽しみです!(小柳璃菜)
午後1時、集合完了。宿泊施設へ出発!約2時間の移動を経て宿へ到着。大部屋でオリエンテーションを済ませると、なんといきなり実験開始!?実験内容は「自分のDNAをみる」うーん。こんな実験聞いたことすらありません。しっかりできるでしょうか・・・と心配していると実験器具と材料が配られました。なんと使う物は食塩水と洗剤、エタノールだけ!簡単な実験でしたがとても面白い物が視られました。大変楽しかったです。(伊藤崇浩)