【募集】河合塾未来研究プログラム ~科学と批判的思考力で未来を創ろう~(vol.20)
参加者募集中!河合塾未来研究プログラムとは- 第一回世界の食糧問題解決に向けて! 遺伝子組換え作物導入プロジェクト12月21日(土)&22日(日)両日ともに15時〜18時 実験:大腸菌の遺伝子組換え実験 ディスカッション:大和国の遺伝子組換えダイズの作付けを開始するか?しないか? 河合塾Wings芦花公園教室(杉並区上高井戸1-22-1第1柏木ビル1・2階) TEL:03-5316-2540 第二回2020年までにエネルギー自給型未来都市をつくろう!12月22日(日)&23日(祝)両日ともに13時〜16時 実験:風力発電、太陽光発電の作製・評価実験 ディスカッション:ある町の再生可能エネルギーによる電力供給量を10%に引き上げるには? 河合塾Wings石神井公園教室(練馬区石神井町3-25-2大松ビル2階) TEL:03-5923-1777
[対象]中学1・2年生 [定員]12名(事前申込制)/時間:180分×2日間/料金:3000円(税込) [申込]終了しました [主催]学校法人 河合塾 [企画協力]株式会社リバネス、株式会社河合塾進学研究社 |
開発者の想い
河合塾未来研究プログラム~科学と批判的思考力で未来を創ろう~
学校法人河合塾
科学や数学など理系科目は「正解がはっきりしているから好き」という、中学生・高校生は多いのではないでしょうか。しかし、実際にそれらの知恵が社会の中で活用されていく過程で、様々な課題と絡み合い「唯一の正解がない」問題に直面していきます。2013年、河合塾は「受験に必要な力」だけではなく、「将来、子どもたちが社会で生き抜くために必要な力とは何か」という視点から、中学生対象の新しい教育プログラムを開始しました。
情報あふれる社会で生き抜く力とは
プログラム企画開発担当の山口大輔さんがこの企画について考え始めたきっかけは、2011年の福島第一原発の事故でした。「自分も含め、情報やデマに振り回されてしまう人がなぜこんなに多いのだろうか、と思ったのです。そして単に科学的知識が足りないという問題だけではないなと。シーベルトが何の単位かってことを知ったらデマに流されない、というわけではないですよね。従ってまずは『サイエンスリテラシーって何だろう』という事を考え、そこから必要な教育が見えてこないか整理してみよう、と思ったのです」。1年ほどその「問い」を温め、至った結論は、「サイエンスとは?リスクとは? メディアとは?」という3つについての理解を深め、論理的かつ偏りなく物事を考えていく力、すなわち批判的思考力を育てることなのではないか、でした。そして生まれたのが「河合塾未来研究プログラム」です。
科学の学習から、答えのない問いを投げかける
最初に選んだテーマは「遺伝子組換え作物」でした。このプログラムでは遺伝子組換え実験を必要知識の獲得と問題を「自分ごと」にするきっかけとし、以下のようなミッションに挑戦します。「近い将来、深刻な食糧危機に陥る可能性が高い大和国(仮想の国)。自給率を上げるため、害虫に強い遺伝子組換え作物の導入を検討している。あなたは国の指導者からの依頼を受け、推進するかしないかを判断して欲しい」。子どもたちはまず自分の意見を考えます。初めは「なんとなく怖いから」「便利でいいから」という意見なのですが、身近な親(消費者)、農家、企業など様々な立場の視点から考えることで、答えは1つではなく複雑な問題が絡み合っていることに気づくのです。さらに、「どんな利点・課題があるか?」「解決するにはどうしたらいいか?」をチームでディスカッションすることで他者の意見を聞きながら自分の意見を育てていき、最後の発表では自分なりの価値判断に基づいた結論を出せるようになったのです。
ミッションを通じて「思考すること」とは何かに気づいてもらいたい
2013年夏、初の実施を終え、山口さんが感じたのは思った以上に子どもたちが考え、話ができたことへの驚きでした。「『皆で議論するのが新鮮で面白かった』という感想が、非常に嬉しかったです。繰り返し受講できる環境ができれば、子どもたちの考え方は確実に変わるという確信はもてました。カリキュラムを充実させていくことが今後の挑戦です。」と山口さんは言う。冬には「エネルギー」をテーマに新しいプログラムが開催されるとのこと。科学・技術とは切り離せない社会に生きる力を育てるには何が必要か、今後も試行錯誤が続いていきます。
プログラム企画開発担当
学校法人河合塾 山口大輔さん