人間教育の玉川学園であり続ける 藤樫 大二郎 

人間教育の玉川学園であり続ける   藤樫 大二郎 

玉川学園のキャンパスはとにかく広い。61万㎡、野生のタヌキやチョウゲンボウが出没する多摩丘陵の自然に囲まれて、幼稚園から大学院までの約15,000人が通う総合学園である。正門から高等部までは歩いて15分、山坂と樹木が多く、まさに森の学校だ。

大切なのは、見えない努力

最も苦しい場面でも率先して手を挙げるリーダーになれ――知識を持つと、人を従えたい、人目に立つところで活躍したい、という欲求が出てくる。しかし、本当に大切なことは誰にも目立たないところでも精一杯の働きができること、そう創立者である小原國芳先生は唱えた。人間教育を行う上で重要な役割を果たすのは、言うまでもなく教員である。自分の価値感をしっかり持ち、褒めるときは褒める、怒るときはしっかり怒ることである。そして、こどもの行動の変化や成績など目に見える成果へつなげることだ。「生徒を育てるということは一昼夜では成しえません。長い時間がかかります。その中で、辛抱強くこどもと向き合ってほしいと思います」と藤樫先生は語る。玉川学園ではこうした人間教育を土台に、スーパーグローバルハイスクール、スーパーサイエンスハイスクールの取り組みを通して、論理的な考え方、視野の広さ、応用能力を育成することを目指している。

主体性と選択能力を鍛える教育環境

玉川学園の教育の特徴の1つに、“何事にも主体的に打ち込める環境づくり”がある。例えば、音楽は高校3年生までが履修する必須教科になっている。歌うこと、それは単純なことのように見えて、極めれば奥が深い。チームで心を合わせて一つの歌を歌いあげる、その過程で感受性や忍耐力が形成される。高校の男子たちが本気で歌える玉川はすごい!と他校の先生に言われたことがあるそうだ。毎年、音楽祭では、涙を流しながら聴いてくれる保護者も多い。

しかし、その一方で選択能力も鍛えるという。国際交流1つとっても、生徒は、目的や行き先、いつそれを体験するのかなどが選べる。学習面生活面ともに選択肢を多く設定するようにしている。生徒は自分の意思や希望で選んだ以上、責任を持って取り組む。そうした取り組みの中で、一人ひとりが自分の成果と課題を認識し、次の目標に向かっていく。

創立者小原國芳先生は、夢という漢字に1画多い「夢」を後世に残した。玉川の生徒には少しでも多くの夢を持ってほしい、そう願いを込めたそうだ。玉川での生活の中で育った生徒は、夢多く、幸多く、苦もあれど、世界を力強く生きていってほしい、学園は教員のそんな願いで溢れている。
【学校情報】
玉川学園 中学部・高等部
〒194-8610 東京都町田市玉川学園6-1-1
電話:042-739-8928 ファックス:042-739-8929
ウェブサイト:http://www.tamagawa.jp/academy/lower_upper_d/

 

 

 

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リバネス 国際開発事業部 [email protected]  担当:前田

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