12/19テクノロジーアイランド 特別講演「現場への深い理解×テクノロジーで介護課題を解決する」株式会社aba

12/19テクノロジーアイランド 特別講演「現場への深い理解×テクノロジーで介護課題を解決する」株式会社aba

株式会社リバネスは、世の中の課題解決に科学技術で挑戦している中・高・高専生が次の一歩を踏み出す場”テクノロジーアイランド “ を開催します。2020年12月19日の特別講演の登壇者が決定したため発表いたします。

特別講演

株式会社abaは、排泄センシングおよびパターン解析によって、介護者・要介護者の精神的・肉体的負担の解決を目指し、要介護者の排泄状態を検知・記録できるデバイスを開発しています。

介護現場において最重要課題でもある「排泄ケア」は、今なお適時的確なケア(オムツ交換など)が実行できていない介護現場が多く、例えば、無駄に終わってしまう定時確認(空振り)や尿便もれなどを通して、介護者は自分自身を責めてしまい、モチベーションの低下につながっています。それらも要因となり、3年以内に離職する介護者の割合は7割を超えています。また要介護者にとっても、不必要におむつを開閉される、おむつから尿や便が漏れるなどによって、尊厳保持が困難になる、QOL(Quality of Life)が低下するなどが起きています。

これらの課題に対し、においセンサで便と尿を検知し、要介護者に負担を与えない形状のHelppadを開発することで、株式会社abaは課題解決に寄与しています。

創業者の宇井 吉美氏は、家族を介護する立場となった経験から介護者側の負担を減らしたいという思いを持つようなり、千葉工業大学在学中に介護者を支援するロボット開発を行う学生プロジェクトを立ち上げ、その後に株式会社abaを起業しました。課題に対して、どのような考え方で新たな製品を開発して行ったのか、その経験を講演いただくことで、課題解決に挑戦する中・高・高専生へエールを送ります。

宇井 吉美
株式会社aba 代表取締役社長

2011年、千葉工業大学在学中に株式会社abaを設立。中学時代に家族介護をしている中で得た「介護者側の負担を減らしたい」という思いから、介護者を支えるためのロボット開発の道に進む。学生時代に「排泄ケアシステム『Helppad(ヘルプパッド)』」の開発を開始、現在製品化。2019年、文部科学省 科学技術・学術政策研究所より「ナイスステップな研究者」に選出。

開催背景

リバネスでは2011年にロボティクスラボを設立し、初代 所長に当時学生であった西田惇氏(現:シカゴ大学コンピューターサイエンス研究員)を招き、自ら研究開発に挑戦する次世代の育成の場を共に作りました。2012年日本初の中高生のための学会「サイエンスキャッスル」を設立し、中高生の研究活動の発表の場づくりや研究支援の活動を行う中で、社会課題や地域課題を見据えて研究活動を行う次世代人材が数多くいることを見てきました。また、2014年にはリバネス科学部を設立し癌治療の研究に挑戦したいが学校では受け入れられなかった片野晃輔氏(現:マサチューセッツ工科大学 Media Lab Research Affiliate)を部長として中高生の研究の場も構築しました。2016年には資金・技術の支援もするためにサイエンスキャッスル研究費を立ち上げ、次世代の研究活動を支援してまいりました。現在、小中高生の研究開発の場は「NEST LAB」に統一し、毎年100名近くの小中高生が参画しています。しかし、SDGs等が教育界でも学びの中心になっていく中、彼らの課題意識は高まる一方ではありますが、課題解決を目指す若手の支援をするしくみが少なく、優秀な人材が埋もれてしまうのが現状です。

そこでこのたび、世の中にある課題の解決に研究開発をつうじて挑戦している次世代(中学、高校、高専)を発掘し、社会実装への挑戦を様々な形で後押しするプロジェクト「テクノロジーアイランド」を発足することにいたしました。支援の形として、研究開発のための予算や場の提供、技術の専門家や事業家による助言、社会実装に向けた仲間集めの場の提供、実証実験の機会構築などを予定しています。

新興感染症やそれに伴う社会の分断、プラスチックや気候変動、食糧や栄養の不足など、いま私たちは様々な課題に直面しています。10年後、20年後の予測が難しいなか、あるべき未来を描き、創っていくための方法を10代の次世代人材とともに考えてまいります。

実施概要

日時

2020年12月19日(土) 13:00-18:30


13:00- 開会の挨拶・趣旨説明

13:20- ファイナリスト発表1-4

14:20- 休憩

14:30- ファイナリスト発表5-8

15:30- 休憩

15:40- ファイナリスト発表9-12

16:40- 審査会/先輩特別講演

17:40- 表彰式

18:30 閉会

場所

オンライン開催(事前申込者にご案内いたします)

表彰

最優秀賞 20万円分の研究開発費用を活用する権利

企業賞 10万円分の研究開発費用を活用する権利(5件程度)

を授与予定

ファイナリスト

タイトル 学校名 発表者
1 水素変換を伴う余剰電力貯蓄方法 桃山学院中学校 園田 直樹
2 嚥下に適した薬形状の新提案 郁文館グローバル高等学校 脇谷莉紗
3 ロボットセラピーを用いた心理ケアについて 学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校 伊東 愛央衣
4 非常時における医療物資の供給のためのシステムの確立 渋谷教育学園幕張高等学校 立崎乃衣
5 清流⁈長良川〜地域で取り組む外来魚駆除活動〜 岐阜県立岐山高等学校 米川 凜
6 地域の中高生がリードするリアルタイム海洋プラゴミマッピングの仕掛け 国立和歌山工業高等専門学校 川村 好永
7 自作マイクロバブルを用いたナマズの養殖 浦和実業学園中学校・高等学校 池田 拓史
8 食用廃油の資源化~タンパク質危機の解決を目指して~ 宮城学院高等学校 自然科学班 安井 莉彩
9 難聴者を助けるアプリケーション開発 三田国際学園 三ツ石夏梨
10 温泉と雪で熱電発電 山形県立山形東高等学校 樋場 秀作
11 ヒートポンプ技術を用いて生成した人工雲への映像投影 桐朋高等学校 小林 廉
12 超音波を用いた非接触型触覚提示装置の開発 奈良女子大学附属中等教育学校 望月草馬

主催

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パートナー