マリンチャレンジプログラム2020年度全国大会を実施しました。 最優秀賞は、ハクセンシオマネキの行動を自作プログラムで解析する黒木 美花さん(宮崎北高等学校)らのチームへ
株式会社リバネスは、日本財団とともに人と海との未来を創り出す仲間づくりのため、海・水産分野・水環境にかかわるあらゆる研究に挑戦する中高生研究者を対象に、研究資金助成や研究アドバイザーによるサポートを行う「マリンチャレンジプログラム」を2017年度より開始しました。
2021年3月7日(日)、2020年度プログラムの最終成果発表会として「マリンチャレンジプログラム2020全国大会 〜海と日本PROJECT〜」を実施しました。本大会は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、Web会議ツール「Zoom」を用いたオンラインでの大会実施となりました。当日は、オンライン上で5つの地区ブロック大会で全40チームから選抜された15チームによる口頭での研究発表が行われ、審査によって最優秀賞および各賞を決定しました。各発表者からは、地区ブロック大会後の研究成果をしっかりと見せる、熱意あふれる発表が行われました。
発表テーマおよび各賞は以下の通りです。
No | 研究テーマ | 研究代表者・学校名 | 都道府県 | 受賞名 |
1 | 魚類の色覚と学習能力について | 福岡 寛騎
熊本県立第二高等学校 |
熊本県 | |
2 | 魚類の性転換が引き起こす生体内外の変化と性識別への応用 | 皆川 優生
浅野中学・高等学校 |
神奈川県 | |
3 | 牡蠣殻を用いて干潟の生物多様性を回復する手法の確立に向けて | 六車 心音
岡山学芸館高等学校 |
岡山県 | 日本財団賞 |
4 | タナゴ属の人工的産卵装置の開発 ~イタセンパラ保護のために~ | 安藤 匠
愛知県立一宮高等学校 |
愛知県 | |
5 | ハクセンシオマネキのウェービング 画像解析と信号処理による分類 | 黒木 美花
宮崎北高等学校 |
宮崎県 | 最優秀賞 |
6 | 外来種タイワンシジミの河川移動 | 中村 彰吾
浜松学芸高等学校 |
静岡県 | |
7 | クラゲの大量発生抑制に関する研究 | 杉本 凌哉
文京区立音羽中学校 |
東京都 | イノカ賞 |
8 | 扁形動物門単生類と宿主魚類の分子系統学的研究 ~宿主と寄生虫の共進化の可能性を探る~ | 西尾 彩里
白陵中学・高等学校 |
兵庫県 | |
9 | シロアリが日本を救う!?~シロアリが魚体に及ぼす影響~ | 横河 智之
清風学園 |
大阪府 | |
10 | ハスノハカシパンの累代飼育 | 髙橋 敬史
聖ウルスラ学院英智高等学校 |
宮城県 | JASTO賞 |
11 | モクズガニの遡上に影響を与える堰の条件の解明 | 田中 宏樹
金光学園中学・高等学校 |
岡山県 | |
12 | 天然物に含まれるジャンボタニシの誘引・忌避物質の探索および特定 | 岸田 悠佑
和歌山工業高等専門学校 |
和歌山県 | |
13 | ホンベラの砂潜り行動を誘発する要因は何か? | 小林 空美
新潟県立柏崎高等学校 |
新潟県 | |
14 | キンチャクガニと保持されるイソギンチャクに関する研究 | 榊原 聖瑛
サレジオ学院中学 高等学校 |
神奈川県 | |
15 | 藻類を用いた汚染水処理を目指して~福島の海に汚染水を流さないために~ | 根本 佳祐
福島成蹊高等学校 |
福島県 | リバネス賞 |
<受賞理由>
最優秀賞「ハクセンシオマネキのウェービング 画像解析と信号処理による分類」
今まで目視で行われていた研究を、自ら画像解析ソフトを作成することで、きれいなデータを取っていた。
海の生物の行動をデータ化する上で、お手本となる研究なので、今後他の学校の研究にも参考にしてもらいたい。
日本財団賞「牡蠣殻を用いて干潟の生物多様性を回復する手法の確立に向けて」
学校近くのフィールドでの研究なので、これから何世代も継続的な研究を行っていってほしい。また瀬戸内海は今後の海に関する活動の中でも、世界的に重要なポイントとなってくるため、これから、その中で重要な役割を担っていってもらいたい。
JASTO賞「ハスノハカシパンの累代飼育」
学校の理科の授業で習うウニの発生について、新たな可能性を示していた。
実験系を完成して、ぜひ教育界に発信していってほしい。
リバネス賞「藻類を用いた汚染水処理を目指して~福島の海に汚染水を流さないために~」
我々の生活に大きな影響を与えた震災から10年経ちました。当時、現地にいて小学生だった彼らがその中で自分で何ができるか考え、解決に向けて手を動かしている。
我々としてもその想いをサポートしたい。
イノカ賞「クラゲの大量発生抑制に関する研究」
クラゲに対する愛が深く、一生クラゲの研究を行うことがヒシヒシと感じられた。ぜひ今後一緒に研究を行いたい。
<全国大会実施概要>
大会名:マリンチャレンジプログラム2020 全国大会〜海と日本PROJECT〜
日 時:2019年4月19日(日)10:00~17:30
場 所:オンラインにて開催
内 容:全国大会選出チームによる研究発表、交流会
参加者:全国大会選出チーム15チーム、その他見学者
主 催:公益財団法人日本財団、一般社団法人日本先端科学技術教育人材研究開発機構、株式会社リバネス
審査員:
氏名 | 所属 | 肩書 | |
審査員長 | 西山 哲史 | 株式会社リバネス 教育開発事業部 | 部長 |
審査員 | 海野 光行 | 日本財団 | 常務理事 |
審査員 | 都筑 幹夫 | 一般社団法人日本先端科学技術教育人材研究開発機構
東京薬科大学 生命科学部 |
代表理事
名誉教授 |
審査員 | 生野 孝 | 東京理科大学 基礎工学部電子応用工学科 | 准教授 |
審査員 | 高倉 葉太 | 株式会社イノカ | 代表取締役CEO |
当日の要旨集のデータはこちらです。
◎マリンチャレンジプログラムについて
マリンチャレンジプログラムの実施概要や全国の採択チーム・研究テーマ一覧は、Webサイトからご覧いただけます。
また全国大会に出場したチームのバックストーリーはこちらで確認できます
https://marine.s-castle.com/other/
マリンチャレンジプログラムは「海と日本PROJECT」の一環で実施しています。
<お問い合わせ先> 株式会社リバネス 担当:滝野
Email: [email protected] Tel: 03-5227-4198