災害対応機能を備えた小型メタン発酵システムの開発を行うRUMENプロジェクト(Resilient system Under disaster by green Methane ENergy)を開始

災害対応機能を備えた小型メタン発酵システムの開発を行うRUMENプロジェクト(Resilient system Under disaster by green Methane ENergy)を開始

この度の能登半島地震におきまして、犠牲となられた方々におくやみを申し上げるとともに、被災されたすべての方々に心よりお見舞い申し上げます。

株式会社リバネス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長COO:髙橋 修一郎、以下「リバネス」)は、環境微生物研究所株式会社(石川県野々市市、代表取締役:馬場 保徳、以下「環境微生物研究所」)、松村物産株式会社(石川県金沢市、取締役社長:松村 俊一)、株式会社フォーカスシステムズ(東京都品川区、代表取締役社⻑:森 啓⼀)と共に、災害対応機能を備えた小型メタン発酵システムの開発を行うRUMENプロジェクト(RUMEN:Resilient system Under disaster by green Methane ENergy)を開始しました。

RUMENプロジェクトでは、環境微生物研究所が提案する自立式小型メタン発酵システム『エコスタンドアロン』を中心に、災害時にも速やかにガスと電気を供給し、人々の心に寄り添うことのできるエネルギー供給を実現するために、資源循環型発電システムの社会実装を目指します。

本プロジェクトの第一弾の取り組みとして、令和5年度中小企業地域経済政策推進事業費補助金(地域DX促進環境整備事業)を活用し、2023年8月より「自立運転可能なルーメンハイブリッド型メタン発酵システムによる植物バイオマスからのエネルギー生産〜顧客の廃棄物処理費ならびに光熱費削減を通した循環型社会の実現〜」のテーマ(幹事企業:環境微生物研究所)で実証第一号機の開発を進めて参りました。

この度、株式会社PLANTの協力のもと、開発した実証第一号機をPLANT-3 川北店に設置し、食料品売り場から廃棄される野菜クズを使ったメタン発酵を行い、都市ガスと電気を生産する実証試験を開始いたしましたのでお知らせいたします。

【本実証試験の背景】
環境微生物研究所は、石川県立大学の研究成果である牛ルーメン(第一胃)液を活用することで雑草・農作物残さ等の難分解性バイオマスからバイオガスを生産する基盤技術を元に、高効率メタン発酵技術『GEP(ゲップ)ソリューション』の開発に成功しました。このGEPソリューションを搭載した自立式小型メタン発酵システム『エコスタンドアロン』は、災害対応機能を備えた資源循環型発電システムです。平時には廃棄物から都市ガスと電気を生産することで、廃棄物処理費の削減および低炭素化社会に貢献します。災害時には、雑草や農業残さから都市ガスと電気を生産することで、防災施設におけるエネルギー拠点として活躍します。

【今後の展開】
今回の実証試験の成果を元に、国内向けモデルの開発を加速させ製品化を目指します。その後は、東南アジア諸国をはじめとする海外向けモデルの展開を予定しています。将来的には分散型エネルギー供給システムの開発につながる等幅広いソリューションの創出を⽬指します。

環境微生物研究所は、リバネスが主催するエコテックグランプリ2022のファイナリストで、「植物系残さを分解する小規模型メタン発酵システム」のテーマでフォーカスシステムズ賞を受賞しています。その後、超異分野学会石川テックプランターを通じて事業化に向けた連携先の探索を進めて参りました。

 今後もリバネスは、知識を組み合わせて新たな知識を生み出す「知識製造業」を世界に先駆けて推進し、科学技術の発展と地球貢献を実現する実験的プロジェクトを仕掛けて参ります。

 

開発した実証第一号機>

※本実証試験は令和5年度 中小企業地域経済政策推進事業費補助金(地域DX促進環境整備事業)を活用しています。

<メタン発酵システムの概念図>

<1月12日に行われた開始式の様子>

【環境微生物研究所株式会社】
石川県立大学生物資源工学研究所の講師である馬場保徳は、東北大学時代に東日本大震災による被災生活を送りました。ガスや電気もない状況下、雑草はたとえ被災下でも手に入ることに気がつき、雑草からガスと電気を生み出す研究を開始しました。石川県立大学に赴任後、学内における実証試験が成功し、世の中に実装するべく、2022年8月環境微生物研究所株式会社を設立しました。https://ybaba1.wixsite.com/rumen115

【株式会社フォーカスシステムズ】
1977 年設⽴。公共・通信ほか、社会性の⾼い分野におけるシステム開発・運⽤に携わるだけでなく、IoT、クラウドや AI 等、時代の流れを⾒据えたビジネス展開も積極的に推進しています。コーポレートスローガンは“テクノロジーに、ハートを込めて。”⼈と⼈とを技術でつなぐ私たちフォーカスシステムズの仕事に、社員ひとりひとりが、情熱と誠意を持って臨む姿勢を込めました。https://www.focus-s.com/

【松村物産株式会社】
創業以来、一貫してエネルギー供給サービスを企業活動の中心として展開。化石燃料中心から、再生可能エネルギーの利活用や省エネサービスの拡充を目指す環境配慮型のビジネスモデルへの転換が求められる現在において、私たちは『独創と革新』の精神で新たな事業モデルを構築し、省エネルギー型社会の形成に繋がるよう尽力していきます。https://www.matsumura.co.jp/

【株式会社PLANT】
衣食住のあらゆる部門にわたり網羅的に生活必需品を取扱うスーパーセンターを中心に、地域密着型の営業展開を行っております。これまで当社の強みであった「もの売り」に加えて「ものづくり」、「価値づくり」に磨きをかけて、「最強の生活インフラ」を目指し、PLANTにしかできない価値を創造します。https://www.plant-co.jp/

【株式会社リバネス】
研究者集団であるリバネスは、「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念のもと、大学や企業から生まれる科学・技術と異分野の知識を組み合わせ、地球貢献に資するプロジェクトを創造するサイエンスブリッジコミュニケーターとして活動しています。2014年より、アジア最大級のディープテックベンチャーの発掘育成プラットフォームを手がけ、ベンチャーと大企業連携による共同研究開発の推進を行ってきました。

 

<本件に関する問合せ先>

株式会社リバネス
知識創業研究センター(担当:中嶋)
03-5227-4198 
[email protected]