【開催報告】バイオテックグランプリ2024:最優秀賞はSPHinXが受賞

【開催報告】バイオテックグランプリ2024:最優秀賞はSPHinXが受賞

2024年10月12日(土)にバイオテックグランプリ2024がセンターオブガレージにて開催され、最優秀賞と企業賞の受賞チームを決定いたしました。

2014年からスタートしたテックプランターは、2020年より「未解決の課題(ディープイシュー)を科学技術の集合体(ディープテック)で解決する、Deep Issue & Deep Tech Explorer」をコンセプトに推進しています。当日は、テックプランター2024に応募いただいた336チームの中から選ばれたバイオテックグランプリのファイナリスト12チームが、テクノロジーを活用し、多様な社会課題の解決に繋がりうる基盤技術開発に向けた想いを熱くプレゼンテーションしました。

そして、栄えある最優秀賞に輝いたのは、「SPHinX(テーマ名:途上国でも利用可能な感染症簡易診断キットの開発)」です。SPHinXは温度変化に応答して性質が変化するように設計した高分子「スマートポリマー」を活用し、これまで不可能だったC型肝炎の抗原検査を高精度に行う技術を開発しました。開発途上国では治療薬があるにもかかわらず安価な検査薬がないために撲滅できない感染症が多く存在し、C型肝炎もその一つです。SPHinXはこの技術によって安価で正確な診断を可能とし、「救える命を救うことができる世界」の実現を目指します。

バイオテックとは、生命現象の理解に基づいた課題解決のための技術基盤です。SPHinXの技術はC型肝炎以外の多くの感染症にも応用可能であり、多くの人の健康に寄与し、感染症という世界規模の課題解決のための基盤となりうる技術となるという期待から最優秀賞に選出されました。

SPHinXは、他の6領域のテックプランター最優秀賞チームとともに、超異分野学会2025 東京・関東大会(2025年3月7日・8日開催)にて特別ピッチセッションの参加権を獲得。さらに、このセッションで優秀な成績を収めた2チームはTECH PLANTER Asia Final 2025に参加します。これらの取り組みを通じて、日本と東南アジアのベンチャー、大企業、中堅企業が一体となり、東南アジアのディープイシュー解決に向けた発展を目指していきます。


最優秀賞を受賞したSPHinXと審査員一同

企業賞・最優秀賞一覧

チーム名 テーマ 受賞
株式会社Good Hero Therapeutics 遺伝子治療における革新的モダリティの開発 リアルテックファンド賞
株式会社Applied FUSION Technology 核融合技術を用いたウイルス不活化装置の実証 「ロートは、ハートだ。」賞
イルミメディカル株式会社 血管内からの光照射で体内深部の光照射を可能に カイオム・バイオサイエンス賞
株式会社NERON 宇宙適応のMental Well-being腸内細菌カクテル OBAYASHI賞
ユーグレナ賞
Luna RD株式会社 mRNAワクチンに寄与するDDS開発
MatriSurge株式会社 「自己再生を促す」 生体適合性ハイドロゲル SakuLab賞
RMD Sciences, Inc 特定の腸内細菌種のみをターゲットにする創薬
Antibiotic Adjuvant Technology 抗菌剤を耐性から救うアジュバント技術
Beyond Optical Technologies 見えない深部を可視化する外科手術用近赤外分光技術 レボックス賞
SPHinX 途上国でも利用可能な感染症簡易診断キットの開発 最優秀賞
ネオミクセル 混ぜ棒なし撹拌機で細胞培養に革新をもたらす DNP賞
フォーカスシステムズ賞
ノビソーム 巨大生体分子の高効率封入を可能にする膜変形リポソーム

 

デモデー実施概要
・グランプリ名:バイオテックグランプリ2024
・場所:センター・オブ・ガレージ(〒130-0003 東京都墨田区横川1丁目16−3)
・開催日時:2024年10月12日(土)13:00-19:30
・参加対象:クローズド・事前登録制にて開催(エントリーチーム、パートナー企業、スーパーファクトリーグループ・プロフェッショナルサポーター)
・関連:バイオテックグランプリ

問い合わせ
株式会社リバネス 担当:小玉
[email protected]
tel: 03-5227-4198