暮らしの省エネで地球を守ろう! 積水ハウス株式会社

暮らしの省エネで地球を守ろう! 積水ハウス株式会社

■教育CSR活動に対する想い

積水ハウス株式会社は、企業理念「人間愛」を原点とし、当社グループを取り巻くすべての人々に対して、良き企業として、一貫して誠実であり、責任を果たすことを「CSR理念」としています。この理念に基づき、次世代を担う子どもたちへ、環境大臣に2008年から約束した「エコ・ファースト企業」としての3つの約束に基づいた環境教育プログラムを展開し、本業を通じたCSRと教育貢献を連動させながら教育活動に取り組んでいます。自主性、主体性を重視するため、プログラムを「体験型」とすることで、子どもたちに暮らしとの係わりについて楽しみながら考え、理解を深めてもらえる工夫をしています。

 

■教育CSR活動事例

〈小学生〜中学生対象、親子向け/出張授業〉

暮らしの省エネ、断熱性能、CO2排出量削減について考える「キャプテンアースの“いえコロジー”セミナー」

生態系ネットワークの保全について学ぶ「Dr.フォレストからの手紙」

 

〈小学生〜中学生対象、親子向け/受入型授業〉

資源循環、3Rについて学ぶ「リサイクラー長官の“宝さがしツアー”」

 

〈幼稚園〜小学生対象/受入型授業〉

本社のある梅田スカイビルの公開空地にある「新・里山」での食育を含めた農業体験学習

 

〈小学生〜一般対象/受入型授業〉

「納得工房」における体験学習

「すまい塾」開催…住まいと暮らしに関心がある方々を対象とした体験型公開講座

WEB版「すまい塾」開催…WEBにて住まいと暮らしに関する公開講座のコンテンツ開設

住まいの夢工場にて「体験学習」

 

〈大学生・大学院生・研究生対象/体験・受入型〉

建築・デザイン系の大学生などを対象とした「地球にやさしい住空間デザインコンペティション」開催

総合住宅研究所にて「大学生のインターンシップ実施」

 

※詳細は下記URLにて紹介

http://www.sekisuihouse.co.jp/sustainable/2010/social-act/sa04.html

http://www.sekisuihouse.co.jp/sustainable/2010/social-act/sa04-08.html

 

■弊社ならではの活動、こだわり

体験型を重視しており、環境に関係する出張授業においても実験やフィールドワークを実施するプログラムで構成している。また、「総合住宅研究所」や「住まいの夢工場」といった当社の体験型施設では常時、体験学習の受入れを行っており、年間5000〜6000人の学生がこれを利用している。年齢層に応じたプログラムを広く展開しており、幼稚園から小中学生、高校・大学・専門学校生、教育関係者や専門家向けといった多彩な授業を実施している。

 

■本業での活動にプラスとなった事例

親子参加型の授業を実施することで、家庭での会話に「積水ハウス」の名前を出してもらえる。

広く一般の方々を含め「積水ハウスのファンづくり」につながっている。

 

■今後の方針

環境教育プログラムは現在のところ、地域の偏りがあるため、全国展開がはかれるようにしていきたい。

社員スタッフの拡大、プログラム内容の更なる充実を図り、学校側のニーズに応じた当社オリジナルの授業を実施していきたいと考えている。

 

■担当者の声

CSRの取り組みの一環として、教育支援は欠かせない要素だと思っている。特に本業を通じた当社オリジナルのプログラムを展開することで、「住まいと暮らしの係わり」について考える機会を提供するというのは大変意義のあること。子供たちには実験などの体験学習で得た多くの“気付き”を今後の具体的な行動に役立てて欲しいと願っている。

 

社会人講師活用型教育支援プロジェクト

■チーム構成

人数:約4名(1教室 講師1名とアシスタントスタッフ3名が出張)

所属部署:技術研究室、技術部、CSR室、各地の事業所担当者など

 

■授業概要

単元:生き物のくらしと自然かんきょう

対象学年:小学校6年生

タイトル:暮らしの省エネで地球を守ろう!〜「いえ」から考える「エコロジー」〜

授業の概要と流れ:私たちが暮らしの中でエネルギーを使うことによって排出している多くの二酸化炭素は、地球温暖化の原因の一つとして地球環境への悪影響が懸念されています。地球温暖化を防止するためには暮らしの中での省エネが不可欠ですが、その中でも「住まいの断熱配慮」にテーマを絞り、省エネに対する新しい視点 を提供します。

〔導 入〕「暮らしと地球環境」エコな暮らし方って?

〔実 験〕「はかってみよう!」

古いポットと新しいポットはどう違う?

〔発表・考察〕なぜこんなに温度が違うんだろう?

〔実 験〕「くらべてみよう!」

どの材料がエコ?エコじゃない?

素材を変えて、温度を測ってみよう!

〔まとめ・発展〕断熱性の高い住宅は、省エネで快適な暮らしを支えている。みんなの生活の省エネの工夫や努力が大切。

 

■教材開発のこだわり

〔1〕ポットという身近にあるものを使って熱の伝わり方、「冷めない」=「断熱性能」について考えるきっかけを作り、断熱性能の高い住宅での暮らし方、暮らしの中の省エネの工夫や努力が大切であることを学んで欲しかった。

実験の目的 材質によって熱の伝わりが違う事を知る

実験の手順概要 ①お湯の温度を計る ②外側の温度を測る

実験の結果 新しい方が表面の温度が低く、熱を逃がさない仕組みになっていることを確認した。

 

〔2〕目には見えない温度を温度計の「数字」だけでなく「体感」しながら「視覚」でも確認することによってより強く印象付けたかった。

実験の目的 住宅に使われている部材の断熱性能を理解。エコな暮らし方について考える。

実験の手順概要

①ドライアイスを入れる

②1、5、10分で表面の温度を計る

③6班の結果を表にして比べる

実験の結果 ガラスや鉄は−40度に下がるが、ペアガラスや発泡スチロールは10度ほどに留まる事を通して、熱(冷気)の伝わり方を確認した。赤外線カメラを使うことで視覚でも印象づけた。

 

■特別講師の声(本業での活動にプラスとなった事例)

子どもの素直な驚きは、自社の仕事の意味や社会に与える影響を改めて認識する機会になった。

こどもの素直な反応は社員教育にもなり、モチベーションアップにもつながっている。

広く一般の方々を含め「積水ハウスのファンづくり」につながっている。

社内の実施担当者を増やしながら、全国展開を図りたい。

疑問に思うことや、分からないことは実験をすることで解明できるという理科の楽しさを、住宅メーカーならではの視点で伝えようと思っています。

 

■児童の声

ガラスは冷えやすかったのに、同じガラスを2枚重ねるだけで、一番冷えにくくなったのがすごかった。

実験をしたり、予想を立てたりして、すごく楽しかったです、エコについても勉強できてすごくうれしかったです。

今日学んだことは、お母さん、お父さん、家族に教えて、自分で出来ることは自分で実践したいです。

自分の家がペアガラスなのかどうか調べたくなってきた。家の仕組みや努力がよくわかった。

 

■会社概要

住所:大阪市北区大淀中1丁目1−88

電話番号:06−6440−3111(代表) 06−6440−3440(直通)

URL:http://www.sekisuihouse.co.jp/

事業内容:工業化住宅、賃貸住宅の請負及び設計、施工。分譲戸建住宅、分譲マンション、都市再開発、商業ビルの売買などの不動産販売事業、不動産賃貸事業。その他(リフォーム、造園、外構工事など)。

社員数:14,120名(2010年1月末現在:単体)  設立年月日:1960年8月1日

 

■CSR関連情報

CSR担当部署:コーポレート・コミュニケーション部 CSR室

電話番号:06−6440−3440(直通)

E-mail:[email protected]

担当人員規模:4名

関連予算規模:13,000千円

社会貢献開始年:2005年2月

 

出典:教育CSR白書2010 (本記事は、2010年11月のものです。)