実験への好奇心や目の輝き、素直な態度に感激 株式会社常磐植物化学研究所
■教育CSR活動に対するきっかけと想い
当社は、CSR活動の一環として教育CSR活動に参加しました。植物化学が、私達の生活にどのように関わっているかを伝え、小学生に植物化学への興味をもって欲しいと考えました。
■教育CSR活動事例
社会人講師活用型教育支援プロジェクト、小学生向け実験授業を千葉県内にて実施
■チーム構成
人数:6名(1教室 講師1名とアシスタントスタッフ5名が出張)
所属部署:技術部、品質保証部、事業統括推進部
■授業概要
単元:生き物のくらしと自然かんきょう
対象学年:小学校6年生
タイトル:植物の成分と私たちの健康〜植物ってすごい!どんな成分があるんだろう〜
授業の概要と流れ:私たちのくらしの中には、生き物から与えられて作りだされたものが少なくありません。自然と私たちの生活が密接につながっていることを、「植物の成分」に注目して体験します。
〔導 入〕身近にはどんな植物があるかな?
植物は私たちの生活に欠かせない大事な成分をたくさん持っている。
〔実 験〕「ブルーベリーの成分を抽出してみよう」
クロマトグラフィーの原理を紹介。
〔講 義〕「植物から取り出した成分のちから」
一日で摂ると良い量を毎日摂るのは大変だけど、成分だけ取り出して濃縮することで、簡単に摂ることができる。
〔実 験〕「甘草のあまみを感じてみよう!」
砂糖と比較し、150倍の甘み、後からくる甘さを実感。
〔まとめ・発展〕実際の工場ではこんな風に加工されている。植物という自然に存在する生き物の成分には、私たちにとっても役に立つものがある。自然の力に目を向けてみよう。
■教材開発のこだわり
〔1〕
ブルーベリーからアントシアニンという成分が取れ、それがどのように私達の生活に関わっているのかを伝えた。
実験の目的 植物から成分を取り出す方法を知る
実験の手順概要 ①果汁液を入れる ②コックをひねる ③少量に分ける ④エタノールを入れる
実験の結果 アントシアニンのみの青色溶液がとれる
〔2〕
甘草(カンゾウ)という植物は、医薬品、化粧品、食品にどのように使われているのかを伝えた。
使用の目的 植物に含まれる成分のちからを知る
実験の手順概要 ①粉末を水に溶かす ②甘さが弱い順に舐める
実験の結果 砂糖の150倍で、後からくる甘さを体感する
■特別講師の声(本業での活動にプラスとなった事例)
児童の実験への好奇心や目の輝き、素直な態度に感激し、どの児童も真剣に実験に取り組んでいたのが非常に印象的でした。
教育CSR活動を通じ、企業ブランディングの向上を図ることができ、また、自社の仕事の意味や社会に与える影響を再認識する機会になり、大変有意義でした。
当社は、来年以降、当社近隣の小学校にて、教育CSR活動の充実を図ります。また、当社は、チャレンジ25、エコアクション21等環境CSRにも力を注ぎ、地域社会の一員として活動を進めていきます。
子供達の正直な驚きや反応にこちらもやりがいを感じられました。自社の仕事がいかに社会に貢献しているかということを改めて実感できました。
実地研修を受けた際は不安がありましたが、プロジェクトメンバーが協力し合った結果、とても良いチームワークができ、楽しい授業ができました。
■児童の声
ブルーベリーのジュースにエタノールを注ぐとアントシアニンを取り出せることがわかったし、カンゾウを4gなめたらすごく甘苦くてびっくりしました。
ポテトチップスや薬、シャンプーに甘草が入っているのには驚いた。
普通の授業ではできないことができて楽しかった!植物の力はすごいなあと思った。
■会社情報
住所:千葉県佐倉市木野子158番地
電話番号:043−498−0007
URL:http://www.tokiwaph.co.jp/
事業内容:植物成分の抽出・分離精製による、医薬品・化粧品・健康食品・食品添加物の製造販売
社員数:100名 設立年月日:1949年10月8日
■CSR関連情報
CSR担当部署:事業統括推進部
電話番号:03−5200−1251
E-mail:[email protected]
担当人員規模:技術部1名、品質保証部2名、事業統括推進部3名 合計6名
関連予算規模:100千円 社会貢献開始年:2008年4月
出典:教育CSR白書2010 (本記事は、2010年11月のものです。)