企業による次世代教育活動を顕彰する「教育応援グランプリ2016」、今年は敷島製パン株式会社「ゆめちから栽培研究プログラム」がグランプリに!
企業による次世代教育活動を応援する「教育応援グランプリ2016」の最終選考会が12/23に行われました。本会では、11の企業の担当者による熱いプレゼンテーションが行われ、教育界・産業界の有識者からなる審査員が評価を行い、グランプリをはじめとする各賞が、以下のように決定しました!
グランプリ
敷島製パン株式会社 マーケティング部 販売促進グループ
ゆめちから栽培研究プログラム
全国の中高生と一緒に小麦自給率向上への貢献 が期待される超強力の小麦品種「ゆめちから」の栽培研究に取り組み、日本の食料自給率向上を担う未来の人材を育成します。施肥のタイミングや量、日当たりや水の量などの条件を変えて、パン作りに最適な小麦の栽培方法を研究するとともに、パン作り実践教室や工場見学、食料自給率を考え るワークショップなども実施します。
対象:中高生
審査員からのコメント
明治時代の食糧難の解決という創業の理念を軸に、国産小麦の栽培を通じて中高生と「食料自給率」と「国産小麦の栽培」という課題を解決しようという試みは一貫したストーリーがあります。答えのない課題に対して挑戦するのはまさにアクティブラーニングであり、これからの教育に必要な能力を育むプログラムになっています。5年間を通じて継続的研究を続ける学校も多く、このプログラムをきっかけに農学部に入学する子も出てくるという成果が見え始めています。本社だけでなく各工場などにも広げていきたいと、担当者のパッションも熱く、今後も進化し続けることを期待しています。
金賞
DIC株式会社 総務人事部
絵の具や色鉛筆の色ってなにからできているの?~金属と水溶液から「色のもと」を作り出そう~
事業所近隣の公立小学校の6年生を対象に出張型の理科実験授業を提供致しました。ほとんどの工業製品の色のもとである「顔料」を作る実験と、平版印刷実験の2つの実験を通し、理科(化学)の楽しさを伝え、理科の勉強が身近な社会生活に役に立っていることを実感させます。
対象:小学生
審査員からのコメント
BtoBの会社として、純粋に次世代を担う社会貢献としてスタートさせた実験教室。地域の学校に対して責任感を持って教育プログラムを提供するために、ボランティアではなく、仕事として35時間の社内研修をして送り出す姿勢は賞賛に値します。また、継続性のために、学校への準備の負担を減らすだけでなく、社員の業務評価にも組み込むことで会社としても”必要な活動”に落とし込む工夫をされており、BtoB企業の教育応援の1つのモデルになります。今後も、等身大の活動を行うことで次世代教育と社員の育成を両立させて行くことを期待します。
コニカミノルタ株式会社
経営企画部 CSR推進グループ
コピー機のしくみを学ぼう~手動コピーに挑戦~
理科離れという社会課題に対し、ものづくりの企業として貢献したいとの思いで、メイン事業 の「コピー機」と関連のある活動を展開。「静電気」の仕組みをコピーの実験を通して教え、 学校の授業で学ぶことが世の中で実際に役立っていることを理解してもらい、理科や科学への興味・関心を高めていきます。また、新入社員によるキャリア教育も実施。
対象:中高生
審査員からのコメント
新入社員全員がコア事業である「コピー機」についてオリジナルの実験教室を開発し、中高生に提供するという仕組みは、人材育成と次世代教育と会社のCSRの三方よしを実現させている1つのモデルになると思います。同じプログラムは1つもなく、生徒のレベルに応じてカスタマイズする学校への配慮も行き届いており、トライ&エラーではなくトライ&シンクのプログラムになっているところが素晴らしいです。部署横断的に参加しているため、先輩社員がサポートしたり、実施後の社員同士の連携も高まっているようで次世代育成活動が会社の雰囲気の向上にも影響が出始めているところも非常に魅力的です。10年後、20年後にそこで学んだ生徒と社員がどのような成長を遂げて進化して行くのが楽しみです。
敷島製パン株式会社 マーケティング部 販売促進グループ
ゆめちから栽培研究プログラム
※グランプリ同時受賞
銀賞
株式会社タカラトミー
社長室 社会活動推進課
出張タカラトミー!「100ねんあそぼ。~おもちゃメーカーのお仕事~」
今年から社員が「一日先生」として自らのお仕事を子どもたちに伝える「出張タカラトミー」を実施。子どもたちが自ら知りたいことを社員にインタビューする中で、子どもたちは主体的に課題の発見と解決を行うことができま す。最後は「タカラトミーお仕事新聞」に結果をまとめ、発表や校内掲示で発信をします。
対象:小学生
東レ株式会社 宣伝室
青空サイエンス教室 ~サイエンスをもっと楽しく~
未来を担う世代に、理科を学ぶ楽しさとモノづくりの面白さを伝えることを目的に、自然探索から水の浄化実験、ロケット開発、プレゼンテーションまでを楽しむ2泊3日のキャンプ「青空サイエンス教室」(小学3~5年生対象)を実施しました。2015年に続く2回目の開催です。
対象:小学生
森永乳業株式会社 CSR推進部
パッケージから牛乳のひみつを探ろう!
牛乳の風味の比較、もしも商品のパッケージに何も記載されていなかったらどうなるか、 パッケージにはどんなことが記載されているかを調べ、牛乳研究員を目指します。パッケージに掲載されている情報がその内容物を知ることに役立つことを導き出し、食品の表示を見て自分に必要なものを選ぶ力「食選力」を養うことをねらいとしています。
対象:小学生
銅賞
新日鉄住金エンジニアリング 株式会社
CSR・広報部CSR室
エンジニアリングエデュケーションプログラム 「情熱・先端 Mission-E」
中高生に課題を提示し、科学や社会等の理論、チームワーク、得られる知識を駆使して、 約半年間をかけて取り組むエンジニアリング体験プログラム。効率性だけではなく、経済性・環境面・品質面から総合的に最適解を出すという、社会への実装を体感できます。当社の社会貢献活動の重点テーマ「次世代育成」の柱施策です。
対象:中高生
森下仁丹株式会社
ヘルスケア開発部、マーケティング部
知ってる?おなかの中の100兆個の生き物たち!
研究者と一緒に学ぶ腸内フローラ実験教室
With 腸内細菌ボードゲーム『バクテロイゴ』♪♪
研究者集団・株式会社リバネス、腸内環境デザンを推進するバイオベンチャー株式会社メタジェンとの共催、腸内フローラのパイオニアである弊社の協賛により「腸内フローラ実験教室」を開始しました。おなかの中の仕組みや働きをわかりやすい講義と楽しいゲームで学び、顕微鏡で細菌を観察する体験などを通して理解を深めていきます。
対象:小学生
ヤンマー株式会社 ヤンマーミュージアム
「ヤンマーミュージアム」〜感動を呼び起こす豊富な展示とワークショップ〜
ヤンマー創業100周年記念事業として、創業者生誕の地である滋賀県長浜市に2013年3月にオープンした企業ミュージアムです。農業やものづくりの仕組みなどを、豊富な展示や映像、シミュレーターなどを通して、体験学習ができます。長浜市のまちづくりプロジェクトへ参画し、官民一体となり地域活性化を進めています。
対象:小中高生
プラチナ賞
※昨年度金賞を受賞かつ過去にグランプリを獲得し、本年度も活動を継続、発展させている企業に贈られる賞
アサヒ飲料株式会社 秘書部広報室
乳酸菌をテーマにした小学生向け出前授業:「カルピス」こども乳酸菌研究所
「カルピス」の製造工程(DVD視聴)・乳酸菌の顕微鏡観察・pH試験紙による酸性度の測定・発酵食品の食べ比べを通じて、身近な食 品に活かされる微生物の力や発酵について学びます。児童と社員が一緒になって未来について話し合い、こどもの『考える力』をひきだすディスカッションも特徴的です。講師や実験アシスタントはすべて社員が務めます。
対象:小学生
川崎重工業株式会社 CSR部
川崎重工の実験工作教室「マイトレインをつくろう!」〜電車の秘密を解き明かせ!〜
摩擦力や電車がレールに沿って曲がる秘密などを学びながら、オリジナルの電車を作ります。エンジニアと一緒に試行錯誤することで「科学・技術のすばらしさ」、「ものづくりの大切さ」を感じてもらいたいと考えています。 7つの事業部門の製品を素材に毎年1つずつプログラムにし今年で5つ目。来年は船舶海洋部門が新たな開発を行います。
対象:小学5-6年生
会場特別賞
※会場投票により決まる賞
東レ株式会社 宣伝室
青空サイエンス教室 ~サイエンスをもっと楽しく~
小学生審査員賞
※小学生審査員12名が企業ブースでのプレゼンを聞いて選ぶ賞
アサヒ飲料株式会社 秘書部広報室
乳酸菌をテーマにした小学生向け出前授業:「カルピス」こども乳酸菌研究所
中高生審査員賞
※中高生審査員8名が企業ブースでのプレゼンを聞いて選ぶ賞
ヤンマー株式会社 ヤンマーミュージアム
「ヤンマーミュージアム」〜感動を呼び起こす豊富な展示とワークショップ〜
ホープ賞
※本年度、プレゼンテーションは行いませんでしたが、今後の展開がおおいに期待できる企業に贈られる賞
・オリエンタルモーター株式会社
・カンロ株式会社
・株式会社ジェイテクト
<教育応援グランプリとは>
教育応援グランプリは、心から子どもの成長を応援する企業の教育活動を、産業界と教育界の両面から評価し、顕彰する日本で唯一の取り組みです。2年目となる本年は「企業の成長につながる次世代教育活動」をテーマとして、教育活動自体を社内の人材育成やブランディング等の企業価値向上につなげ、子どもと共に企業も成長するしくみを実装しているプログラムを選出しています。
<各賞が決まるまで>
本年は、教育応援プロジェクト、研究応援プロジェクト、創業応援プロジェクトのいずれかに参加いただいている企業(およそ100社)のうち、とくに積極的に活動を行っている企業12社を、教育応援グランプリ実行委員会の厳正なる審査のうえ、選定しております。ウエブサイトやCSR報告書など、一般に公開されている情報をもとに審査いたしました。本日の最終選考会にてプレゼンテーションを行い、教育界、産業界双方の有識者で構成される審査が評価し、グランプリ、金賞、銀賞、銅賞を決定しました。
<審査項目>
1 パッション 担当者自らが楽しんでいるか等
2 教育的意義 子どもの自発的な活動を引き出しているか等
3 社内外の巻き込み力 他部署の社員、教員、保護者も巻き込んでいるか等
4 プログラムの進化 社内のプログラム参加者が成長しているか等
<有識者審査員>
・リバネス教育総合研究所所長 藤田大悟
・武蔵野大学教育学部特任教授/千代田女学園中学校高等学校副校長 荒木貴之氏
・香里ヌヴェール学院学院長 石川一郎氏
・アサヒ飲料株式会社 秘書部広報室 佐野公美氏
・天沼小学校校長 福田晴一氏
・NPO法人スカイ学校支援ネットワークセンター理事長 森本芳男氏
<教育応援グランプリ最終選考会 概要>
開催日:2016年12月23日(金・祝)
時間:13:00-18:40
対象:企業経営者、CSR担当者、広報担当者、人事・人材育成担当者、マーケティング担当者、教育関係者
定員:140名
参加費:無料
会場:TEPIA先端技術館 4階TEPIAホール
(〒107-0061 東京都港区北青山2-8-44)
アクセス:東京メトロ銀座線 外苑前駅3番出口から徒歩4分
後援:経済産業省
ウエブサイト:https://ed.lne.st/grandprix/
<お問い合わせ>
教育応援グランプリ実行委員会
担当:立花・戸上
E-mail:[email protected]