リバネス、島根県益田市に畜産研究の実証ファームを開所。第1弾として耕作放棄地での肉牛飼育の研究開発を開始
株式会社リバネス(代表:丸幸弘、以下「リバネス」)は、島根県益田市に畜産研究を促進するための益田実証ファームを開所し、2020年9月28日に益田市、益田市商工会議所など地元連携機関と共に開所式を行いました。今後は、代謝インプリンティングやICTなどの技術実証試験や地域未利用の飼料化に取組みながら、循環型畜産モデルの実現を目指します。
リバネスは2017年より益田市商工会議所と連携し、益田圏域において「医・食・農」をテーマに、研究者・ベンチャー・企業等を誘致し、益田圏域を実証フィールドとした研究プロジェクトを立ち上げ、未利用資源を活用した農業林業の活性化、予防医療のプラットフォーム構築など、魅力あるまちづくりに資する活動を展開してきました。2018年、2019年には超異分野学会益田フォーラムを開催し、ヘルステック、畜産、農業、ドローンなど様々な研究プロジェクトを生み出してきました。
参加者230名超!8/8超異分野学会 益田フォーラム2018を開催
7/25超異分野学会 益田フォーラム2019を開催、新たにドローンプロジェクトを立ち上げ
2018年に開催した超異分野学会益田フォーラムから生まれた研究プロジェクトの一つである「放棄林地を活用した畜産の実現」では、リバネスは鹿児島大学の後藤貴文教授の代謝インプリンティング技術とICTを用いて、安価で良質な肉質を持った肉牛生産と中山間地域の休眠農地の有効活用、畜産農家の負担軽減の実現を目的とした鹿児島大学との共同研究を開始。この度、本研究の技術実証を行うべく益田市に実証ファームを設立しました。益田実証ファームでは、本研究を含めた以下の二つの研究プロジェクトを推進します。
①代謝インプリンティングを活用した放牧モデルの構築
【体制】株式会社リバネス、株式会社アグリノーム研究所、鹿児島大学
鹿児島大学の後藤貴文教授との共同研究により、国内草資源を最大限に活用したウシの放牧肥育生産システムに利用可能な「代謝インプリンティング」という飼養技術を実証します。実際の放棄林地での実証を益田モデルとして、全国の耕作放棄地や中山間地での、放牧の実現を目指します。
②IoTを活用した遠隔での放牧システムの実証
【体制】株式会社リバネス、KAKAXI.Inc
フィールドセンサーやIoTデバイスなどを活用し、遠隔での牛の状態管理の実現を目指します。すでに、KAKAXI(※注1)を設置し、画像データ、気温や気象データなどの取得を始めています。今後は衛星やIoTデバイスを用いた位置情報による管理手法の開発、牛の健康状態を遠隔で把握できるデバイスの実証などを計画しています。
【益田実証ファーム 概要】
・名称:益田実証ファーム
・所在:益田市喜阿弥町
・面積:10,938平米(約1ha、約11反)
・設備:スタンチョン、水飲み場、電柵、KAKAXI(リモートセンシング機器)
・放牧牛の頭数:2頭(黒毛和種・雌)
・運営体制
運営:株式会社リバネス、株式会社アグリノーム研究所
監修:鹿児島大学、京村牧場、松永牧場、益田大動物診療所
注1 KAKAXI
KAKAXI,Incが開発、販売する農地モニタリングIoTデバイス。太陽光稼働で内蔵されたカメラが定期的に農場を撮影し、同時に温度・湿度・日射量・雨量を測定することができる。
【お問い合わせ先】
株式会社リバネス 農林水産研究センター(担当:尹(ゆん)、福田、宮内)
E-mail:[email protected] TEL:03-5227-4198