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【実施報告】2022年度第五回地域産業創出セミナー「独自の焼結技術をもつ中堅企業と、大学発の放熱技術を有するスタートアップの連携で、次世代パワー半導体実装のキーパーツを実現」を実施しました

【実施報告】2022年度第五回地域産業創出セミナー「独自の焼結技術をもつ中堅企業と、大学発の放熱技術を有するスタートアップの連携で、次世代パワー半導体実装のキーパーツを実現」を実施しました

 2023年2月22日、2022年度関東経済産業局委託事業である「令和4年度価値創造チャレンジ事業(中小企業経営支援等対策委託費)」における「地域産業創出セミナー」の第五回を実施しました。当日は、全国の地域中堅企業の他、大企業や自治体、地域金融機関、スタートアップの方々が約43名参加しました。

本事業の概要及び2020年度,2021年度の成果実績等はこちら(関東経済産業局HPへ)

【2022年度第五回地域産業創出セミナー アーカイブ視聴はこちら】

→ 新規事業開発セミナー情報詳細

 はじめに、関東経済産業局産業部 製造産業課である中村 友紀 氏より「両利きの経営」の実践の重要性やバリューチェーン構築などのキーワード、そして今回の取り組みに賛同し、本事業終了後も地域産業の成長支援をサポートすることに賛同して下さった26の自治体、金融機関、支援機関の皆様との連携について言及しながら本事業の趣旨について、説明がありました。

その後「独自の焼結技術をもつ中堅企業と、大学発の放熱技術を有するスタートアップの連携で、次世代パワー半導体実装のキーパーツを実現」と題したトークセッションを開始。まずは独自の焼結技術による自動車部品加工を得意とする「株式会社アカネ」の代表取締役社長 砂本 健市 氏から、事業内容の紹介、スタートアップとの連携に至るまでの経緯について紹介がありました。続いて、ロータス型ポーラス金属を用いた高性能ヒートシンクを実現するスタートアップ「株式会社ロータス・サーマル・ソリューション」の代表取締役社長 井手 拓哉 氏から、ロータス型ポーラス金属材料を活用して、SiCのポテンシャルを引き出す排熱技術の仕組みや応用範囲などの紹介して頂きました。

トークセッションでは井出氏より、サポインマッチナビ(現・Go-Techナビ)を活用して、連携先候補としてアカネ社を見つけ、経済産業局経由でアカネ社に打診していくことで、連携に結びつけられたことが冒頭に話されました。砂本氏からは、自社でも補助金事業を活用して進めながら苦労していたこともあり、そこに挑戦しようとしているスタートアップを応援したいという想いで協力していったこと、成功するかわからない研究開発でも共に一つずつ積み上げていけば実現できると考え、一歩踏み出したことが話され盛り上がりました。

 さらに、オンライン視聴者からの質問として「放熱や熱マネジメントの要素技術は日本が強い分野なのか、なぜそこに注力しようと振り切ったのか?」といった質問が寄せられ、井出氏からは「かつての日本が強みとしていたのが放熱分野で、半導体技術と共に失われた技術。20年近く技術革新がないパワー半導体の分野だからこそ、既存技術では越えられていない課題があることを見越して踏み込んだ」と回答し、また砂本氏からは「これまで下請け的な仕事が多かったこともあり、自社で製品を持ちたいと思い振り切った」とコメント頂きました。

スタートアップ側が自身の課題を言語化して、マッチングナビサイトをうまく活用して連携先候補を探索しつつ、支援機関のサポートを得ながら連携のきっかけを作ること、そして何より連携する両者の熱意が重要だということが感じられたセッションとなりました。

 実施後のアンケートでは、「中小企業が新規事業を創出するやり方、支援機関の活用方法について参考になった」、「企業と大学発ベンチャー企業の技術がマッチしたことが良く理解でき、過去のセミナーの中で一番、参考になりました」など多数の回答がありました。今後は、回答企業とのオンライン面談を調整し、スタートアップとの連携へ向けた動きを進めてまいります。

今年度の地域産業創出セミナーのアーカイブ動画を公開中です。次のリンクよりご視聴ください。

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