現存する仕事なくなるって言うし、未来の仕事考えてみた<ブレイン・ハッカー>
オックスフォード大学のMartin School*が2013年の9月に刺激的な論文、「he Future of Employment(PDFファイル)」を発表しました。10年後には、今ある仕事の47%がコンピュータによって置き換わると論文は主張しています。今あなたが就きたい職業は10年後になっても本当にあるのでしょうか?最新の科学技術を活用した仕事はこれからも生まれてくるはず。そうであるなら、自分たちで未来の仕事を考えましょう。ちょっとリラックスした形で提示する、未来の仕事ファイルです。
未来の仕事ファイル1:ブレイン・ハッカー
五感情報や感情を格納し、操作する仕事
Dropboxみたいなオンライン・ストレージソフトを使っていると、情報はほぼ無限にクラウド空間に格納できるんじゃないかという気がしています。皆さん、無限に情報を残しておけるとしたら、何を残しますか?僕は自分の五感情報や感情のデータですね。まだまだ現在の脳科学では全ての脳情報を解読することは困難なようですが、とにかく今から情報を溜めこんでおいて、解析は後でする。脳信号が解読される未来では、感覚も感動も簡単に他人にシェアできるんじゃないかって妄想しています。
さて、情報が溜まり、解析できるようになれば、それを利用する仕事ができるはず。例えば五感が共有できれば、伝統工芸職人のノウハウをお弟子さんに共有できたり、怪我したあとのスポーツ選手のリハビリに怪我前の感覚が使えたり、または超一流と言われる人の感覚を、誰もが体験できるようになるんじゃないでしょうか。仮想世界の中で、そんな新しい体感を演出するために、人と人の体で送受信される情報を、DJのようにコーディネートする仕事が10年後にはできるかもしれません。
想定できるシナリオ:五感情報コーディネートのお仕事例
2025年、「Everywhere社」という「バーチャルツアー」をコーディネートする会社ができます。五感を情報として送受信できるネットワークを利用して、世界のあらゆる場所を仮想的に体感できるようになります。例えば、図のように世界の温泉を自宅のお風呂で体感可能。Everywhere社は世界各地の温泉と契約を結んでおり、それぞれの温泉に「代替ロボ」が浸かっています。このロボットは言ってみればセンサーの塊で、人間でいうところの触覚・嗅覚・視覚・聴覚・味覚を持っています。代替ロボとの通信を行うことで、あなたは自宅のお風呂にいるにもかかわらず、まるでその温泉に浸かっているかのような気持ちになるのです。
ブレインハッカーの実現はすぐそこに?
・何気に存在する脳情報Dropbox
neurotycho (https://neurotycho.org/)
サルの脳に埋め込んだセンサーを用いて、サルの脳信号と行動情報をストレージするサイト
記者のコメント
それは無理だろう位の妄想に、現実世界が追いつかないかなと思っています。そんな未来では、どんな仕事が待っているのか考えることで、自分が本当にやりたいことって見えるかもしれませんね。
大上能悟 (大阪大学工学部 応用物理専攻)