リバネス研究費incu・be賞採択者決定! 〜研究者としての一歩を踏み出す博士課程学生を採択〜

株式会社リバネスは、設立当初から向き合ってきたポスドク問題や博士人材のキャリアに関する課題をあらためて見つめ直し、2026年度のリバネス研究費「incu・be賞」を博士後期課程の大学院生および博士課程進学予定者を対象として実施、このたび採択者を決定しました。
設立当初から向き合ってきた博士人材のキャリア課題
リバネスは、2002年に15名の若手研究者が集まり設立した会社です。設立当初から、ポスドク問題や博士人材のキャリアに関する課題を、解決すべき重要な課題のひとつとして捉え、博士人材が研究室の外でも、自ら問いを立てる力や研究者として培った思考を生かし、企業や地域、教育の現場で価値を生み出せる社会を目指してきました。そのような社会を実現するため、リバネスはこれまで、若手研究者向け研究助成、博士人材の採用・育成、大学等における各種研修プログラムの実施、研究者と企業・地域をつなぐプロジェクトの創出、研究成果の社会実装支援など、さまざまな取り組みを続けてきました。
その取り組みのひとつが、若手研究者の挑戦を支援する「リバネス研究費」です。リバネス研究費は、自らの研究に情熱を持ち、独創的な研究を遂行する若手研究者を応援する制度として展開してきました。リバネス研究費は2009年から継続して実施しており、これまでに138のパートナー機関とともに1,300名を採択、2.65億円の研究費を拠出し、若手研究者のチャレンジを後押ししてきました。
博士課程学生・博士課程進学予定者を対象に実施
リバネス研究費の中でも「incu・be賞」は、大学院生が自ら取り組むあらゆる研究を対象に、自身の独創性やパッションを反映した「自分が推進したい研究テーマ」を募集する研究費です。研究分野は不問であり、研究者として自ら研究を切り拓こうとする大学院生の挑戦を応援してきました。incu・beという名称には、研究者を目指す若者が自ら目標を見つけ、それに向かって実力を養う(incubate)とともに、未来の自分、そして社会における役割をつくり出す(be)という意味を込めています。
2026年度のincu・be賞では、リバネスが設立当初から向き合ってきた博士のキャリア課題に改めて立ち返り、博士後期課程またはそれに準ずる課程に在学中の方、および博士課程進学予定者を対象とした形で実施しました。
博士課程では、自ら研究テーマを定め、研究計画を組み立て、試行錯誤を重ねながら研究を前に進めていきます。研究者として自立していくこの時期の経験は、その後の研究人生を支えるものになります。リバネスは、この時期の挑戦を後押しすることが、次世代の科学技術を生み出す力につながると考えています。
今回の採択について
第71回リバネス研究費「incu・be賞」として、本賞1件、22件の奨励賞を採択いたしました。
リバネスは、研究者が自ら考え、挑戦し、その成果を社会へつないでいく営みが、新しい科学技術や産業を生み出すと考えています。incu・be賞を通じて、博士課程学生が自らの研究を推進し、研究者としてのキャリアを切り拓く一歩を後押ししてまいります。
今後もリバネスは、「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念のもと、若手研究者の挑戦を支援し、研究者、企業、地域、教育機関、ベンチャーがともに知識を製造する場を創出してまいります。
| 賞 | 所属 | 学年 | 氏名 | テーマ |
| 本賞 | 北陸先端科学技術大学院大学 | 博士後期課程3年生 | 大平尚輝 | 日本全国を対象にした土砂崩れ関連データセットの基本的評価 |
| 奨励賞 | 北里大学大学院 海洋生命科学研究科 | 博士後期課程2年 | 沖友香 | 採水より得られた環境DNAから埋在性生物の分布が推定できるか:埋在性ナマコのイモナマコ類を用いた検証 |
| 北海道大学大学院 理学院 | 博士後期課程2年生 | 矢倉鉄平 | 尾の動きと強度から探る恐竜類から鳥類への進化史 | |
| 北海道大学大学院 歯学研究院 | 博士後期課程1年生 | 長谷川 桃子 | うま味嗜好形成のメカニズム解明に挑む | |
| 東京薬科大学大学院 生命科学研究科 | 博士後期課程2年生 | 遠藤瑞季 | シアノバクテリアにおける塩ストレス誘導性ペリクルバイオフィルム形成のメカニズムの解明 〜ペリクルバイオフィルム形成を用いた細胞回収技術の開発を目指して〜 | |
| 東京農工大学大学院 工学府 | 博士後期課程2年生 | 山形倖平 | 動的応力場に基づく生体を模擬した軟質材料および生体への液体ジェット貫入メカニズムの解明 | |
| 東京都市大学大学院 総合理工学研究科 | 博士後期課程3年生 | 安 永國 | 電力絶縁における固体・液体・気体三相界面(三重点)構造の電荷分布可視化計測基盤の構築 | |
| 東京大学大学院 学際情報学府 | 博士後期課程1年生 | 西岡春菜 | 企業におけるERG制度の制度化過程に関する研究 | |
| 東京科学大学 環境・社会理工学院 | 博士後期課程1年生 | 小川 輝 | 環境問題は経済成長によって解決できるのか | |
| 筑波大学大学院 理工情報生命学術院 | 博士後期課程1年生 | 松場拓海 | 「認識人口」を育む地域戦略―人口研究の新展開― | |
| 筑波大学大学院 人間総合科学学術院 | 博士後期課程1年生 | 高尾あゆみ | 歯科衛生士の職業的アイデンティティはいかに形成され、変容するのか ― 経験の意味づけに着目した探索的研究 ― | |
| 筑波大学大学院 理工情報生命学術院 | 一貫制博士課程4年生 | 露口啓太 | 自己の悩みを「聴く」体験のデザイン:擬似自己エージェントによるメタ認知支援 | |
| 早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 | 博士後期課程1年生 | 杉原大樹 | 「切り紙ヒンジ」を用いた立体デバイスを創出するKirigami Engineeringの構築 | |
| 東京大学大学院 医学系研究科 | 博士後期課程3年生 | 桃井悠作 | 腸内細菌―免疫細胞の相互作用に基づく免疫個別化医療の開発 | |
| 熊本大学大学院 自然科学教育部 | 博士後期課程3年生 | 佐々岡 潤 | エレメントフリーガラーキン法による複雑形状の波動音響シミュレーションの構築 | |
| 九州大学大学院 人間環境学府 | 博士後期課程1年生 | 能間靖子 | 不真正なリーダー・メンバー交換関係(Fake LMX)とメンバーの心理的資源消耗メカニズムの解明に関する研究 | |
| 金沢工業大学 工学研究科 | 博士後期課程1年生 | 小林大希 | 冷却性能最適化に向けた冷媒の過渡流動制御手法の研究 | |
| 京都大学大学院 理学研究科 | 博士後期課程1年生 | 田之畑穂花 | ボルネオゾウのオスはなぜ群れるのか?ー分散空間の制約に適応した特異な繁殖戦略 | |
| 岐阜大学大学院 工学研究科 | 博士後期課程3年生 | 佐藤幹晃 | 対話エージェントを媒介とした信頼形成と転移メカニズムの解明:社会的孤立からの橋渡し支援 | |
| 学習院大学大学院自然科学研究科 | 博士後期課程3年生 | 田名部 大士 | ミトコンドリアを標的とした新規ミトコンドリア活性化機構の解明と創薬シーズ Mitorubin の開発 | |
| コロラド大ボルダー校 航空宇宙工学科 | 博士後期課程1年生 | 木村楚風 | 超高分解能SThM(走査熱顕微鏡)による原子・ナノスケール熱輸送の実験的解明 | |
| コーネル大学大学院 応用経済・マネジメント学部 | 博士後期課程4年生 | 則友雄磨 | 気候変動は最貧層の将来投資をどう歪めるのか–人的資本形成からみた意思決定の実証研究– | |
| Purdue University Department of Biolo | 一貫制博士課程2年生 | 久野 桃子 | 機能性バイオマテリアルの新規高生産システムの開発 |
*incu・be賞とは
incu・be賞は、リバネス研究費の一つとして、若手研究者のチャレンジを応援する研究助成制度です。若手研究者が自身の独創性やパッションを反映した「自分が推進したい研究テーマ」に挑戦することを支援します。
2026年度は、博士後期課程またはそれに準ずる課程に在学中の方、および博士課程進学予定者を対象として実施しました。助成内容は、本賞50万円、奨励賞10万円です。
2026年度は、9月1日〜10月31日の期間で募集を予定しております
