きまぐれな自然エネルギーできらめくショッピングモール
週末は、ショッピングモールに買い物へ。
エスカレーターも、きらきら光るクリスマスイルミネーションも、未来のまちでは太陽光や風力などの自然エネルギーを使うのが当たり前。
天候に左右されやすい自然エネルギーを大規模に使えるのは、ある新しい蓄電装置のおかげなのです。
暮らしに電気を溜める代表選手たち
太陽光などの発電では、天気の変化で電気の量が変わるので、電気を溜める装置が必要です。
蓄電選手権の代表選手は携帯電話でおなじみのリチウムイオン電池。
リチウム化合物でできた+極と、炭素の-極で化学反応を起こし、電子を-極に移動させると充電、+極へ移動させると放電ができます。
この電池は大きな電気を溜められますが、化学反応を起こす時間の分、充電、放電はゆっくり行われます。
そこに続くのは電気二重層キャパシタ。
炭素(活性炭)でできた±の電極が電解液をはさんでいます。
充電では電解液の+イオンが-極側に、-イオンが+極側に分かれ、放電では±のイオンが混ざり合って移動します。
短い時間で充電、放電をくり返せることが強みですが、大きな電力は溜められません。
いいとこどりで、3倍のエネルギー!
未来のまちの蓄電装置「リチウムイオンキャパシタ」は、この2つを組み合わせたものです。
-極はリチウムの入った炭素の電極で、+極は炭素(活性炭)電極。充電のとき、+極側では電気二重層キャパシタと同様に電解液中のイオンが+イオンと-イオンにわかれ、-極側ではリチウムイオン電池と同様の化学反応を起こして電気を溜めます。
これで電気二重層キャパシタの3倍以上の電気を溜められ、さらに短時間での充電、放電が可能になりました。
いいとこどりの技術で、曇ったり風が止んだりと気まぐれに天気が変化しても安定して充電、放電を行えます。
未来のまちでは、自然の力を取り入れたバスや外灯などをいろいろな場所で見るようになるかもしれませんね。
提供は:JSR株式会社