サイエンスな1枚「金環日食」
明星学苑明星中学高等学校 中学理科部のみなさん
明星中学校の理科部では、天体観測を中心に活動しています。
普段は太陽の黒点の観察や学校にある観測施設スタードームを使った星の観測をしています。
この最新の観測設備で活動できることに惹ひかれて入部した部員も多くいるとのこと。
時には泊りがけで流星群の観察などを行います。
写真は、2012年5月21日の金環日食が見られたときに、撮影しました。
学校で15cmの天体望遠鏡にデジタル一眼レフカメラを取りつけて撮影したものです。
欠け始めた6時37分から8時51分まで5分〜10分間隔でていねいに撮影したので、月が太陽の中心に来たときもきれいに撮影することができました。
このときは理科部だけでなく他の部活の人たちも、観測に参加。彼らの観測サポートをしながら一緒に写真データのほか、時間毎の気温や太陽の照度の変化も記録しました。
その結果、欠けてからの照度の変化と気温の変化の間に3分のずれがあることも発見することができました。
このずれは、地面が太陽によって温められ、気温に影響するまでの時間と考えられます。
「思いがけない大きな発見をしたときが一番楽しい」と語る理科部のみなさん。
世紀の天体イベントのときも無我夢中で写真を撮りました。
「莫大なデータを集めてわかることを探していく中で、データを取る熱心さは年々あがっていくようです」と担当の佐藤先生は話します。
高校生になっても続けたいというみなさん。
好きなことに、一生懸命取り組んだ結果が表れた1枚です。
協力:明星中学校理科部中学 3 年生のみなさん。
写真左から,田中礼雄那(れおな)さん,久田原(くだわら)周平さん,林亮太さん,神杉(かみすぎ)将史さん,佐藤将鷹先生。