痛いのはどうして嫌なの? ―脳内「不快神経」を同定― 南 雅文
なんで痛いという状態が不快なのでしょう?そんな事考えたことなかったですが、不快じゃなければ痛みとうまく共生できる!?と、考えたのでしょうか。その発想はなかった。
そもそも痛みとは、それを不快に感じることで命の危険を遠ざけようという人体の仕組みです。一方で、現代人は医療の発達によって、よっぽどの事がなければ死ななくなりました。解決できない痛みを抱えながら生きるという事が不可能ではなくなっており、そういった状態にある患者さんが沢山いると言えます。
慢性的な痛みは、本来の警告信号としての役割を果たした後にも続き、それは大きくQOLを損ないます。痛いまま生きるのは辛いですよね。慢性的な痛みというのは、うつ病や不安障害という精神疾患の引き金になることがわかってきており、また精神状態が痛みを悪化させるという悪循環を発生させるということが報告されているようです。
痛みをコントロールするということは、感情的な側面を考慮しても必要な事だとおもわれるのですが、いままで痛みが不快感を引き起こすメカニズムはわかっていなかったのです。
この研究によると、痛みが結果的にはドパミン神経の働きを抑制するという事がわかりました。快神経の活動が抑制されるために、痛みが不快感を引き起こしたり、更には痛みがあると楽しいことを楽しいと感じられなくなったり、やる気がなくなったりするものだと考えられるとのこと。
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