組織のパフォーマンスを上げる多様性と、パフォーマンスを下げる多様性

組織のパフォーマンスを上げる多様性と、パフォーマンスを下げる多様性

凄い記事が話題になってるなと思って読んでみたら結構な長編でした。

「日本企業に女性はいらない」が、経営学者の総論

端的に言うと、組織にとっての多様性は善か悪かをメタアナリシスという手法で分析するというもので、分析結果から言うと、闇雲な多様性を作ってしまうと組織にマイナスになることもあるので、多様性についての理解を深めましょというものだ。

プラスになるのは職能の多様性で、これをタスク型の人材多様性と呼び

マイナスになりかねないのは人種・年齢・性別の多様性で、これをデモグラフィー型の人材多様性と呼ぶ。

記事のタイトルはここから極端にいうと、日本の男性社会において女性というだけで採用するのはマイナスであるという事を表現したものだ。

世界の経営学で分かってきているのは、組織に重要なのはあくまで「タスク型の人材多様性」であって、「デモグラフィー型の人材多様性」ではない、ということです。

この結果を踏まえて敢えて乱暴な言い方をすれば、「男性社員ばかりの日本企業にとって望ましいダイバーシティは、多様な職歴・教育歴の『男性』を増やすことである」ということになります。逆にこのような組織が、盲目的に「女性だから」という理由だけで女性や外国人を登用することはリスクが大きい、ということになります。

後半は、じゃあ分かった。その日本の組織においてダイバーシティはどうあるべきなんだい?という問いに対して一石を投じてあるので興味がある人はどうぞ。

あなたのラボはどうですか?

研究室となると、逆に職能としての多様性は発生しづらい気がします。

老舗みたいなラボでは、研究しているフィールドは似通ってくるし、それをやりたい人が集まる。

一方で昨年、東京大学の生産技術研究所を回った時には、新任の先生方はそもそも研究フィールドが違っている人を集めてきていたのが印象的でした。

こういった議論については知ってか知らずか、イノベーティブな事を成し得ようとすると、タスク型の人材多様性を生み出すような流れはできているように感じましたね。

皆さんの所属するラボはいかがですか?