世界のリーダーを目指すサイエンスブリッジコミュニケーター®たち
サイエンスをわかりやすく伝える 技術で様々なビジネスを展開する株式会社リバネスには「サイエンスブリッジコミュニケーター®という資格がある。
「相次ぐ日本人のノーベル賞受賞」「事業仕分け」「宇宙開発の盛り上がり」「バイオ燃料開発」など、科学はここ10年、産業界やマスメデイアの話題として事欠かない盛り上がりを見せてきた。それと同時に「子どもにわかりやすく科学を伝えたい」という人は研究者の中に増えてきているが、リバネスが「サイエンスブリッジコミュニケーター®」に求めているのは「科学を伝える」ということだけではない。
サイエンスブリッジコミュニケーター®の資格取得者は現在41名。その中には大手メーカーの研究員、アカデミアの研究者、コンサルタント、など幅広い職業の人物が含まれ、海外で活躍する人もいる。彼らは必ずしも「実験教室のお兄さん・お姉さん」を目指してきたわけではない。
サイエンスブリッジコミュニケーター®の資格認定の過程を通して得られるのは「自分自身の確固たるビジョン」だ。
彼らのほとんどは学生のときにリバネスのインターンシップに所属し、「実験教室」を通して「わかりやすく伝える」姿勢を身に付ける。アシスタントとして子どもたちの近くで実験を成功に導くサポートをしたり、講師として教室運営を通じて子どもたちにメッセージを残したり、リーダーとして実験教室というサービスを提供する責任を経験したり、とそれぞれのステップを経る中で成長していく。
実験教室で接する子どもたちはいわば「社会の窓口」だ。
子ども という顧客、先生という顧客 に対して、実験教室というサービスを提供し、自分たちの価値をつくっていく。
それは通り一辺の「面白い」経験では許されない。そんな教室は5万とあるし、ボランティアでできることでもある。 「いかに子どもたちの心を動かすか」のしかけを考えたり、自分にしか発することのできないメッセージや研究への思いを5週間の企画開発の中で徹底的に考えることになる。自分の価値がどこにあるのか、自分がやりたいことがそもそも何だったのか、徹底的に考え、「個人の話」ができればできるほどその教室はオリジナリティあふれるものになる。そうして考えられた企画は必ず子どもたちの素直なフィードバックが得られ、自分が設定した仮説に対して結果が得られる。
子どもたちを通して「実践的に社会を経験する」ことがこの資格トレーニングの醍醐味だ。
その中で自分の強みや、研究に対する価値や、これから社会の中でやるべきことについて徐々に言葉にしていくことになる。
結果として、「社会」にどう貢献していくかの自分の軸ができる人が育つことになる。それは、今の時代に求められるリーダーシップにもつながる。 「やりたい、やりたくないではなくやるかやらないかの覚悟ができた」「自分に自信を持てるようになった」資格を認定された人のこんな声を良く聞く。
サイエンスブリッジコミュニケーター®とはどんな人たちなのか、どんな過程を経てこの資格を取得していったのか
次の記事ではレポートしていきたい。