カエルの合唱を数理モデルで発見する:理研
かーえーるーのーうーたーがー
きーこーえーてーくーるーよー
と、日本人なら誰もが知っている童謡がありますが、これって法則があるってご存知でした?
カエルの合唱の法則を発見-音声可視化装置と数理モデルを利用ー
ポイント
- 音声可視化装置で発声のタイミングと位置を測定
- 観測した発声のタイミングと位置を数理モデルで解析
- 昆虫など夜行性で音声を発する動物の行動研究への応用に期待
春になると、多くのアマガエルが水田で鳴き交わしているのを聞くことができます。しかし、アマガエル同士が、お互いに発声のタイミングを変化させながら、どのように影響を及ぼし合っているかは、個体ごとの発声のタイミングと位置の測定が難しいこともあって、これまで分かっていませんでした。そこで共同研究グループは、アマガエルの鳴き声に合わせてLEDが点滅する音声可視化装置「カエルホタル」(特開2010-133964、米国特許8,416,957)を独自に開発しました。この装置を40台水田に並べて点滅パターンを動画として撮影し、そのパターンを結合振動子系[1]の理論を応用した数理モデルを使い“合唱の法則”の解析を試みました(図)。
専用デバイスを作ってあるのが面白いですね。詳細はこちらのPDFが詳しいです。(研究室の発表資料)
http://winnie.kuis.kyoto-u.ac.jp/members/okuno/Public/IPSJ71-Mizumoto-2.pdf
安価で防水性のあるデバイスを水田に散らし、デバイスで拾った音源をそれぞれのデバイスが協調して分析しています。その結果を数理モデルで解析したところ以下の事が分かりました。
野外では複数のアマガエルが交互に鳴き交わす傾向があることや、個体ごとは1~3m程度離れていることを発見
交互に鳴き交わす傾向がある
カエルの歌は、本当にあるんですね。