NASA流の仕事術から学ぶ、アメリカに挑む際の考え方

NASA流の仕事術から学ぶ、アメリカに挑む際の考え方

ビジネス誌、『東洋経済』のonline版で連載をしている「宇宙を目指して海を渡る」って皆さん読んでます?
著者の小野雅裕さんはMITで博士号取得後、慶応大の助教を経て、現在NASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory: JPL)で勤務しています。
この連載、ビジネスマンの中には読んでいる方も多いと思いますが、案外研究者や大学生が読んでいないのではと思って紹介。
以下、最近のupdate記事2本「“技術志向”がNASAで通用しない理由」と「NASAで学んだ“引っ張りだこ”の極意」より。

論文をアメリカのジャーナルに投稿するときやアメリカのポストにアプライする時にも、参考になる考え方じゃないかと思ってます。
つまりはアメリカに挑む際に、日本人が気を付けるべきポイントかと。

 

 

つまりは、プロジェクトが進むかどうか

プロジェクトベースの働き方。
これはプロジェクトに参加して、そのプロジェクトの成果で給料が決まってくるという形。
弊社リバネスでも採用している働き方です。
うちの会社は、プロジェクトの中で人を育てるという意識も強いのでどん詰まりな状態というのは中々ないのですが、語られているNASAの様子はシビアそのもの。

以下引用。

 

JPLに雇われていても、自動的にプロジェクトへ配属されることはない。しかもプロジェクトの期間は有限で、成果が見込めなければ途中で切られることもある。また、プロジェクトから不要になった人を外すことも頻繁にある。基礎研究のプロジェクトでは特にそうだ。だからつねに所内での「就職活動」が必要となる。この仕組みならば原理的に窓際族は発生しない。どこのプロジェクトからも声がかからない所員は給料をフルにもらえず、辞めるしかなくなるからだ。

 

プレッシャーのかかる働き方だけど、やりたいことやスキルがある人には働きやすい環境と言えます。
プロジェクトを外されたりとか、日常茶飯事だということですが、それ故に後腐れ無し。
重要なのはプロジェクトが進むかどうか、その一点ですよね。

アメリカはスポーツの世界でもチームが勝つという目的に向かってトレードが盛んだったり、目的志向の考え方が社会のあらゆる場面で表れてくるのが面白いところ。

 

 

目的志向で自分を売り込む

というわけで、プロジェクト主催側(マネージャー、PI)に自分を売り込む時には目的志向の考え方が重要になってくると。
がむしゃらに頑張るというのは前提条件として、プラスαとして。
目的志向の重要性を端的に表した至言があったので、ご紹介。

 

悟空がカメハメ波を使おうが元気玉を使おうが関係ない。フリーザを倒すことのみが問題なのである。

 

わかりやすい。
ぶっちゃけ、クリリンがフリーザを倒してもいいわけだと。
(何言ってるかわからない若者たちは適切に悟空→ルフィ、フリーザ→ドフラミンゴ、クリリン→ウソップくらいで読み替えておいてください。)

 

小野さんはこんな体験をしたようです。

僕はそのプロジェクトの毎月のレビューにおいて、僕が開発した手法がいかに高度な技術を用いており、かつ数学的に厳密かを、自信満々に発表した。だが、レビューで審査する側のマネジャーたちが求めていたのは、そんなことではまったくなく、その技術がどれだけ火星探査に役立つか、この1点だったのだ。技術志向の僕に対して、彼らは徹頭徹尾、目的志向だった。

 

結構いい研究なんだけど、国際学会でプレゼンした時に思ってたよりうけないとか、自信満々で投稿したがさくっとはねられた論文とか、目的志向で話の流れを再考すると案外ハネルかもしれないなと思ったわけです。
技術思考とどちらが上と言う話ではなく、アメリカ文化の中でよりわかりやすく伝わる話し方ってそういうことなんだなと、納得したのでした。
アメリカで働くポスドクさんとかにはさくっと腑落ちする話かと思うのですが、どうでしょう?