カスタマイズする超純水製造装置 PURELAB Chorusで 研究空間をデザインする from「BIO GARAGE」vol.21

カスタマイズする超純水製造装置 PURELAB Chorusで 研究空間をデザインする from「BIO GARAGE」vol.21

これまでの超純水製造装置の固いイメージを覆す美しいデザイン性を持ったエルガ・ラボウォーターのPURELABシリーズ。今回新しく登場するPURELAB Chorusのシリーズでは、今まで以上に、研究者が用途に合わせて最適化された水質を選ぶことができるようになっている。すでに精度が求められる化学分析で国内に浸透しつつある、高い処理能力をもった同社の製品シリーズ。今回のリニューアルは、純度以外の使い勝手にも気を配った、より研究者のことを考えたものへと進化している。

ユーザーの立場で徹底的にこだわった水質

実験を成功させるには、夾雑物による影響を最小限に抑える必要がある。実験に失敗しその原因がどこにあるのか探るとき、使用した溶媒や水への不純物の混入を疑うこともあるのではないだろうか。そしてライフサイエンス系の実験においても分析化学の実験においても、使用する水の水質は最上級のものが求められる。

研究室には当然、超純水製造装置の存在が欠かせない。しかし実は、ライフサイエンス系の実験と分析化学の実験において求められる除去の対象物は少々異なるのだ。粒子や有機物はどちらも同様に除去したい対象だが、特に、DNAやRNAの実験を行う場合にはヌクレアーゼの存在は排除したいし、細胞培養を行う場合にはエンドトキシンの除去が肝心だ。一方分析化学では、残存有機物がクロマトグラフィーに大きな影響を与えてしまうので、この除去が重要となる。

PURELAB Chorusシリーズは、単純に比抵抗18.2MΩ・cmの水質を保障するということではなく、ライフサイエンスまたは分析化学それぞれに最適化されたフィルターを搭載したシステムを選択することができる。PURELAB Chorus 1 Life Scienceでは分子生物学や細胞生物学全般の実 験を多く行う研 究 室 向け、PURELAB Chorus1 Analytical ResearchはHPLCなど分析化学向け、PURELAB Chorus 1 General Scienceは電気化学や電気泳動などの実験向けとなっている。そしてどの装置でもリアルタイムで有機物(Total Organic Carbon: TOC)の監視が行われており、さらなる安心を得ることができる。

図7

とことんカスタマイズ

システムだけではなく、採水方法や研究室でのレイアウト、さらには実験の傾向が変わった場合のシステムの変更まで、とことんユーザーのニーズに合わせてカスタマイズできる、これがPURELAB Chorusシリーズの大きな特徴だ。

多くの研究室では、細胞生物学用の実験室と分子生物学用の実験室とを別にしていることが多いのではないだろうか。どちらの部屋にも超純水製造装置がある場合もあれば、水道管の配置の関係で片方のみの場合もあるだろう。しかしもし、ひとつの装置でありながら隣り合う両方の部屋で採水できるのだとしたらどうだろう。PURELAB Chorusシリーズは、複数の採水部を設置することで、こういったニーズを実現することが可能になっている。

例えば、分子生物学用の実験室にシステム本体と採水部があり、隣の細胞培養室に採水部のみを取り付ける。たくさんの機器で込み合う実験室においては、このように省スペース化できるのはありがたい。またシステム本体を壁に取り付けて採水用ディスペンサーをその下に設置することで、貴重なスペースを有効利用することも可能だ。採水部分に関しては、フレキシブルなハンドセットも選択肢のひとつだ。

PURELAB ChorusシリーズはこれまでのPURELABシリーズのデザインの美しさを継承しつつも、ユーザーのニーズの実現について考え抜かれた新しい形の超純水製造装置であるといえるだろう。自分の研究室ではどのような選択と設置をすると実験環境がよりよくなるのか、シミュレーションし、導入してみてはいかがだろうか。


図8

 


●ヴェオリア・ウォーター・ソリューション & テクノロジー
エルガ・ラボウォーター
Veolia Water Solutions & Technologies (UK) Ltd.
ELGA LabWater Japan
[ 所 在 地 ] 東京都港区海岸 3-20-20 ヨコソーレインボータワー 11F
[ U R L ]http://www.elgalabwater.com
[ E-mail ][email protected]


第20回リバネス研究費エルガ・ラボウォーター賞採択者発表