【実施報告】8月30日に「研究者と県内企業が創る茨城のみらい」を実施しました
株式会社リバネスは、2019年8月30日に水戸市内のコワーキングスペース「M-WORK」にて、茨城県主催事業「令和元年度茨城県ベンチャー企業創業・事業化支援事業」の一環として研究者と県内企業が創る茨城のみらい」を実施しました。
リバネスは、同事業にて新たな産業を創出しうる科学技術やビジネスシーズを発掘するシードアクセラレーションプログラム「茨城テックプランター」を実施しています。事業を進める中で、 技術の社会実装を目指す研究者やベンチャーの中には、プロトタイプ作成や、量産に向けた製造業のノウハウが不足しているチームが多く存在していることがわかりました。一方、地元のものづくりを支える中小企業には、ゼロイチから提案できる力があります。この力は今後、大企業からの下請け仕事だけではなく、新規の仕事をつくり、彼らが成長し続けるために不可欠な要素といえます。本イベントでは、茨城県の中小のものづくり企業とベンチャー双方の考え方や連携の課題について議論し、事業の加速や中小企業の発展の可能性を探る目的で開催されました。
当日は、大阪で圧力計を製造してきた老舗企業でありながら滋賀県立医科大学と連携してIoT技術に挑戦し、新しい医療機器を生み出す第二創業を実践している株式会社木幡計器製作所代表取締役の木幡巌氏にご講演いただきました。自社の存在意義や使命を改めて見直した結果IoT化にたどり着いたこと、大学連携や新しい事業創出に当たって共感力や提案力が磨かれて行ったこと、またものづくりの創出拠点として設立した「Garage Taisho」で、ゼロイチのものづくりを下げる拠点でさらなる成長を目指していることなどを紹介いただきました。
後半は研究者、地元中小企業、産学連携を促進する立場の銀行のファンドマネージャーに、木幡氏を加え、株式会社リバネス 代表取締役社長COO 髙橋 修一郎のファシリテーションで「茨城県における研究者×企業で実現する産業創出エコシステム」と題し、研究者と中小企業のお互いの期待や課題感、産学連携のきっかけをどのように作るかなどについてパネルデイスカッションを行いました。茨城大学の教授でベンチャー設立を目指す中村麻子氏からは、これまで企業から声がかかるのを待つ姿勢であったの研究者が、積極的に技術や共同研究先を開拓する必要性があること、水戸市内のソフトウエア開発企業の株式会社ユードム代表取締役社長森淳一郎氏からは、研究者を訪問する際の心理的ハードルについて、株式会社常陽銀行中川氏からは産学連携の橋渡し役となるコーデイネーターが自身と研究者との信頼で繋げていくことの重要性などについてお話いただきました。最後に、高橋から起業に興味のある学生の育成の文脈で企業や研究者のテーマを出して事業化を検討していく中で大学に関わっていく提案がなされました。
最後に、もの作りやニーズの発掘に課題を持つ技術系ベンチャー・チームから、中小企業と連携したいアイデアについて紹介しました。
本イベントには県内の中小企業や研究者、コーデイネーターが参加し、イベント後は懇親会にて活発な意見交換がなされました。研究者と中小企業がお互いの理解を深め、さらに興味を持って交流するきっかけとなる会となりました。
同事業で技術ベンチャーの創出を目指すプログラムの最終選考会「茨城テックプラングランプリ」は11月9日(土)に開催予定です。https://techplanter.com/ibaraki2019/
<開催概要>
【イベント名】研究者と県内企業が創る茨城のみらい
【日時】8月30日(金)18:00-21:00
【場所】M-WORK( 茨城県水戸市南町1丁目2−32)
※水戸出身の起業家らで作ったコワーキングスペースです。
【登壇者】
株式会社木幡計器製作所 代表取締役 木幡 巌様
IKnowDamage 茨城大学 中村 麻子 様
株式会社ユードム 代表取締役社長 森 淳一様 様
株式会社常陽銀行 中川 磨 様
株式会社リバネス 代表取締役社長COO 髙橋 修一郎
【参加ベンチャー・チーム】
・IKnowDamage(茨城大学 中村 麻子)
現場で評価!DNA損傷モニタリングシステムの開発(マイクロデバイスの開発)
・株式会社インセプタム(筑波大学 﨤町 洋祐)実用的な微生物燃料電池の初の市販化
・LOCOMASTER(筑波大学 矢野博明)脳卒中で麻痺が残った患者様のリハビリテーション歩行機
・株式会社納豆(宮下 裕任)世界初納豆バイオテックベンチャー!納豆で人と地球を幸せにする
<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社リバネス 地域開発事業部 河嶋・川名
E-mail:[email protected]/TEL:03-5227-4198