【実施報告】オンラインセミナー「神戸と沖縄で実現するメドテックの新たなエコシステム」を開催しました
リバネスは、3月18日に神戸医療産業都市推進機構と連携して、神戸医療産業都市スタートアップ・セミナー「神戸と沖縄で実現するメドテックの新たなエコシステム」を、3月18日(木)17-18時にオンラインで開催しました。
当日は、沖縄、東京、神戸をオンラインで結んで配信しました。セミナー冒頭では、神戸市の石野 竜一郎氏より神戸医療産業都市の取り組みをご紹介頂きました。その後、不織布を使った独自の細胞大量培養装置を手がけるスタートアップの株式会社フルステムの千葉俊明氏、琉球大学内に再生医療研究センターを設置し、再生医療の基盤研究を進めるロート製薬株式会社の小池哲央氏、国内でも屈指の研究機関として研究成果の社会実装にも力を入れる沖縄科学技術大学院大学(OIST)の仲津正朗氏より取り組みをお話し頂きました。
その後、神戸と沖縄の2拠点をつなぐことでどのような新しい仕掛けができるのかについて議論しました。以下に当日の議論を紹介します。
【議論のポイント】
研究支援がある沖縄、人材面でも強みを持つ神戸が機能を補完しあえる
フルステム千葉氏からは自社の経験を振り返りながら、治療実証のサポートが充実している点を沖縄県の強みとしてあげました。ロート製薬の小池氏もセンターの設立には自治体からの誘致の声が大きかったことを話しました。その一方で、課題としてあがったのが人材獲得でした。フルステム社に必要な細胞培養士を育成する上で、沖縄はトレーニングを実施できる機関に限りがあるため、育成することも難しいと現状を伝えました。その一方で、大都市圏に近接する神戸市ではバイオ領域の人材紹介支援も行っており、沖縄が抱える課題は神戸市の強みで課題を解決できるのではないかとの議論となりました。
ハブ to ハブの可能性
視聴者からは、登壇者に対して「沖縄は地理的に東南アジアの研究ハブになるのではないか」と投げかけられました。近年の沖縄県では再生医療の支援に注力していること、待望のシンガポールの直通便が新設されたこと、そして東アジアへの物流として中心的な役割を果たしていることからも、研究のみならず産業面からもアジアのハブになれる可能性があるとの意見が聞かれました。さらにそこから広げて、神戸-沖縄-アジアというハブ to ハブの連携が加速するのではないかという可能性についても議論をしました。
最後には、新型コロナウィルスの影響により大都市同士ではなく、テクノロジーの面で強みや個性をもった小都市同士がつながること、そしてお互いが機能を補完しながらエコシステムをつくっていくことの重要性を再認識して、セミナーをクローズしました。
【実施概要】
神戸医療産業都市スタートアップ・セミナー
第2回「神戸と沖縄で実現するメドテックの新たなエコシステム」
◆日時:2021年3月18日(木)17時〜18時
◆主催:リバネス・神戸市・神戸医療産業都市推進機構
◆タイムライン
17:00-17:05 趣旨説明
17:05-17:10 神戸医療産業都市の取組紹介(神戸市医療・新産業本部医療産業都市部 部長 石野竜一郎氏)
17:10-17:25 登壇者による活動紹介(5分間×3社)
17:25-17:55 パネルディスカッション
17:55-18:00 まとめ
◆登壇者
神戸市 医療・新産業本部医療産業都市部 部長 石野 竜一郎 氏
沖縄科学技術大学院大学 アントレプレナー・イン・レジデンス 仲津 正朗氏
株式会社フルステム 代表取締役 千葉 俊明氏
ロート製薬株式会社 再生医療研究企画部 副部長 小池 哲央氏
(モデレーター)株式会社リバネス 代表取締役グループCEO 丸幸弘
このように特色を持つ地域が連携することで新たな価値を見出していく活動に興味がある方は弊社までお問い合わせください。
◆お問い合わせ先
株式会社リバネス 担当:伊達山、福田
E-Mail:[email protected] TEL:03-5227-4198(代表)