薬学×アントレプレナーシップ! リバネス代表取締役社長CKO井上浄による熊本大学薬学部での大学院生向け講義「iHOPE NEXT」を実施しています。
2022年4月19日(火)および5月24日(水)に株式会社リバネス代表取締役社長CKOおよび熊本大学先端薬学教授の井上浄が熊本大学薬学部において、大学院生向け講義を行ないました。両日共に16名の大学院生が参加しました。
本講義は、2017年より熊本大学薬学部で井上が担当しているアントレプレナーシップ育成講座「iHOPE※1」の大学院生版で「iHOPE NEXT」として実施しています。iHOPEの開講初年度に学部1年生だった学生が大学院に進学するタイミングである昨年度より実施しています。
iHOPE NEXTは、社会課題に対して自らの専門性(研究)を活かし、課題解決に取り組む人材の育成を目指し、実際に情熱をもって社会実装に取り組む研究者による講演やワークショップで構成しています。また、講義の中では、課題解決のプランを考えるだけではなく、シードアクセラレーションプログラム「熊本テックプランター」を活用したプランの実現にむけた実践も行います。
第一回講義(4/19)では、井上浄より研究をすすめる上でエネルギーとなる好奇心の重要性や、やりたいことを自ら狭めるのではなく、全部できる方法を考えることを解説しました。また、共に講義を進める非常勤講師の株式会社サイディンの弘津辰徳氏は熊本大学薬学部の学生時代に起業した経緯や入学からの自らの考え方の変化を話しました。
ゲスト講師である刈谷龍昇氏は、熊本大学ヒトレトロウイルス学共同研究センターの特任講師を務めながら、研究成果の事業化を目指し、2017年熊本テックプラングランプリにて最優秀賞を受賞。2018年に株式会社キュオールを設立し、医薬品開発における臨床試験の成功率をあげるため、超免疫不全マウスにヒトの組織を移植し、限りなくヒトに近いモデルマウスを作成に取り組んでいます。刈谷氏は研究者でありながら、ベンチャー経営者としてどのように社会課題解決を実現していくのかを語りました。
参加者からは、「夢を叶えるためには、知識や経験だけでなく、自分が持つ熱意を人に伝える力が必要だと感じた。」などの声が聞かれました。
《第一回講義(4/19)の様子》
第二回講義(5/24)では、これからの研究者には、ラボで実験を行うという他に外に飛び出して研究費を自らとってきたり、分野を超えて多様な仲間を増やしていくことが求められていくことを話しました。ただ、そこには決まったやり方や正解があるわけではなく、誰も教えてくれない中で、自らが挑戦していくことが重要であると解説しました。
ゲスト講師である田邉将之氏は熊本大学工学部で助教を務めながら、研究成果の事業化を目指し、2017年熊本テックプラングランプリにて発表。その後、熊本大学発ベンチャーである株式会社CASTの取締役CTOなどを歴任したのち、2021年に株式会社salmontechを創業。医用超音波診断装置および周辺機器・ソフトウェアの開発に取り組んでいます。様々な研究成果の社会実装に取り組んできて見えてきたものについてお話しいただきました。
参加した学生からは、「自分で本気で動き出さないと誰も何もしてくれないという話はすごく印象に残った。自分も今のままで満足してはいけないと痛感した。」などの感想がありました。
《第二回講義(5/24)の様子》
今後は、第3回講義(6/16)では自らの研究成果を社会に伝えていくための研究ピッチを行い、第4回講義(7/16)は第7回熊本テックプラングランプリにて、自らの研究成果を社会に届けようとする研究者、ベンチャーのプレゼンテーションを見学します。これらを通して、自らの研究成果を社会に活かしていく方法を学びます。
※1 iHOPEは、Innovative Healthcare-Oriented Program for Entrepreneurの略。学生が薬学の専門性を生かして社会で活躍するための素地としてアントレプレナーシップを身につけ、精神的にも社会的にも自立した個人として、問題意識を持ちそれらを解決することに挑戦する思考性の獲得を目的とした熊本大学薬学部1年生を対象とした講義。
【本件に関するお問い合わせ】
株式会社リバネス(担当:福田)
TEL:03-5227-4198 MAIL:[email protected]