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山口県周防大島町の小中学生が、海洋ごみ問題について学ぶ公開講座を実施しました【株式会社フォーカスシステムズ・大島商船高等専門学校】

山口県周防大島町の小中学生が、海洋ごみ問題について学ぶ公開講座を実施しました【株式会社フォーカスシステムズ・大島商船高等専門学校】

瀬戸内海に位置する山口県周防大島は、地理的に海ゴミが集まりやすいと言われており、同島から社会課題への興味喚起をねらう取り組みや解決策となる技術開発、社会実装を進めることにも注目が集まりはじめています。そこで公開講座では、周防大島を技術開発・人材開発の拠点とすべく、海事技術者・工業技術者の育成を目指す大島商船高専の教員や学生が講師を務め、近隣の小中学生にむけて「海ゴミ調査隊」として実験やワークを行いました。

また本講座は、“テクノロジーに、ハートを込めて。” をコーポレートスローガンに、⼈と⼈とを技術でつなぐIT企業、フォーカスシステムズ社との共催で実施しています。同社は、高専所属の若手研究者の研究を応援する「リバネス高専研究費フォーカスシステムズ賞」において、商船学科 山口 伸弥 助教の「ソーラーボート型マイクロプラスチック回収装置(海のお掃除ロボット)の開発」を採択したことをきっかけに、研究助成のみならず人材育成の支援も行いたいという想いから、本公開講座が企画されました。なおリバネスは、本講座の企画運営を行っています。

当日は地域の小学生を中心とした合計15名にご参加いただきました。

メイン講師は大島商船高専  商船学科5年の佐伯  滉史さんが務め、参加者のみなさんに海洋プラスチックを中心とした海ごみによる海洋汚染と周防大島に流れ着く「カキパイプ」などの養殖事業によって発生するごみの問題についてレクチャーしていただきました。


<佐伯さんが講義する様子>

実験では、日常的に目にするペットボトルやスーパーのトレー、レジ袋などのプラスチック製品を材料ごとに分けて細かく破片にし、水を張った洗面器に浮かべる水上浮遊実験を行いました。


<プラスチックを破片にする様子>

ペットボトルの破片などが水に沈むことなどプラスチックの種類による結果の違いに子供たちは驚いた様子でした。

また、実際に海岸で拾われたカキパイプなどについても追加実験として行い、容器やボールなど水が入ると沈んでしまうごみがあることについても学びました。


<ごみの浮き沈みを確認する様子、実際に周防大島に漂着したカキパイプでも実験>

その後、山口氏がフォーカスシステムズ社の研究費助成を受けて開発したソーラーボート型マイクロプラスチック回収装置について、実際にソーラーボートに乗り込んで装置に触れる体験を交えながら紹介しました。

参加者は、砂のように細かいマイクロプラスチックすら回収できる装置の仕組みに興味津々の様子でした。


<山口氏がソーラーボートの説明する様子>

ソーラーボートの見学後、「自分達ならどんな技術で海ごみを回収するか」というアイデアを考えるワークショップを行いました。参加者は浮いているゴミや海底へ沈むごみ、漂流ルートがわかっているカキパイプなどを回収できるアイデアについて班の中で意見を交わし、発表しました。


<ワークショップの様子>


<発表の様子>

最後に、実際に海ごみの課題を解決するため、ドローンを使って海ごみを調査し、回収するための航路を自動で設計するプログラムについて研究開発を行う大島商船高等専門学校 専攻科  1年 日高 洸陽さんに、自身のアイデアと研究への挑戦についてプレゼンしていただきました。

プレゼン後、実際にカメラ付きのドローンのデモンストレーションも行いました。


<日高さんのプレゼンの様子>

本講座を通して、参加者からは「内容が分かりやすかった」「自分も海ごみの問題に対して何かできないかと考えた」「自分もドローンを使ってみたい」などの声をいただきました。

リバネスは、今後も地域の課題解決への一歩を企業、そして地域の教育現場とともに推進してまいります。

【実施概要】
名 称:ドローンとボートを駆使する!海ごみ調査隊になろう!in 大島商船高等専門学校
テーマ:ソーラーボート型マイクロプラスチック回収装置やドローンを使った海ごみ調査技術など地域の海ごみ問題の解決に挑戦するテクノロジー
⽇ 程:2023 年 2 ⽉ 19 ⽇(日)13:30〜16:00
会 場:大島商船高等専門学校(山口県大島郡周防大島町小松1091−1)
対 象:小学3年生〜中学3年生
内 容:大島商船高専学生・教員による講義、プラスチック片の水上浮遊実験、ワークショップ
講師:佐伯  滉史 氏(大島商船高等専門学校  商船学科5年)、日高 洸陽 氏(大島商船高等専門学校 専攻科  1年)、山口 伸弥 氏(大島商船高等専門学校  商船学科 助教)
主催:株式会社フォーカスシステムズ 、大島商船高等専門学校
企画・運営協⼒:株式会社リバネス

本件に関するお問い合わせはこちら:
株式会社リバネス  担当:小山
E-mail: [email protected]