【リバネス奨学生】【実施報告】「ひろしま県民の森」にて、リバネス奨学金 第1期生の研究調査キャンプを開催!

【リバネス奨学生】【実施報告】「ひろしま県民の森」にて、リバネス奨学金 第1期生の研究調査キャンプを開催!

2023年9月30日(土)~10月1日(日)に、リバネス奨学金 第1期生が企画した研究調査キャンプが実施されました。

株式会社リバネスでは、「科学技術の発展と地球貢献を実現する」に資する社会実験的な活動を構想し、実現していく強い意思を持っている学生を支援するために、リバネス奨学金を設置し、ゼミ活動を通して活動支援を行ってきました。

この中で、奨学生の佐々木 悠人さんは地域の自然を使った教育活動として、自らの研究する広島県のフィールドを用いた教育活動を計画してきました。同じく奨学生である千田小春アリシアさん、河中弥哉さん、浜道凱也さんの3名によるチームは、大学生の成長機会増大、特に仮説検証思考の大切さを知り、科学的及びグローバルに社会を見る眼を養うことを目指した大学生向け教育プログラム Science Educateion Project DRAW の実施を計画してきました。今回のキャンプはこの2つのテーマを持った奨学生が協同し、それぞれの取組の有効性を検証するために実施したものです。実証には同じゼミで活動していた奨学生3名も協力者として参加しました。

 

研究調査キャンプでは、広島県に位置する「ひろしま県民の森」のキャンプ場にて1泊宿泊し、世界南限域に生息するイワナ「ゴギ」の標識再捕調査やゴギの保全研究と地域交流に関するワークショップに取り組みました。

一日目は、地域の自然を使った教育活動の実証のため、佐々木さんの研究調査対象である中国山地の河川最上流部に生息するイワナの亜種「ゴギ」の調査体験を行いました。

参加者の様子

 

「ゴギ」の保全研究において用いられる標識再捕調査を体験し、捕獲調査の難しさや魅力を体感しました。調査中には「ゴギ」の生態や研究調査に関する様々な質問が飛び交いました。

電気漁具を使用した魚類捕獲(※)体験の様子

※電気漁具の使用は各都道府県による認可が必要であり、本プログラムも特別採捕許可を得たうえで実施しております。

捕獲した「ゴギ」の様子

「ゴギ」の捕獲後は、生態を調査するために捕獲した個体の特徴を観察・記録しました。胃の内容物の確認による食性の調査や、卵子・精子による性別・成熟度の判定など、佐々木さんから説明を受けながら、参加者たちは普段中々見れない淡水魚の調査過程に興味津々の様子でした。調査を終え、蛍光イラストマーカーによる個体標識を行った魚は元の生息河川へ放流しました。

調査後は、佐々木さんによる研究概要についてプレゼンテーションを受けました。プレゼンテーションを開始してすぐに、参加者から非常に多くの質問が飛び交い、「ゴギ」保全研究に関する理解を深めることができました。ゴギ調査体験を教育活動として行う上で重要なポイントが明らかになった他、普段は異なる研究分野で活躍するリバネス奨学生 第1期生のメンバーが、共に調査を体験しながら、互いの分野からの視点を交換しあう有意義な場にもなりました。

 

捕獲した「ゴギ」を観察しながら説明を受ける様子

捕獲した「ゴギ」を観察しながら説明を受ける様子

 

標識再捕調査として捕獲した「ゴギ」に蛍光イラストマーカーを付けた様子

2日目は、Science Educateion Project DRAWの実証を行いました。1日目の体験を活かし、「ひろしま県民の森 & ゴギ研究 を活用する方法」をテーマに、広島県の天然記念物「ゴギ」を保全するためにどのような研究のあり方・地域の取り組みが必要なのかについて議論を行いました。ワークショップには「ひろしま県民の森」の伊折直人支配人にも参加いただき、ご意見をいただきました。

「ゴギ」保全研究における現状の課題や、地域の自然を保護する代表としての「ひろしま県民の森」、さらには研究者としての理想の形を話し合い、実践的な解決策を提案し合いました。保全研究に必要な研究調査を長期的に維持するための、地域と連携したデータ記録の提案や、市民科学に対する課題などについて意見が出ました。

ワークショップの一部では、学部生の参加者による研究プレゼンテーションも行われ、博士後期課程などに所属する研究の先輩から、具体的な研究のアドバイスを受けることができました。

 

「ひろしま県民の森」の伊折支配人とのワークショップの様子

  • 参加者の声

・ワークショップは実際に調査を体験したこともしっかりと反映されており、何ができて何ができないか、それを全員がしっかりと理解しており、建設的な議論につながっていた。オーナーさんも非常に喜んでくれており、改めてワークショップが参加者全員にとって有意義なものになったと感じられた。異分野の人たちが一つのことに向き合う、これは本当に面白い経験だった。この縁を絶やさず、次につなげ、異分野の人たちが一つのことに向き合うことの「面白さ」を全国へと発信したい。

・異なる研究分野を持つ人々が集まり、議論を交わせる場を作ることで新たなアイディアを生み出すことができた。2日目のワークショップでは、様々なバックグラウンドを持つ研究者が集まって深い議論が生まれており、「ひろしま県民の森」支配人の伊折さんも、このように考えてくれたりすることが嬉しいと仰っており、地域と研究をつなぐことの大切さを知った。また、佐々木さんの研究を地域にも還元しみんなで生態系を守っていこうとする姿勢に感動した。

 

今後、地域の自然を使った教育活動は小学生向けのプログラムとして、教育機関と連携して実施して行きます。また、Science Educateion Project DRAWについては、今回得られたフィードバックを反映させ、研究室配属前の大学生や高校生向けの研修プログラムとして発展させていく予定です。

リバネスでは引き続き、奨学生の活動を支援してまいります。

 

  • 研究調査キャンプ実施概要

・日時:2023年9月30日(土)~10月1日(日)
・場所:ひろしま県民の森
(〒729-5602 広島県庄原市西城町油木156−14)
・対象:リバネス奨学生 1期生
・内容:ゴギの標識再捕調査、学生による研究プレゼンテーション、ゴギ保全研究と地域交流に関するワークショップ
・企画メンバー:リバネス奨学金 第1期生(近畿大学大学院 佐々木悠人、千葉大学大学院 浜道凱也、大阪府立大学 河中弥哉、大阪府立大学 千田小春アリシア
・ご協力者:「ひろしま県民の森」伊折直人支配人

 

リバネス奨学金並びに奨学生の活動に対するお問い合わせ先

株式会社リバネス 人材開発事業部
重永美由希
[email protected]